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【社会科見学】大正時代にタイムスリップしたい。

「大正時代にタイムスリップして社会科見学がしたい」
岸田國士さんの戯曲『留守』の稽古場で良く思うことです。

 こんにちは。何色何番の演出、たかつです。演劇の稽古をしているときは、いつも「仮のもの」を使って稽古しています。小道具も大道具も、衣装もまだ仮です。本番で使うものはまだ集めている最中なのです。

『留守』は大正時代、つまり今から約100年前の物語です。さすがに小道具や衣装すべて100年前のものを揃える!というのは現実的ではありませんので、いろいろいい塩梅にmixしていきたいと考えています。

本の中に描かれている100年前の日常が、こんなにも現在と違うのかと驚いています。
例えば、
・中流家庭でも女中さんがいます。
・給料はひと月14円~16円くらいです。
・普段着は着物です。
・暖房は火鉢です。
・髪の毛は二ヶ月間洗ってなくても友だちに触らせます。
・識字率が低いです。
・八百屋さんが御用聞きに来てくれます。
2020年の今だと、なかなか無いことばかりだと思います。

こういった世界観を現代に再構築するには、しっかり学ぶことが大切です。
想像力ももちろん必要ですが、具体性に欠ける想像は妄想にすぎません。リアリティーや説得力がなく、「やってるつもり」の嘘を増幅させるだけなのはつまらない。知識を深め、現代に再構築する。これが古い戯曲に挑戦する醍醐味です。

子どもの頃も楽しかったけど、大人になってからの方が社会科見学楽しい気がするなぁ。

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