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(南海沿線のいい仕事#5)大阪府河内長野市_ワークワクワク河内長野より

2022年秋に初めて開催された「ワークワクワク河内長野」。今回はその参加会社のうち、美容室のA'z hair、タクシー会社の大阪第一交通、ダンボールなどを扱う大阪ケース製作所の3社から、ワークワクワク河内長野に参加して感じた効果についてお話しいただきました。

【ワークワクワク河内長野とは】
ワークワクワク河内長野は、2022年秋に3日間にわたって初めて開催された、河内長野市にある会社や事業所の普段は見られない仕事の現場を地域の皆さまに直接見て、感じて、知ってもらえるイベントです。河内長野市では、製造業にとどまらない様々な仕事現場の公開、会社間の連携強化、町おこしなどを含めた幅広い活動を「地域一体型のオープンカンパニー」として企画し、趣旨に賛同した会社や事業者が集まり、合同でイベントを開催しました。

(A'z hair)地域への恩返し

最初に訪れたのは、三日市と北野田に3つの店舗を構える美容室A'z hair。社長の香西武志(こうさい たけし)さんにお話しいただきました。

「うちは地域密着で営業しているので、先ずは地域への恩返し、そして地域の人にもっと関心を持ってもらいたいと思ってワークワクワク河内長野に参加しました。当日は、子ども達がマネキンやご兄弟、ご家族の髪のセットやカットを行うワークショップを開催しました。実際にセットやカットを体験している中で、その子ども達同士でやり方を教え合ったりしていて、私たちが思っていた以上に主体的に参加してくれたのはとても嬉しかったです」

偶然ですが、地域密着を大切にされているお話の通り、取材当日も地元の中学生の職場体験を受け入れていらっしゃいました!その中学生は、マネキンの髪をヘアアイロンで巻いたりする体験を行っていましたが、「普段はあまりヘアアイロンを使う機会がないから、教えてもらいながら髪を巻けるのが楽しい!」と楽しそうに話をしてくれました。

(A'z hair)ワークワクワク河内長野でできたつながりからお店のHP制作へ

「ワークワクワク河内長野に参加したことで、社員が参加者からの質問に答える機会が生まれ、自分たちの仕事やその意味を見直す機会になりました。また、子どもって普段は髪の毛を自分で切ったら親御さんから怒られてしまったりするわけですが、ワークショップで子どもたちも『髪を切る』という体験をすると『わぁっ!』という感じの顔に変わりましたね。当社の掲げる”髪を変え常識を変え世界を変える”というビジョンが目に見えた瞬間で、ビジョンの理解や根本に立ち返るきっかけになりました」
「また、ワークワクワク河内長野を通じて、市内に情熱のある会社や人がこんなにたくさんいるのかと知り驚きました。実際に、今回の参加でつながった参加会社の方と一緒にお店のHP制作をすることになったなど、思わぬ効果もありました。河内長野市内の会社さんなので、物理的に距離も近く、地域の特色を理解してくれているので課題感を共有しながらHPの制作ができました。HPのアクセス数も以前より伸びており、実現させて良かったと思っています」

(A'z hair)今後は地元での就職のきっかけになってほしい!

「ワークワクワク河内長野に参加してもらった様な小学生もだし、今日来てくれている様な学校の職場体験も通じて中学生や高校生に僕らの仕事を知ってもらって、地元での就職を考えてもらうきっかけになればいいなと思っています。本当、参加してくれる子たちは僕らが予想していた以上に主体的ですから、今年度のワークワクワク河内長野では、より子ども達が主体的に参加できるような内容にしていきたいです」

地元への想いやお客さまへの想いにあふれる姿が印象的な香西さんでした。

(第一交通)タクシー業界の世間と実際のイメージのギャップをなくしたい!

続いて訪れたのは、タクシー会社の大阪第一交通です。主任の川原拓也(かわはら たくや)さんが取材に応じてくれました。

「河内長野市から『こういうイベントを初めてやります』という情報連携を受けて先ずは参加してみようという気持ちでワークワクワク河内長野への参加を決めました。タクシー業界って、正直言えば世間の皆さまからはイメージが良くないかなと感じる事もあり、実際のところと世間とのイメージのギャップに悩んでいました。そこで、ワークワクワク河内長野を実際のタクシー業界を知ってもらう機会にしようと思ったんです。」
「当日は、営業所に来てもらって会社や仕事内容の説明、車庫見学、整備工場見学を行う50分間のツアーと、メイン会場であったイズミヤでの運転手体験を実施しました。参加者からは、”タクシー会社ってこんなこともしているんだ!””いつも子どもがタクシー車両を見かけると喜びます”などのお声をいただき、バイアスなくタクシー業界について知っていただくことができ、嬉しい気持ちになりました!」

