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怖いところにしか成長はない。

タイトルの言葉を聞いて、ピンときた方もいるかもしれませんが、先日日本テレビで放送された「アナザースカイII〜世界の学校SP!〜」の中での山崎育三郎さんの言葉です。非常に印象的でした。

簡単に経緯を説明すると、

当時16歳の山崎さんは、アメリカのノース・カウンティ・ハイスクールという高校で留学をしておりました。

ミズーリ州のボン・テアという小さな町の中にある高校ですが、ボン・テアという町自体のほとんどが欧米人(アジア人は人口7000人のうちの0.2%)の街で、山崎さん自身もかなり物珍しがられたみたいです。

そして、山崎さん自身も英語がほとんど話せなかったので、友達が全くできず、休み時間はずっとトイレに籠るという生活を3ヶ月ほど続けていたそうです。

そんなある日、高校のダンスパーティーが催され、広い食堂の真ん中で順繰りにダンスを踊る学生たちを食堂脇の柱の陰からひっそり眺めていた山崎さんは、ふと思ったそうです。

ここで自分がいきなり真ん中でダンスしたら、
明日から何かが変わるんじゃないか。

子役の頃、ミュージカルでダンスをしていた山崎さんは、このタイミングを逃すまいと、「うお〜〜!」という掛け声で、周りの学生たちをかき分けてステージの真ん中に立ちました。

一瞬の周囲が唖然とする間があったが、気にせず踊り出した山崎さんをみた学生たちは、次の瞬間には「うおーー!!」と叫び出し、盛り上がったそうです。

そこから、翌日以降の周囲の反応はガラッと変わり、みんなから声を掛けられ、ランチやらアフタースクールの食事にも誘ってもらうようになったそうです。

自分が成長した過去を振り返ってみる

この話を聞いただけでも鳥肌が立ってしまったのですが、改めて、自分と照らし合わせてみて、自らが成長した時ってどんな時だったかと思い返してみました。そうすると、山崎さんと同じく、怖さに立ち向かっていった時が一つ成長したポイントであると気付いてきました。

直近でも、実績の無い仕様や技術にも関わらずスケジュールを厳守しなければならない開発案件のPMを任されたり、さらに前職ではプロジェクト計画を役員の前でプレゼンしたり、

自分から無理やり怖いところに飛び込んだわけではないのですが、日々の仕事を真摯に取り組む中で年に何回か巡り合う「怖さ」との戦いに逃げず、堂々と立ち向かった時に「成長」という見返りを感じられたことが多いと思いました。

怖さから逃げた時に大きな挫折が待っている

逆に怖さから逃げたせいで、大きな挫折も経験しました。

今から20年近く前になりますが、中学校で一時シニアリーグをやっていた事があり、1ヶ月ほどで辞めてしまった経験があります。

辞めた理由は、自宅から練習場まで自転車で片道40分以上かかる道のりが堪え難かったこと、また、小学校から中学校に上がるタイミングで引っ越しを経験し、友達が全くいない中で当時の中学校の軟式野球部に練習に行った際、たまたま同学年で自分が一番野球が上手く、ちやほやされて調子に乗ってしまったことです。

硬式のシニアリーグはみんなのレベルが高く、コーチにもかなり怒鳴られて、野球の厳しさを切々と思い知らされました。ただ、自分自身はその辛さに耐えられず、硬式のシニアリーグは辞めて中学校の軟式野球部という楽な選択肢を選んでしまいました。

この逃げの選択をした後の野球人生は、あまり芳しいものではなく、中学こそピッチャーでクリーンナップを打つ選手でしたが、高校ではベンチで試合に出れず、自分の短い野球人生は大きな挫折で終わりました。

今でこそ良い思い出になっておりますが、当時逃げたことに対する後悔は、かなり長く、20代前半くらいまで続きました。

「恐怖」と「成長」は表裏一体

怖いという気持ちとそれを乗り越えた後の達成感は、表裏一体な気がします。

例えば、初めてジェットコースターに乗る前、並んでいる時は「わくわく」と「恐怖」で胸がいっぱいになると思います。しかし、ひとたびアトラクションが終わるとやり切った達成感に包み込まれると思います。

私の場合、登山をよくするのですが、特に雪山に登る時は同じような感覚を覚えます。

登る前の期待と不安、登り切って無事に下界に戻ってきたときのなんとも言えない高揚感。特に合間で死を意識するような修羅場に巡り合っていると尚のこと強烈な達成感を味わうことができます。

怖いところを探して、自ら飛び込むべし

今までの経験から学びとれることは、「怖いところにあえて飛び込むこと」が成功への近道なのではないか、と思いました。

正直、恐怖の種類によってもこの文章の解釈が変わってくると思うのですが、「未知に対する恐怖(知らないことに対する恐怖)」という意味だと、上の言葉がしっくりくると思います。

ちなみに、私自身の今一番怖いものは「新規事業の立ち上げ」や「起業」です。これも同じように成功するか失敗するかわからないという意味で「未知の恐怖にあたるもの」だと思います。

皆さんの中にも、そっちの方向に行きたいが先が見えていない怖さで最初の一歩を踏み出せないという悩みを抱えている人もいると思います。

怖さを乗り越えた先に成長がある(むしろ、怖さの先にしか成長がない)という気持ちで、一緒に見えない世界に飛び込んで成長を掴み取りましょう。

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