見出し画像

英会話学校でサバイバル英会話をたたき込まれる

入社に際して、「この会社は海外での石油開発が主な仕事です。いずれ海外赴任になりますが大丈夫ですか?」と聞かれて、私は胸をはって「大丈夫です。ぜひ海外で仕事がしたいです。」と答えたものの、会社は私の英語力をよほど疑問視していたのでしょう。あの手この手で私の英語力向上に尽力していただきました。

まず、内定をいただいた後、卒論のフィールドまで英語の添削教材が送られてきて、入社するまで毎月課題を提出するように求められました。ただ卒論で追い込まれていた私は、たまに後輩に英語の課題を手伝ってもらったこともありました。

入社するとすぐに、週一程度で他の新入社員と一緒に朝の1~2時間英会話学校に通わせていただきました。元来少人数のグループや、1対1で人からものを教わるのが苦手なので、ちょっと困りましたが、それほどビシビシとしたものではなく、英語力が向上したとは思えませんがそれなりに楽しく通えました。

その後も会社に派遣されてきている英会話の先生のもとで、週一で一時間程度業務の合間に英会話講習を受けました。こちらはマンツーマンで、かなりいやいや受けていました。いやいや受けていたので当然効果は期待できません。

会社では年に一度英語の実力テストを受けなければならず、その結果をみて会社は「これはいかん」と思ったのでしょう。初めて海外研修に出る前の約1か月間、国内の英会話学校に朝から夕方まで毎日通わされました。

先輩たちの中には、海外現場研修前にイギリスの英会話学校に1か月間通った人もいたので、私の場合、英会話学校のために海外に出すのもままならんと思われていたのかもしれません。人からものを学ぶのが苦手なくせに「どうせならイギリスで英会話学校に通う方が楽しそうだな」などと思っている自分がいました。

海外研修直前の1か月間の英会話学校では、さすがに研修とはいえ、一人で石油開発の現場に行かなければならず、レポートを書いたり、電話で報告したりしなければならないということもあり、ちょっと危機感をもって臨みました。

授業はマンツーマンで、先生はコマごとに違う先生が入れ代わり立ち代わり担当するのですが、先生によっては、「おまえこんなんで現場に出るのかよ、やばいぞ」という顔をして、「おれは昔石油会社で働いていたから、現場で役立つサバイバル英語を教えてやる」と、英会話の教科書を閉じて、特別に現場からオフィスへの掘削状況の報告の仕方、トラブルがあった時の英会話などなど、非常に役立つ英語を臨場感をもって教えていただきました。

その英会話学校では、本来は学校独自の○○メソッドと呼ばれる教授法で授業をおこなっていたのですが、先生によってはそれを無視して、私をなんとか現場に出せるレベルに仕上げていただきました。

それ以来海外研修も含めて20年以上海外で仕事をしてきました。英語ができるに越したことはありませんが、仕事のコミュニケーションは英語だけではないと感じます。しかしこれを私が言うと英語が上手にならない言い訳にしか聞こえませんね。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?