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内容は深刻な茶番劇

米国に歓待されて有頂天になっている姿に、またも茶番劇を見せられているような気がします。しかも劇で語られる内容は、昨年1月の日米共同声明で語られた内容よりもさらに深刻で、「米軍と自衛隊のシームレスな統合」など日本の未来に暗い影を落とす内容を含んでいます。

[外務省ホームページ 日米首脳共同声明(「未来のためのグローバル・パートナー」)]

https://www.mofa.go.jp/mofaj/na/na1/us/pageit_000001_00501.html

歓待してくれる国が歓待する理由は、必ずしも世界平和のためでも日本のためでもないでしょう。私は、日本が米国の先兵となり、地球上のどこかの「米国の戦争」に巻き込まれる危険性が高まったと見ています。世界の良識や大勢からも浮きつつある米国にとっては、自ら米軍の先兵役を買って出ると言ってくれる岸田首相を、それは歓待したくもなるでしょう。

これまで米国は常に世界平和のために信頼に足る行動やリーダーシップをとってきたのでしょうか?これは今まで何度もこのノートに書いてきた私の疑問です。

直近の例では、昨年12月の国連総会におけるガザでの即時の人道的停戦を求める決議案は186カ国中153カ国が賛成し、採択に必要な3分の2以上の賛成票を得て採択されましたが、米国は反対票を投じたわずか10か国の中の一つです。3月の国連安全保障理事会では、ガザでの即時停戦を求める決議案を15か国中14か国の賛成でやっと可決したものの、アメリカのみが棄権しています。それまでのガザでの即時停戦を求める決議案は、アメリカは拒否権を行使して数回にわたって否決されていたのです。

ロシアやイスラエル、中国などの侵略・侵攻国家や覇権主義国家に対してはもちろん、米国も含めたどこの国に対しても、対等な立場でダメなことはダメと言えることこそが、日本の外交におけるプライドと言えるのではないかと思います。

ときには相手にとって耳の痛いことも対等の立場で批判し、平和を希望するすべての国々と対等の立場で国際協調して歩んでゆく姿勢が重要ではないでしょうか?

このようなことが続くと、日本の物理的、精神的な自主独立のプライドがむしばまれていくようでとても心配しています。政治は宗教にも権威にも大国にも依存しない、人権重視の科学的なアプローチと国際協力で進めていってほしいと思います。


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