「シワ札OK」からはじめよう

「作家になりたい人のあれこれをかきます!お仕事ください!」

と言っておきながら、いきなり違う話なんですけど。

この二週間で二回、結婚式に招待していただきまして。週末になると新幹線に乗って移動しておりました。

結婚式はとても楽しい。

あの時はああだったあいつが立派になって…と思う感慨からはじまり

笑いあり涙あり。そして美味しい食べ物にお酒。

毎日が誰かの結婚式だったらいいのに。と思ったりします。

ただですね、一つだけ、結婚式の文化で「これはいつまで続くのだ」と思うのがありまして。

あれです。「ご祝儀はピン札じゃないと駄目よ」文化。

これが面倒くさい。(そう思ったことありません?)

まずピン札って普段絶対レジとかでもらえないじゃないですか。

だから、ピン札用意しようと思ったら

銀行に行くか、

コンビニATMでピン札(らしき札)が出るまで粘るか

ホテルで両替してもらうか(結構慣れてるところはなれてる)

最悪アイロンでギューッ!ってパターンまで。

これほどバリエーションを用意しなきゃいけないほど、めんどくさいものなのです。

特に日中働いている人には「銀行に行く」とかは不可能に近いじゃないですか。大抵前日とかに「あ!やべぇご祝儀!」とか思いついたりするじゃないですか。結構そういうとき愕然とした気分になるわけです。

でもですね、結婚式を開いた人ならわかると思うのですが

ご祝儀を後で開封するとき

「あ、この人はピン札!OK!この人はシワの入ったお札!ダメな人!」

とかチェックします?しないですよね?

「誰それさん何万円、云々さん何万円!」

のチェックしかしないですよね?そしてすぐに貯金しますよね?

ってことはですよ。結局ピン札がピン札のまま貴重に扱われるのって

「ご祝儀を包んでいる瞬間」

だけってことだと思うんです。

「もう、シワはいっててもいいじゃない?」

ってそろそろ言ってもいいと思うんですけど、きっと反対勢力は

「夫婦の門出を祝うのに新しいやつじゃなくてどうする!けしからん!」

っていう意見になると思うんですよね。

でも、シワ札って「様々な人の手を渡り歩いてそれでもなお生き残った歴戦のファイター」なわけじゃないですか。

時にはいいこと。時には悪いこと。喜びも悲しみも経験したお札。

それでもなお、価値をそこなわずに、まだありつづけている。

なんかこう、これから結婚で様々なことが待ち受けてる二人の門出に、逆にいいと思うんですけどね。

「こんな風にしわくちゃになるほど、夫婦で年を重ねて行ってね!」

とか

「いろんなことを乗り越えてきたこのお札みたいに、あなたたちもこれからたくさんのことがあると思うけど、乗り越えられるように願いを込めて」

とか。むしろこっちの方がメッセージ性強くなりそうじゃありません?

そのうち来るんじゃないかなぁ、シワ札OK時代。

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