見出し画像

【遺跡探訪72】半年前に世界遺産になった、コーケー遺跡群(Prasat Koh Ker, 921 AD)

2023年にカンボジア4ヶ所目の世界遺産として、ピラミッド型の遺跡で有名なコーケー遺跡群が登録されました。シェムリアップから車で2時間半の、この遺跡群に先日行ってきました。
(写真はCanon EOS 5D Mark3にて)


カンボジアの世界遺産リスト

世界遺産の登録はアンコール遺跡群(1992年)、プレアヴィヒア(2008年)、サンボープレイクック遺跡群(2017年)の後に続いています。

Googleで "world heritage cambodia" で検索するとリストが出ました。

本日のマップ

在シェムリアップの、クメール語学習者の交流イベントでのツアーでした。大人の遠足です!シェムリアップからミニバスで国道6号線をプノンペン方向に行き、途中曲がって北へ向かいます。

鋭角になっている部分は、後から考えるとこの道ではなく、
最近出来た空港へのショートカットの道を使っていたかもしれません。

コーケー遺跡群

プラサット・トム(Prasat Thom)

まずはピラミッド状の遺跡、プラサットトムへ。頂上へ登れるとのことで、楽しみにしていました。私が知っている遺跡では、他にはピラミッド型のものは、バクセイチャムクロンとピミアナカスですが、バクセイチャムクロンは現在中央祠堂が修復中、ピミアナカスは2020年頃(?)から登れなくなっています。

ピラミッドに着きました。あれ?想像していたものよりこざっぱりしています。

下の写真のこのイメージでした。世界遺産に登録されたことで整備され、木が伐採され、草が刈り取られてしまったのかもしれません。

wikipediaより

かなり傾斜のきつい階段をひたすら登ります。階段は、新しく作っている途中でした。

頂上からは360度の地平線が見えました。この辺りには山がほとんどなく(遠くにクーレン山が僅かに見えます)絶景です。

コーケー遺跡は、アクセスしにくいエリアであることと、内戦時の地雷のために長く人が入れなかったために、重要な彫刻はほぼ略奪されてしまったそうです。現在ではプノンペンの国立博物館や、外国の博物館で展示されています。

At the beginning of the 21st century, scientists concluded that not all of the monuments could have been built in the short time when Koh Ker was capital of the Khmer empire (928 – 944 AD). A new era started at Koh Ker as photographs made by satellites were analysed. In 2004 the protected area was extended to 81 square kilometres (31 sq mi; 20,016 acres). For five years, Japanese researchers explored and described 184 monuments, including documenting their exact locations. The Australian researcher Damian Evans and his team were able to verify Lajonquière's theory that there once was a Khmer route between Koh Ker and Wat Phu, probably the most important strategic road of the Khmer empire.
21世紀初頭、科学者たちは、コーケーがクメール帝国の首都であった短期間(西暦928年〜944年)に、すべての遺跡が建設されたわけではないと結論づけた。人工衛星で撮影された写真が分析され、コーケーでの新しい時代が始まった。2004年、保護地域は81平方キロメートル(31平方マイル)に拡大された。日本の研究者たちは5年間にわたり、184のモニュメントを調査し、その正確な位置を記録した。オーストラリア人研究者ダミアン・エヴァンスと彼のチームは、かつてコーケーとワット・プーを結ぶクメール・ルートがあり、おそらくクメール帝国の最も重要な戦略的道路であったというラジョンキエールの説を検証することができた。

Koh Ker | Wikipedia

プラサット・ダムレイ(Prasat Damrei)

ダムレイ(象🐘)の寺の名前の通り、四方に象の彫刻があります。実際のクメール語はダムレイというよりドムライと聞こえます。

この象、なんとカンボジアの50,000リエル札に印刷されている象なのだそうです。リエル札は遺跡が印刷されていることが多く、50,000リエル札の遺跡はバコンだったので、すっかりこの象はバコンの象だと思っていました。

一眼レフが嬉しくて、背景ぼやけさせようとF値を開放にしてしまったため
全然遺跡の方の象が写ってなくて失敗
これです、遺跡の象
リンテルも象

プラサット・プラム(Prasat Pram)

「5つの寺」の名前の通り、5つの祠堂が並んでいます。
プラサットクラヴァンのように一列でなく、後列に3基、前列に左右に2基でした。後列に木の絡みついた祠堂があります。

プラサットプラムの花と蝶

この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?