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【詩】止まったままの物語

止まってしまった君との時間

なんでいつも私は素直に
君とチルできなかったのか
カオスに呑まれて
君を巻き込んだのか

あんな交わりしか
できなかったのか
悲しい被害妄想や
勝手な期待に囚われたのか

そんな思いが、脳裏を巡って
物語すら書けやしない
別れも充分に受け入れられず
どっちつかずで優柔不断だ

君への後悔で悩むくらいなら
お気に入りのガラスペンで
物語を書きたいのに
絵筆をキャンパスに走らせたいのに

部屋を片付けたいのに
観葉植物に話しかけたいのに
少し出てきた白髪を染めたいのに
おかゆとサツマイモを発酵させたいのに

もっと笑顔でいたいのに

君の最後のため息が
胸に刺さったまま
笑顔で過ごした日々を
思い出して懐かしんでる

君と笑いあった日々が
愛おしいから
こんな執着や後悔や期待は
原稿用紙に書いて
破り捨ててしまいたいよ

「前をむきなさい」なんて言う
占い師の言葉は聞きたくないから
君に2度と会えない不安や恐怖に
呑まれたくないから
現実を受け止める勇気が欲しいから
自分の意思だけでペンを握る

君との未来が約束されていなくても
少しずつ人生の物語を
再開したくて















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