【旅打ち】釜山慶南競馬_2023年5月
年初に本年の韓国競馬施行計画に関する記事を掲載し、その中で海外開放競走についてご紹介しました。
ジャパンカップのようなものとして、韓国の国際競走と言えば9月のコリアカップ(国際G3/韓国G1)とコリアスプリント(同)ですが、実は他にも韓国G2/G3の4競走が海外調教馬にも開放されており、過去にはJRAよりエスメラルディーナがトゥクソム杯G2で優勝したり、大井所属馬がSBSスポーツスプリントG3に挑戦したりしたこともありました。
例の感染症状況もひとまずは落ち着きをみせ、且つ日韓間の外交関係も良化途上と思われる今日、恐らく今年はそれら開放競走に日本からの遠征馬があるかと思い2月の時点で航空券とホテルを押さえていましたが、結果は遠征馬ゼロ・・・。
「それだったら韓国遠征は9月に延期しようかな」とも一瞬思いましたが、4月の時点でどうやら5/14に開催されるトゥクソム杯とSBSスポーツスプリントには韓国の一線級が揃う見込みとなったことや、特に後者では短距離馬のツートップが対決することになりましたので、やはり韓国へ行くことにしました。
前広にスケジュール調整等を行ってきたこともあり、今回は4泊5日の期間を確保できました。よって、ソウル競馬場だけでは面白くないのでまだ行ったことの無い釜山慶南競馬場にも行くことにします。
1日目/2023年5月11日(木)
空港アクセスや入国規制はもう完全に元通り
今回の旅の始まりは関西国際空港第1ターミナル。
最近JR大阪駅の地下ホームが供用開始され、特急はるかが停車するようになりましたので関空にはJRで行くことも考えましたが、阪急沿線民としてはやはり新阪急ホテル前から出発する空港リムジンバスの方が乗り換えに便利であり、値段も安く所要時間はほぼ同じぐらいと選ばない理由がありません。
はるか停車でバスは閑古鳥が鳴いているのかと思いましたが、上述の通りはるかより安くほぼ同じ速さで行けることに加え、明らかに外国人利用客も増えていましたのでバスは満席。これならバスの運行頻度も保たれそうで(むしろ増便が必要かも)、新阪急ホテル発着路線を愛用しているワタシにとっては一安心です。
さてフライト。昨年11月のソウル競馬場遠征ではピーチアビエーションを使いましたが、今回はまず釜山へ入りますのでエアプサンを選択。エアプサンはアシアナ航空系列のLCCで、今回の運賃は3.9万円(うち1.8万円は燃油サーチャージと諸税)でした。
もう日本も韓国もマスク規制はありませんので、機内でもCAさんの大部分はマスクを着けていません。ワタシも久しぶりにマスク無しの快適なフライトを楽しめました(但し乗客の7割方はマスクを着けていました)。
釜山(金海国際空港)には定刻通り12:30に到着。
昨年11月の時点でも既にそうだったのですが、韓国入国にあたり行動制限を伴う検疫規制はもう何もありません。機内で配布される健康調査票(結構書くところが多い)を書く必要はありますが、それも予めQ-CODEというシステムに入力さえしておけば(ワクチン接種証明書は不要で、健康状態などを入力するだけです)、そこで発行されたQRコードをスマホで見せるだけでOKです。
検疫と入国審査を終えると残りは税関ですが、最近規制が変わったようで申告物が無ければ税関申告書の提出は不要になりました。以前よりますます便利になっています。
空港から市街地へのアクセス
到着口を出ると時刻は13時。今の時代、旅先での行動にスマホ利用は欠かせませんので予めアマゾンで調達しておいたSIMカードのセッティングを行います。ワタシが毎回購入しているのは香港のChina Unicomが発売している8日間20GBの4G対応SIM。
韓国では至るところで無料WiFiが使えますし旅先では競馬中継以外の動画を観ることはありませんので(そんなヒマがあるなら観光)、今回は結果的に4泊5日で1GBも使いませんでした。よってこの容量で十分かと思います。
そのSIMカードの設定にやや苦戦し(前回はスンナリと設定できたのですが)、空港を出たのは14時頃。今回のホテルは釜山駅前ですので鉄道(軽電鉄+地下鉄)で行くこともできますが途中乗り換えが2回ありますので、直通するリムジンバスにしようかと思いました。しかし釜山駅へ行くバスはなんと運休中…
