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だや@光と私語
2020年12月16日 23:48
杉原一司について/吉田恭大T砂丘。言うまでもなく鳥取砂丘のことだ。この一連の文章は、『T砂丘へ僕のよせる郷愁は同時に憎惡でもあり、ふかい關心だとも言へる。』とまさに本人も言うように、砂丘への屈折した感情が密度をもって続いていく。逆に言えば、杉原にとっての鳥取砂丘は、ここに書かれていることがほぼ全てなのかもしれない。例えば戦前の尾崎翠なら、散文中に度々登場する、中国山地の重苦しさと、それに対