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親方から社長へ~現場のトップと会社のトップを兼任している経営者からの転換~

明けましておめでとうございます。
昨年中は、始めたばかりのnoteへの記事を温かくご覧いただき、ありがとうございました。本年もよろしくお願いいたします。

現状に疑問をもつ

新年一回目のテーマは記載の通りです。(¨親方¨がダメとかそういう意味ではありません)
私が父の後を継ぎ、社長歴2年半となりました。
お客様も社員も皆が幸せになるよう、会社を発展し続けたいと思いやってきました。お陰で社内も整い、社員のチームワークも良く、お客様の信頼も得て仕事に励めております。

しかし、周囲の建設業にもありがちなのですが、「社長が現場のトップである」という状態に弊社もあります。社長が現場に出ているかは別にして。
「社員さんだけで現場を3ヵ月まわしましょう」と言ってもできないのが現状です。社員さんが悪いわけでも、先代が悪いわけでもありません。単に、弊社がそういう仕組みなのです。別にそれで、利益も出ていて皆が順調に仕事をしているので、仕組みが¨悪い¨わけでもありません。

では何が問題か~社長=現場のトップ、社員=手伝い・補助 という体制~

では何が問題かといえば、長期・短期で大きく2つ問題があります。

長期的には、10年後、20年後と考えた場合に、人が育たないということです。¨企業は人なり¨とはよく言いますが、人は年を重ねていつかは退職します(社長であっても)。その時に、人が育っていなければサービスを提供し続けられなくなります。尚且つ、人はそんなに簡単に育つものではありません。作業できるだけならまだしも、一緒に会社を盛り上げようという方が必要です。
もう一つの問題は短期的で、今の社員さんのキャリアや給料がすぐに頭打ちになってしまうことです。それなりの給料を支払おうと思えば、必然的に責任が重く高度な仕事をお任せすることになります。しかし今は、その重要な部分を社長がやってしまう体制が現状です。値決めはもとより、工程から施工法から、休憩のタイミングからです。最も高給がもらえるポジションを社長がやっているので、社員さんが高給をもらえない。社長が社員の邪魔をしているわけです。

現状と、なんでそうなったのか

ではなんで(意図的でないにしろ)そんな仕組みになったのか。それは、社長および、社員さんの立場と仕事をどう捉えるかにあります。
(現状)
①入社⇒②安全教育等(3ヵ月)⇒③現場の補助⇒④徐々にできることを増やす⇒⑤一人で現場ができる

これは一見、順番にスキルアップしていそうではあります。しかし、¨社員の仕事は現場の補助だ¨と言っているようなものです。③と④の期間が長く、尚且つ日々の仕事内容そのものです。もっと言うと、③と④の内容を完璧にクリアすることはあり得ません。私自身、十年以上経験して、未だに新しい発見がありますし、技術も社会も日々変化しています。なので⑤をやりつつ③と④で必要なことをマスターしていく必要があります。

2021年からこうする

(2021年から)
①入社⇒②安全教育等(3ヵ月)⇒⑤一人で現場ができるよう教育(その中に③や④が含まれる

建設業であれば現場をおさめるのが仕事です。そのために毎日仕事に来て頂く。であれば、最初から⑤を行うのが理にかなっています。前項にも書きましたが、③や④は⑤のために必要なことをマスターしていくという感覚が正しいと思います。

目的と方針を明確に

建設業のような技術職では、下積みや補助から順に上がっていく階段型のスキルアプをイメージしがちですが、スキルアップは目的ではなく手段です。目的はあくまで¨社会に貢献し続けられる会社として繁栄し続けること¨です。そのために今行うサービスが、弊社では現場の工事を順調に完了しておさめることにあります。スキルアップはあくまで、その目的達成に必要な手段です。

社長の意識から変えていく

最も意識改革が必要なのは社長(私)自身です。
いつの間にか社員さんを、¨教育する対象¨として扱っていました。それゆえに、いつのまにか教える側と教えられる側、上下関係になっていた気がします。
スキルアップと同様に、社員教育も目的ではなく手段です。目的を達成するために必要なことを学ぶ。そう意識すれば、社員さんを尊重し、上下関係ではなく¨ビジネスパートナー¨として接することができます。「私は社長という役割で仕事しやすいようにするから、あなたは社員という役割で目的に向かってね」ということです。
であれば、せっかく入社してくださった社員さんの貴重な人生を、補助や手伝いで終わらせる理由がありません。主となる仕事を行って頂くのが¨当たり前¨です。それこそが、社員さんを雇用する責任でもあります。
それにはまず、社長の私が社員さんに対する意識、仕事や経営に対する意識をガラッと変革していく必要があります。

では社長の役割は何をするのか?

では、社長である私は2021年どんな仕事をするのでしょうか?
①現社員さんとの目的・方針・定義の共有
②方針転換に基づいて日々の業務を変える
③採用と人材教育に投資
このように仕組みを変えて、会社そのものを前進させていこうと思います。

社員の誕生日とか、社内イベントなどを重視して社員のやる気を高めようとするのも良いかもしれませんが、本当に社員のためを思うなら、¨自ら仕事を動かし、成果を上げ、評価され、承認や報酬を得る¨という仕組みをつくるべきだと思います。
社員さんとそのご家族を社長が囲うのではなく、社員さん自らが幸せを掴めるような会社にすることこそ、社長の責任であり、会社を永く繁栄させるキモではないでしょうか。

最後に~私の日々を皆様に活かせるようなnoteを~

2021年、昨年以上に良い会社を創れるよう精進してまいります。noteの内容は、私のような零細企業経営者や、後継者の方のヒントになるよう、実体験から学んだことを元にマイペースに書いていきますので、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。


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