まぁ有名な観光地で高級ホテルも多い海雲台行きの再開を優先するのは分かるのですが、しかし大阪で言えば関西空港→大阪梅田のリムジンバスが運休しているようなもの。韓国第2の都市である釜山の空の玄関と中心駅を結ぶ路線が運休ってどういうことよ…
仕方が無いので「軽電鉄」(東京のゆりかもめや大阪のニュートラムと同じようなもの)と呼ばれる空港鉄道に乗り、沙上駅で地下鉄2号線に乗り換えて西面駅まで行き、そこからさらに地下鉄1号線に乗り換えてようやく釜山駅に到着です。ここまで1時間弱ぐらいかかりました。
安心・安定の東横イン
今回のお宿は釜山駅のすぐ横にある東横イン・釜山駅1。
昨年11月の旅行記でも書いたのですが、ワタシはビジネスホテルと言えば東横イン派。韓国でもあの特徴的にてとても機能的な部屋の造りであり、無料朝食付き。チェックイン時に日本の会員カードは普通に使えますし、フロントの方々の日本語はバリバリに上手。しかも今回は1泊6000円弱とリーズナブル。文句のつけようがありません。
チャガルチ市場で海鮮
安心安定の東横インにチェックインし、ちょっと休憩してから出掛けた先はチャガルチ市場。港町である釜山に来たからには新鮮な海鮮は外せません。地下鉄1号線で釜山駅から南浦駅までわずか二駅の距離で、南浦駅から徒歩3分ほどで到着です。
このチャガルチ市場のシステムですが、1Fのお店で食べたい海産物を選ぶと店の人が2F食堂に連絡し、その食堂の人が席まで案内してくれるという仕組みです。
この市場のシステムにおいては日本人客とみるやぼったくられたという話も聞きますが、これはもうそういう店とのめぐり逢いというか運みたいなものもあるかと思いますし、そもそも魚介類のことを少しでも理解しているかどうかもカギかと思います(食材のことを知らないと判断のしようがないので)。
しかし一方で今はネットで多数の経験談や魚介類に関する知識を事前確認・学習することができますので、それらを通じて予め自分なりの予算や譲れるラインみたいなものを設定しておき、あとはこちらの都合だけを優先させないような値段交渉を行うしかないかと思います。
ワタシは今回、とにかくヒラメの刺身(クワンオフェ)と生ダコの踊り食い(サンナクチ)は絶対に食べたかったのでそれを基本にし、あとは貝類を2種類ぐらい追加で上限50,000ウォン、できれば40,000ウォン以下と決めていました。
それで実際のところですが、ヒラメは30,000ウォン/kgが相場というのはネット情報に加えて上記のモニターでも同じでしたし、1kg=体長40cm=2~3人分で日本の通販だと5,000円前後。それを豪勢に独り占めと考えるとむしろ30,000ウォンは安いという計算。あとは色々と追加しても+20,000ウォンにもならないだろうと思っていたところ、最終的にヒラメ・タコ・サザエ・ナマコの4つで30,000ウォン。おまけでホヤも付けてくれました。
まぁこのあたり、韓国語が使えるか使えないかで変わってくるのも事実かと思いますし、幸いワタシは韓国語を使えるので「一人なのでヒラメは大き過ぎないやつがいい」とか「この時期イシダイ(=こっちの方が高い)がおいしいのでそれとも迷ってるのよね~」などと牽制球を投げる一方「値切りばかり求めていないぞ」というアピールを交えながらの交渉でしたので、適度に小ぶりなヒラメを相場通り25,000ウォン+残りの連中10,000ウォン-サービスで5,000ウォン引きだったのかなと分析しています。
いやいや、それにしても刺身だけで満腹になったのってそうそうあることではありません。ちょっと早めに17時ぐらいからの夕食だったのですが、刺身をつまみながら焼酎をチビチビと、そしてスマホで薄暮開催の園田競馬を観ながらというとても幸せなひとときを過ごすことができました。
シメのミルミョン
19時ぐらいにチャガルチ市場を出て、しばらく港の周りを散歩してから釜山駅に戻ると時刻は20時半。するとここで小腹が空いたというかシメの炭水化物が欲しくなりました。コンビニのカップ麺では寂しいよな~とか思いながらスマホで検索すると、すぐ近くに釜山名物ミルミョンの有名店「チョリャンミルミョン」を発見。迷わずに向かいました。
かなりボリューミーで初日からすっかり暴食してしまいましたが、まぁこれも旅の醍醐味でしょう。あとはホテルに戻るとすぐにバタンキュー(死語)でした…
