見出し画像

22:JICA海外協力隊の価値

 Bonjour!

 ベナンに来て3ヶ月、配属されて2ヶ月(活動自体は1ヶ月)が経過しました。

 散歩をしている時やベナン食を食べている時、近所の人とお喋りしている何気ない瞬間に「この国好きだなあ」と思います。

 時期尚早だとは思いますが、ベナンに来れて本当によかった。

 毎日いろいろあるけれど、なんだかんだ楽しく残りの任期を過ごせそうです。

任地の航空写真
Instagram@mayeulak


 私は小学校教育隊員として市の教育委員会に配属されています。

 「前の隊員と活動内容や語学力を比べられて落ち込むことがあるだろう」と考え、新規隊員を希望して応募しました。

 その代わり「何しに来たの?」と配属先や活動先の方々にJICA海外協力隊の存在を疑問視されるだろうという覚悟をもって出国しました。

夕方のお散歩
この街が好きです


 しかし配属先や活動先の学校は私のことを受け入れてくれました。

 配属先の上司にその理由を聞くと、「naoがここに来る前にベナン人のJICAスタッフと何度も電話をして、隊員の説明をたくさんしてもらったから」と答えてくれました。

 活動先の学校の先生方からも「いつ私のクラス来てくれるの?」と言ってもらえています。

伝統的な薬


 その一方で…。

 「ボランティア」と聞くと「現地から求められている」と思いがちですが、実際はその逆です。

 JICA海外協力隊というのはお金や物資ではなく「技術支援」のため、現地から求められていないことが多いという話をよく耳にします。

 なぜならその技術がなくても今まで成り立ってきてしまっているから。

 上司や先生方と話す限り、彼らは自分たちの授業の技術に満足をしているように感じます。

 他国の現状を知らないので、自分たちの教育に疑問をもたないのは当たり前だと思いますが、日本人の教員である私が言葉を選ばずに言うならば「崩壊」しています。(次回「ベナンの小学校の現状」にて詳細を記載)

 存在は認めてくれているけど、必要とはされていない。

 だからこそ現地の方と信頼関係を築いた上で、「JICA海外協力隊の存在価値=要請内容を自分で見出すこと」が大切なのだと痛感しています。

 しかし最終的なゴールは一緒に行った活動を持続的ものにし(彼らだけで行うことができるシステムを作り)、本当の意味で私たちの存在を必要としなくなるのが理想だと思っています。

ある日のお昼ご飯
左「テリボ」(キャッサバのパット)
右:羊とチーズ+トマトとほうれん草のソース


 「たった2年の活動ではなかなか現場は変わらない」「ボランティアって所詮自己満」等々、日本にいた時にこれらのことを何年も何年も考え続けてきました。

 それだからか「私がここにいても意味はないのでは?」と今更考えることもなく、想像以上にメンタルを保って生活できています。

 「この国で生活するだけですごいよ」とよく言われるし自分でもそう思っていましたが、この事業は全て日本の税金。

 いつまでもそんなこと言っているわけにもいきません。(こんなことを考えてしまう余裕がある=暇なのでもう少し頑張らなければ…!)

 そして何よりベナンの子どもたちのために、協力隊としての価値を見出せる活動を展開できるように頑張ります。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?