料理を作ること

今日(昨日)は頑張って買い出しに行き、米を洗って、昨夜から煮込んでおいたトマト煮を使い、冷凍のハンバーグを焼いてからそのトマト煮をハンバーグと更に煮込んでその上に、父も私も大好物のチーズを大量に乗せてみた。

父は元々ハンバーグが好きで…好きと言うか、ステーキ肉が噛めないお年寄りの歯なので、お肉=ハンバーグが好物になった。

母が居た頃は和食中心のメニューばかりだったので、父がそんなに肉を求めていたなんて知らなかった。

明日は父が仕事なので、パワーのつく食べ物=肉=ハンバーグを作った。特に考えず、ネットで購入したものを、説明も読まずにすぐに冷凍庫へ入れてしまい、さぁ解凍してトマトソースに掛けるか!と思った時に

「このハンバーグは生です。決してレンジで解凍しないでください。自然解凍の場合は24時間前…早めに食べる際は30分水を流して解凍し…」

んな暇ねぇわ今更!って読んでいない私が悪いんだけど、とりあえずパックごとお湯に浸けて早めに解凍して取り出して焼いた。そこにトマトソースを入れて味付けして、更に盛ってからとろけるチーズを山盛り乗せて完成。

父は味音痴では無いのだけれど、大抵の物は美味しいと言って食べてくれる。

今回も父が気に入って食べてくれたので、良しとする。

お米も柔らかく炊いた方が好み。それは私も柔らかい方が好きなので異論無し。食の好みは父に似ている気がする。

でも、コンビニ弁当ばかりでは申し訳無いのと、栄養バランスが偏るので、ビタミンのサプリと、野菜ジュースを飲ませている。

その前の日もコンビニ弁当になりそうだったが、雨で買いに行かせるのも…となり、冷凍の唐揚げと白ご飯があったので、温めて、インスタントの味噌汁と食べて貰った。それでも「美味しい美味しい」と食べるので、何でもいいのかなぁ?と思いつつ、自分の料理の腕前を上げる為に体力に余裕があれば作るようにしている。

タクシーとおにぎり

うちの父はもう免許証を返納しないといけないような年齢なんだけれども、年金だけでは自分のお小遣いも出ないので、タクシー運転手をしている。

父の事はまた別に書こうと思うけれど(長くなるから)変わった人で、沢山の資格や免許の持ち主。だけど今有効に使えているのが普通自動車免許と二種免許ぐらい。

調理師免許持ってるのに料理は作れない。本人は「任せてくれたら作れる」とか言っているが、とてもじゃないが任せられないので、腹をくくって私が作るようにしている。

そんなタクシーの仕事に行く日はおにぎりを持たせている。いままでは菓子パンばかりだった。

母が元気な頃は、仕事の時はデカいおにぎりを持っていっていた事を思い出して。母が亡くなってから、タクシー乗務を再開する時に初めて父におにぎりを作った。仕事中に電話を掛けて来るほど美味しかったらしい。

母と私と料理と祖父

母は本当に料理が上手い人だった。

手際良く何でも作ってくれた。

そんな母は父親に育てられた。母の母親は母が3歳の時に亡くなった。

その当時は戦後。母は所謂団塊世代。

そんな時代にシングルファーザーなんて他には居なかったらしい。随分と寂しい思いもしたそうだ。

祖父はとても器用な人だったそうな。

料理は仕事もしていたので「男の料理」だったらしいけれど、裁縫から編み物、文化刺繍?やリリアンまでやっていたらしい。その頃の男性にしては「誰に教わった?!」と聞きたいぐらいだ。ちなみに絵も字も上手だったらしい。

なので母は「母の味」と言うものを知らずに育った。「父の味」で育ったし、料理を教えてもらう事なんて無かった。

自分で基礎の料理本を買って独学で学んだらしい。それはそれで凄いと思う。最初はキャベツとウィンナーの炒め物しか出来なかったんだから。

私が産まれてから、母は「この子には嫌いな食べ物が無いように」と色んな料理を作った。父は偏食、母は嫌いな物が多かった。なので子供だけはせめて、と思ったのだろう。

お陰様で私は殆ど嫌いな物が無い人間に育ちました。

因みに嫌いな物は…お寿司屋さんのガリ、らっきょう、山椒の身、パクチー、甘い卵焼きみたいな無駄に甘さが加えられたおかず…ぐらい。

私がある程度料理が作れるのは、子供の頃から母の料理を作るところを見ていたから。

母が台所に立っている時に、側にある冷蔵庫に凭れながらお喋りするのが好きだった。

「今日は何作るの?」「それなに?」

他には本当に他愛の無い話ばかり。とても好きな時間だった。

その間に私は母の料理の手捌きや手順、使う調味料等を見ていた。何気無く見ていたそれが、知らない間に記憶となって、今料理が作れている。

レシピを見ても、分量は見ない。味を知っていればどれが多くて何が少しだけ入れる物か、等は解るから。

私の味は「母の味」。

そして、料理をするのは嫌いじゃ無いんだけれど、晩御飯直前に出来たてを…!みたいな料理は苦手。手際が悪いのでメチャクチャ時間が掛かるから、晩御飯が遅くなってしまう。なかなか逆算して作るのもまだまだ難しい。今日もハンバーグが生と知らなかったので、夕食の予定時間が一時間ぐらいオーバーしていた。

母のように手際良く作れるようになるには後何十年掛かるだろうか…。

こんな奴にでも小銭を投げつけていただければ幸いです。 頂いたお金は全て愛猫のご飯代、トイレの砂代になります。何卒宜しくお願い致します。