2日目/2023年5月12日(金)
釜山慶南競馬場へ
朝9時にホテルを出発し、地下鉄1号線で釜山駅から下端(ハダン)駅へと向かいます。地下鉄は所要時間20分ほどで下端駅に到着。下端駅の5番出口を上がるとシャトルバス乗り場ですが、あいにくどこにも乗り場の表示がありません。「何となくこの辺」という感じです。
しかしよく見てみるとこの木の周辺に何かを待っている人たちが10人ぐらいいますし、恐らく土日はもっと多いでしょう。そして、きっとその人たちから競馬オヤジ臭を感じ取ることができるかと思いますので、その感覚を信じてバスを待ちましょう。
シャトルバスの時刻表ですが、これも困ったことに韓国語サイトですらなかなか見つけにくいところに貼られていますので、翻訳しました。
果たしてこの時刻表が正確かどうか少し心配しましたが、10分ほど待つと9:40発のバスがやってきました。
シャトルバスは約25分走り、いよいよ釜山慶南競馬場に到着です。
競馬新聞についての詳細は過去の拙稿(下記リンク先)に書いていますのでそちらをご覧いただければと思います。この日は명승부(”名勝負”)が無かったので에이스경마(”エース競馬”、2000ウォン)にしました。
ここで時刻は10時過ぎ。第1レースまでまだ2時間弱ありますので、まずは競馬場内を色々と探索します。
なお、本編は旅行記であり、競馬にフォーカスした記事(”釜山慶南競馬場ガイド”として作成予定)は別途作成しますので、ここからは少し駆け足で写真を中心に場内の模様をお伝えします。
やはり初めて訪れる競馬場での探索は色々な発見があって楽しいですね。夢中になって歩き回り、そして写真を取り続けていたら腹が減ってきました。ホテルでの朝食は軽めにしていたのと、お昼時の混雑前に腹ごしらえしておこうと思い、時刻は11時過ぎですが早めの昼食にします。
そんなこんなで第1Rの発走時刻12:00が迫ってきました。馬券を買うことにしますが、今回の作戦は馬単5頭のボックス買いです。
ワタシの馬券購入予算は1レース1000円を基本としている中、馬単5頭ボックスの20点買いは普段なかなかできない買い方ですが、韓国では100ウォン(=約10円)単位で買えますので、それならば20点×50円=1000円が可能であるということ、そして韓国の三連複は相当安い(体感ですが1番人気が3着以内に入る確率が日本より相当高い気がします)ので、これが最も効率的な買い方と思ったからです。
・・・しかし結局この日の成績は6レース賭けて全敗。
ボックス5頭のうち4頭は掲示板(5着以内)に来るので予想としては完全に的外れではないのですが、残り1頭が連対しない(2着以内に来ない)というパターンばかりで、これはこれでストレスが溜まるというか残念な外し方です。どうせ外すなら1~2頭しか掲示板に来ないとか、もっと豪快に外した方が諦めも付くので精神衛生的には良いのですが・・・。
シャトルバスの関係で早めの撤収
第6Rが終わると時刻は17時過ぎ。この後は第7Rが17:30、最終8Rが18:00発走となっていますが、帰りのシャトルバスは残り2便(17:30、18:00発)となっていますので最終レースまで残ることはできません。あと、最終バスが満席で乗れなかったらイヤだったことと、上述の通り惜しい外し方ばかりで戦意喪失気味もあり、今日はもう第6Rまでで撤収することにします。
ロッテマートとテジクッパ
帰りは下端駅から地下鉄1号線に乗り、釜山駅から2つ手前の南浦駅で下車。駅直結のロッテマートで土産物を物色しました。やはり韓国で物を買うなら品揃え豊富なロッテマート一択です。
その後釜山駅近くの食堂に入り、釜山名物テジクッパでの夕食。
あとはホテルに戻って軽くビールを飲みながらナイター開催の園田競馬をネットで観てのんびりと。そうそう、東横インではフロント横でビールと韓国焼酎を販売しているのですが、ビール(500ml缶)は外のコンビニで買うより(2900ウォン)ホテルで買った方が400ウォン安いです(豆知識)。
さぁ、明日はソウルへ移動です。
3日目以降はソウル競馬編として続く。
以上が1-2日目の様子でした。長くなりましたので3-5日目はソウル競馬編としてお届けします。ここまでお付き合い頂きありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?