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【遺跡探訪78】あえて早朝のプノンバケン(Phnom Bakeng, 9世紀)

カンボジア人友人が最近プノンバケンに登って朝日を見たと言っていました。「え?夕日じゃないの?」と聞いても朝日だと言うのです。ネットにも7:00オープンと載っていたのでノーマークでした。夕日の時間帯以外にもプノンバケンも見たたかったのとオープン時間確認のために行ってみました。



4:50 出発

早起きしました。この時間のシヴォタ通りは遺跡の朝日鑑賞グループと、クラブ化したパブストリートでオールで飲んでいるグループが混じり合ってカオスになっています。

早朝のシヴォタ通り

5:30 暗闇の山道を歩く

アンコールワットの辺りが全く明かりがないため、アンコールワット朝日鑑賞の観光客にぶつからないようにゆっくり進みました。アンコールワットとアンコールトムの間に低山のプノンバケンがあります。

登り始めた時は真っ暗でした。iPhoneのLEDを使いました。

段々と周囲が見えてきます。山道に手すりなどはないので、この時間帯は落ちないように注意しないようにしないといけません。ライト必須です。

昔の参道が見えました。石段が少しだけ残っています。今は入ることはできません。

夜明け直前の空気と、鳥の鳴き声がいいです。

明るくなってきました。以前は写真中央の祠堂はネットに包まれていた気がしました。プノンバケンの修復はアメリカの支援ですね、確か。

ナンディン(シヴァ神の乗る牛)がいました。

プリヤ・コーより穏やかな顔です。前足が左右で違う動きをしているのがうちの犬みたいで親しみあります。

頂上に登る最後の階段

階段の途中でかなり大きめのシンハに迎えられました。

前回、ロヴィア・プランピー・ロヴェーンで見たような、尻尾が真上に伸びるシンハです。
これはかっこいいな

最上段の中央祠堂

プノンバケンの低山を20分くらいかけて登り、さらに遺跡の階段を最上段まで登りました。風が吹き抜けて、涼しいです。景色も幻想的です。あれ?もしかして夕日の時間帯より好きかもしれません。

暑くないので、ゆっくり彫刻も見ることができます。

朝はカンボジア人が多く、観光客は2割くらいでした。普通に朝のお参りに来ている地元の方もいらっしゃいました。

アンコールワットが見えます

遠くにアンコールワットが見えます。Canonの70mmレンズの一眼レフ、借りている間に来ればよかったです。とても綺麗に撮れたはずでした。

夕日もいいですが、朝の時間帯もいいです。頂上をうろうろしていたこの辺りで、「今日は朝日出ないな」と気づきました。明るくはなってきましたが、雲が多いです。雨季に入ってきたようです。

修復のために石材が並べられているのが見えました。リンガの台も見えます。

6:30 涼しいうちに降りてきました。登る時には全く見えなかった東側のシンハ、格好いいです。頂上で見たものと同じデザインのようです。

威風堂々としています。

今日もファーマーズマーケットに寄りました。ここの野菜は新鮮で好きです。今日は剥きたてジャックフルーツ、里芋の小芋みたいなの、ルッコラを買いました。

(2024年4月)タ・プロームで100体以上の仏像発見

最近カンボジアの新聞に、タ・プロームで100体以上の仏像が遺跡保存チームにより発見されたというニュースがありました。

A restoration team from the Department of Conservation of Monuments and Preventive Archaeology of the APSARA National Authority found more than 100 pieces of sandstone Buddha statues in the grounds while excavating at Ta Prohm Temple recently.

Apsara National Authority

以上、Apsaraナショナルオーソリティ(遺跡保存のためのカンボジアの省庁)の記事です。タ・プロームの斜向かいにあるバンテアイクデイ遺跡で2001年に上智大学の調査団により274体の仏像の発掘された時の様子にとても似ています。

高校の授業などでの歴史の勉強は、確定された過去のことを暗記するような感覚がありますが、一旦確定されたと思った歴史が、新しい発見によって目の前で変わっていくダイナミックさを感じています。発見された仏像が一般公開されることを楽しみにしています。


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