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【詩】富士の頂で吠える

君と打算じゃなく
素直に
心を開く関係でいたかった

だけど迷路の途中で
葛藤や嫉妬と劣等感や執着の
沼にはまり、足をとられた
自分の道も分からないまま、
君と迷路のなかを彷徨い続けていた

私は自分に自信がないから
君の夢にのっかろうとしていたのかもしれない
それが2人の軛(くびき)に
なってしまった

だけど
七尾旅人より優れていなくても
大切に思っていた気持ちは
嘘じゃない

君の不器用な人間性が
変わらず愛おしいのも
嘘じゃない

今日ね
ショートカットの人に言われたよ
「あなたは、本気出せば彼と同じ高みにいける」
って

だから、君を自分の夢を諦める
口実にしちゃいけないと思ったんだ

私は今、去っていった君との旅路を
振り返ることで
昔と違う言霊を紡げている

諦めていた夢の一つだ

私の言霊で
富士山のてっぺんまで行けるかは
分からないけど
登ってみたいんだ

君への劣等感や嫉妬から
解放されて
ギターを練習する高台の公園は
見晴らしがいいんだ

だから
富士山からの眺めは、
きっともっと素敵だろうね
たとえ1人でも
登る道程は楽しいに違いないさ

子どものころの登山を思い出して
頂上についたら、
君が作った歌を歌い、
私が書いた詩を読み上げるよ

そして、運命に吠えるんだ


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