(大阪第一交通)社内でもイベント参加に対する意欲が高まった

「実際、僕らも初めての体験でしたので、どうなる事かと手探りで当日まで不安もありました。例えば、整備工場の見学でしたが、整備士から何を見せて・伝えるか、本人たちもプレッシャーだろうし…と思って5分を予定していたんです。そしたら、結局15分ぐらい説明していました笑。整備士って、普段は一般のお客さまとの関わりが少ないからこそ、きっと楽しかったんじゃないかなと。こんな風にして社員全体が自分たちの仕事を伝えられる機会に思わず熱がこもっていました」
「それだけでもうれしい効果だったのですが、ワークワクワク河内長野に参加したことで、会社としてもイベント参加に対する意欲が高まりました。大阪第一交通グループは他の場所にも営業所があるのですが、河内長野の事をうけて泉佐野の営業所でも”泉佐野おしごと体験”というイベントに参加したそうです。また、参加するまではなかなかなかった他業種との関わりも生まれ、一緒にできることはないか考えるきっかけになりました」

(大阪第一交通)今年はさらにレベルアップ!

「2022年は初めてという事で、探り探りやっていました。でも、2023年は会社の内外で認知された状態からのスタートなので、さらに多くの人を巻き込みながら、参加者に楽しんでもらえるような内容を考えていきたいです」
ちなみに、ライターも取材時に2022年の体験内容である車庫や整備工場を見学しました。客席の扉を開け閉めするレバー(操作にはコツがあります!)など、なかなか見ることができない車内装置や、何でドアミラーじゃなくてフェンダーミラーの車両が多いのかなどタクシー車両ならではの秘密を知り、新たな発見がたくさんありました!

(大阪ケース製作所)社員の成長と認知度アップのために参加

最後に訪れたのは、大阪ケース製作所です。社長の前田高延(まえだ たかのぶ)さんにお話を伺いました。大阪ケース製作所は、段ボールの型を提案・加工して販売している会社です。

「ワークワクワク河内長野には、社員の成長と会社の認知度アップのために参加しました。立地や規模的にも市内の会社や一般の方にあまり当社について知られていないものでして。また、うちは会社のキャパシティーから、基本的に紹介で仕事の依頼を受けて、既存のお客さまメインで販売というスタイルであることも知っている人が少ない理由ですね。しかし、ワークワクワク河内長野に参加したことで、当社について知って、仕事の依頼をしてくださる会社もあり、新規のお客さまの獲得にもつながりました。成約したのも複数あって、これは予想を超えた反響でして、嬉しい悲鳴を上げています笑」

(大阪ケース製作所)イベントを市場調査の機会に

「僕らは普段は会社向けに事業を行っているのですが、これからは一般の方に向けた販売も強化していこうという動きが社内であったタイミングで、ワークワクワク河内長野のお話を河内長野市からいただきました。それならばイベントを一般の方へ向けた販売のための仮説検証の場としても活かせないかと考えました」
「そこで、当日お越しいただいた方に、段ボールに関するアンケートを実施しました。お子さま向けに段ボール迷路を用意したのですが、お子さまが迷路を楽しんでいる間に親御さんにアンケートの回答をお願いし、アンケート回答者がこれまた段ボールで作ったガラガラ抽選に参加できるという仕組みを作って、生の声を集めました。「やっぱりな」という回答から「へぇ!」という意外な回答もあったりして、実際にいただいたアンケート結果を今後の商品展開にも活かせそうです!」

(大阪ケース製作所)今年はより社員にコンテンツ内容について考えてもらいたい!

「ワークワクワク河内長野は社員にイベント概要だけ伝えましたが、何をやるのか、企画から制作まで全て考えてもらったんです。自分達の会社の事を社員から説明するのは良い機会だと思いましたので。それは狙い通りでしたし、南海沿線という縁を繋いでいただいて別の会社の段ボール工場を社員が見学する機会も得られて、だいぶ刺激を受けた様子です。今年は、2022年の経験を踏まえて、去年はできなかった事にも挑戦していきたいし、大阪ケース製作所の事がより分かる様な内容を社員の手で創り出してもらいたいですね」

普段身近にある段ボールの可能性を感じることができる大阪ケース製作所の今年のコンテンツがとても楽しみになりました!

あとがき

南海電鉄では、沿線で働く人を増やすことを目的に沿線企業と一緒に成長していくプロジェクト『#BIZ TAG NANKAI(沿線企業魅力共創プロジェクト)』の一貫でオープンファクトリーを支援しています。今回訪れた3社以外にも河内長野市内の多くの企業がワークワクワク河内長野に参加をし、働く現場を公開しています。今年は夏ワク、秋ワクの2回開催します。参加企業はさらに増える予定です。日程は夏ワクが8月25日(金)、26日(土)、秋ワクは11月22日(水)~11月24日(金)の予定です。ぜひ、河内長野市の様々な働く現場やお仕事を見に、ワークワクワク河内長野に参加してみてください!


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