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ギャップイヤー

立ち止まって考えることが許される国

エグモントホイスコーレは、17歳半以上であれば誰でも入学できる北欧独自の教育機関(フォルケホイスコーレ)の1つである。

そこに入学して驚いたことは、周りの生徒が高校を卒業し、大学に入る前の人たちが多いことだ。この教育機関は義務教育ではないため学費がかかる。

そんな学校に多くの人たちがいる理由に

「ギャップイヤー」

という風習があることが分かり、さらに驚いた。

ギャップイヤーとは中学や高校、大学を卒業後に1~2年、人生を立ち止まって考える期間のことを指す(もちろん何歳でも良いのだが)。

その期間の中で、フォルケホイスコーレに入って社会性を育んだり、アフリカの難民キャンプでボランティアをしたり、アジアを数カ月かけて巡ったり、他の国でアルバイトをしたりしながら、自分は何者なのか、この先どういう人生を歩みたいかを考えるのである。

自身も30歳を機にギャップイヤーを取ったようなものだが、これが本当に自分の人生にとって価値のある行動だったことが、彼らによって証明されたような気がした。

とにかく彼らは、自分で選んだ道を進んでいくことをとても重要視している。

「ここを出たらエンジニアの大学に行こうと思っているが、もう少し考えてみるつもりなんだ」
「来年はアジアの難民キャンプに行って自分に何ができるのか考えてみたい」。

皆、自分と真剣に向き合い色々と考えていた。だからこそ、大学生になったら真剣に学びに徹する。考える期間をもらったことで社会に還元したい気持ちが湧いてくるしっかりと立ち止まり考えることの大切さを日本にも広めたいと思う。

(尚工藝代表・宮田尚幸)


シルバー新報 2020年(令和2年) 7月10日(金曜日)発刊号より

- シルバー新報 -
「介護の文化を創る専門誌」として介護保険にかかわる行政の施策や、民間の取り組みを取材し、発信している週刊タブロイド紙。
創刊は1987年。25年以上の歴史をもつ週刊の介護保険専門紙です。
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修学旅行で南アフリカへ。途中でバスが進めなくなり、目的地まで延々と歩く。これも貴重な対話の時間。誰一人文句を言っている人がいなかったのが心地良かったし、全員でこの旅を楽しくしようとしている証。

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とある集落へお邪魔することに。


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ちょっとアフリカの写真を見せたくてアップ。アフリカの回も今度載せたいと思います。

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こちらはエグモントホイスコーレでの授業の一貫。1週間で舞台を披露するという、やってみる、やらせてみる、の教育がなし得る即興性。


デンマークにいる間に、自分が住むための家を建てている最中「これは自分だけが知っているのはもったいない!誰かに知らせたい!」と思いたち赴くままに書き綴った、家を建てる経過のブログもありますので。気になる方は、マガジン「デンマークで小さな家を建てる」をご覧ください。https://note.com/nao_denmark/m/m29b3a93211d1

なにかのヒントになっていたら幸いです。