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わたしと、ニルスと、SDG’s

現在人形をいっぱい作っていますが、高校時代「ニルスのふしぎな旅」に熱中し、関連グッズを自分で作りはじめたのが、そもそもの「動物の人形を作る」ようになったはじまりです。

子供が国際学校へ行っている関係で、SDG’sについては早くから認知していますが、よくよく考えたら自分が守っていることについて、説明することもありませんでした。
たまにはきちんと書いてみようと思いまして。

1.そもそもなんでニルスなん?

ニルスのふしぎな旅は、スウェーデンのノーベル文学賞作家、セルマ・ラーゲルレーブによる物語で、妖精にいたずらして小人になったニルスが、がちょうに乗ってガンと一緒に、色々な地域を旅して多くのことを学ぶお話です。
このお話には、美しい自然だけではなく、愛すること、人間の愚かさも描かれています。ガンたちの恋愛や、工業化が進み、自然が汚されていくことや、動物を見世物にしていること、子供同士のいじめ、親子の話、強いもの弱いものについての話など、エンタメというよりは教科書のようなテイストです。と思ったら、教育のために書かれたものでした。

この話を高校時代、アニメのメーキング本まで読み漁ったわたしは、ここを起点に人間中心で描いていた絵も鳥や動物が多くなったり、野鳥観察を趣味にしたり日本野鳥の会に入ったり、と考え方、行動ががらっと変わってしまいました。
視点が、野生の動物視点に代わったような感じです。
今のSDG’sに近い考え方の元はそこから来ていますが、当時はまだ物がそこまであふれてる時代ではなく、プラスチック製品で海が汚れるようになったのはもう少し後のことでした。

2.現在の作品で心がけていること

わたしは現在自作の人形を製作、販売していますが、SDG’s目標として一番意識しているのは、「12 つくる責任 つかう責任」です。
そのため、自宅にある素材を出来るだけ使用し、使いきることを意識しています。弊害としては、お客様に1つしか作品を提供出来ないことです。。

お客様の中にはこの目標を掲示していないことで、量産できるものを製作しているのだから安くしてくれ、と言われますが、この目標を守るため断っています。きちんとインフォに書かないといけないですね。

副題にある「持続可能な生産形態を確保する」は、メーカーが同じ商品を長期生産していないため、わたしの能力で類似商品を提供することで実現させています。なにせ、自宅には恐ろしい程の在庫があるので。。。

「15 陸の豊かさも守ろう」は作る作品によって伝えることが出来ます。なので、本来は野生動物を作りたいのですが、お客様やわたしの好みで、全部は出来ていませんが、時々製作しています。これ、実は作る方が大変なんですよ。野生動物ほど模様やフォルムが複雑なので。。

あと、わたしの作品は本革を使用していません。使用している獣毛のうち、ウール、アルパカなどは刈らないと伸びすぎてしまうものです。一般に好まれない固いウール(刈ってそのまま廃棄されてしまう)も使用しています。

あみぐるみに使用しているファーはいわゆるエコファーを使用しています。
一般に売られているぬいぐるみも、ほぼエコファーです(たまに、オーガニックコットンなどの植物素材もあります)

テディベアの一部はモヘアを使用していますが、以前某団体から抗議を受けたという話を聞いています。そのアフリカの虐待の話は、事実かどうかわかりませんが、現在アパレルはその動きのためエコファーを使う流れになっています。

数年前、アフリカのモヘアフェアがありましたが、きちんと管理されたモヘアを使用することは、アフリカの経済にとっても大事なことで、現在の労働者とアンゴラヤギを守るために正しい知識を知ってほしい、という話があったようです。

実はエコファーはそのまま捨てられても、自然に分解出来ません。
ナイロンもポリエステルも、海に捨てられれば永遠にそのままなのです。
動物繊維は分解されます。古いベアが、なぜボロボロなのか。長期保管している我が家では素材がどうなるかわかっています。どちらが地球に良いのか。ぜひ、考えてほしいなと思っています。

ちなみに、ナイロンに関しては自然に還る素材が開発中とのこと。あと、プラスチックは陸上なら食べ分解する生物がいます。。うちの庭にあるプラスチック製品はボロボロです。

今ここにある素材はもとには戻りません。加工された素材を捨てたら、以前あったアパレルの廃棄と同じことになります。きちんとその素材を活かせるカタチにすることが、素材を手にした人間の役目だと思うのです。

そのために、入手する際も正規の料金を払うことも大事です。手間にお金を払わないと労働者にお金がいきません。廻り回って、わたしのところへもお金がまわってこない。
規模は小さくても、経済なので、循環はとても大事です。
これを守れば、「8 働きがいも経済成長も」「9 産業と技術革新の基盤をつくろう」につながります。

あとは「17 パートナーシップで目標を達成しよう」もいずれやりたい。あみぐるみも、ベアも、世界中に製作者がおりますので。実際にイベントを行っている方もすでにたくさんいらっしゃいます。

一応、考えてるよ?みたいなことを書いてみましたが、実際考えてるのは間違いないので。誤解を受けないためにも、必要な個所で明示するのはありかも、と書いてみて思いました。

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