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【日記】2024.7.14 生活保護の話



※会話の中で生活保護受給者や外国人への差別的な発言が出てきます。

先日、職場で昼食を食べながら、生活保護の話をした。受給要件や精神障がい者手帳の話になり、上司も先輩方も、みんなで

「生活保護でパチンコに行く悪い奴がいる。」

「働かないなんてね。」

「外国人の中には、日本の保険医療で病気直しにくる人がいる。」

「だから、日本は侵略されちゃうんだよ。」等々。

私は現在の職場が気に入っている。上司も、職員の主体性や意見を大切にしてくれるし、先輩から学べることも多い。
多少、失敗しても冷静に対応し、丁寧にフォローしてくれる。足りない知識や技能は、研修で身につけさせてくれる。
子どもたちや、職場の人たちの穏やかな時間を過ごせて幸せだなと、感じてもいる。やりがいもある。過去のことで、感情的になっても、子どもといると楽しく、辛かったことより、尊いことや、良かったことに、自然と意識が向けられて、自分らしくいれると思う。

だけど、そんな職場でも、時々日本人の偏見や差別感を意識して、不安になる時がある。
職場だけじゃなくて、友達や、趣味の仲間や、好きな人、誰といても、そんな不安をずっと感じてきたし、それは今もなくなってない。

実際は、精神障がい者手帳を取り、生活保護を受けていても、大半の人はギャンブルをしていない。令和2年度のギャンブル依存症の可能性がある人は、全体の約2.2%だ(※1)。

潜在的にはもっといるかもしれないし、誰でもなる病気だとは思う。だからといって、生活保護受給者の大半が、パチンコで遊んでばかりいる、という状況とまで言えない。
また仮に依存症なら、借金を重ねる前に、福祉や医療に治療につなぐことが必要だと思う。
そうしたことを考えずに、生活保護を批判するのは、それを維持したくない人の思惑に嵌まるようなものだと思う。国の官僚や政治家は、国民の福祉を削ってでも、利権が欲しいわけだから。
精神障がい者手帳も、一般的な精神障がいに「怖い」とか「異常」というイメージがあることを踏まえたら、偏見を持たれる可能性もあるので「生活保護費目当てで、簡単に取得できる」という考えは、浅薄じゃないかな?

確かに近年在留外国人数は増えているけど、内訳は永住者に次いで特定技能実習生が多い。永住者には第二次世界大戦中に強制連行された人や中国残留孤児で帰国した人の子どもなどもいる。それを考慮したら、日本の保険制度を利用したいから、日本に来ているわけでもないし、特定技能実習制度(※3年以内に育成就労制度に変更予定)は、日本が始めた制度だ。
技能実習生の受け入れ先は、ブラック企業も多く、仲介業者に中抜きされ、借金を負ったり、保険未加入で医療を受けられない、怪我をしても労災が下りないなどのケースがある。

そもそも永住者や技能実習生は、日本で税金を収めているのだから、福祉や医療など生活に必要な権利を受けるのは当たり前だし、国保や社保への加入は任意じゃなくて義務だ。
そして、日本人と同じように税金を払っても、彼らに選挙権はなく、例えば裏金作りをしたり、外国人に差別的な政策を行う政治家がいても、そこに批判票を投じれない。
 そういう日本人より不利な境遇にあるひとたちが、「日本が侵略される要因」で「特権」を持っているように言うのは、かなり偏った根拠のない偏見だと思いました。

人間関係が少し大変な時はあっても、普段は仕事していて楽しいし、充実している。
それでも、一見明るくて楽しく過ごす日本人の同調圧力に、福田村事件に通じる精神性を感じて、心配になる時があるなあ。


参照(※1)松下幸生, 新田千枝, 遠山朋海; 令和2年度 依存症に関する調査研究事業「ギャンブル障害およびギャンブル関連問題の実態調査」, 2021年.




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