【遺跡探訪77】バイヨンの地下にあった仏像が祀られる、ヴィヒア・プランピー・ロヴェーン
熱波が来ているシェムリアップ、最高気温40度超が既に一週間以上続いています。この中で遺跡に行くかは迷いました。考えた結果、早く行って早く帰ってくることにしました。
朝5時で29度
朝起きて外に出て、爽やかじゃなかったのは初めてです。4月の上旬の時点では早朝に限っては涼しいと思っていましたが、今日(4月28日)は朝5時少し前の時点で既に29度ありました。
それでも最初のチケットコントロールを通過してアンコールの森に入る頃には心持ち気温が下がった気がしました。緑のありがたさを感じます。
本日のマップ
朝のスラスラン
スラスランに着いたのは6時前でした。お葬式なのか、沐浴池の右手奥から大音量の伝統音楽が流れてきています。
ここ最近の日照りのせいか、水位が下がっています。普段は階段のところまで水があります。
昨日ちょうどクメール語のレッスンでこの「シンハ(獅子)」について話をしていたところでした。クメール語ではシンハではなく、តោ(タオ)なのだそうです。
調べてみると「Singha シンハ」は、サンスクリット語 → 古ジャワ語 → タイ語 のようでした。
クメール語のS先生は「私はよくわからないけど、私の姉がシンハのデザインに詳しくて、見ただけで年代がわかる」とのことで、お姉さんと話したい!と思いました笑。見るポイントは、頭の後ろの人間だと髪の毛に当たる部分や、足の形、尻尾などだそうです。
真っ赤な太陽が昇りました。かなり左側から昇っています。これから6月までは日々左に移動していきますね。
ヴィヒア・プランピー・ロヴェーン
日の出を見たところで横のコーヒーショップでも入ろうかと思いましたが、気温を考えてとにかく早めに見学して帰った方がいい日なのでした。スラ・スランは早々に離れ、アンコールトムを勝利の門から入ります。
勝利の門を王宮に向けてまっすぐ進むと、左手に死者の門へ通じる道、プラサットトップ東(マンガラールタ)の入り口、それからこのヴィヒア・プランピー・ロヴェーンの入り口があります。
ここ、最近まで現代のお寺だと思っていてノーマークでした。
昨年、日本人会と上智大学アジアセンターが共同で行った(確か…)セミナーで、バイヨンの中央祠堂に坑道のような穴があり、その底に仏像があったという話を聞いたのですが、ガイドブック(Focusing on the Angkor Temples)をよく読んでみたら、その仏像が今ではこのヴィヒア・プランピー・ロヴェーンで祀られているとのことでした。
お祈りをしている方がいたので、正面から近くに寄って写真を撮ることはできませんでした。私も靴を脱ぐと、近くにいた方が長いお線香(50センチ以上?)を渡してくれました。地元の方と一緒にお祈りします。
横から見た彫像。バンテアイクデイで発見された仏像によく似ています。が、大きさが全く違います。3m以上はあると思います。
ロヴェーンは「長い」の意味かなと思いました。東西に長い敷地です。
地味な南クリアン
ヴィヒア・プランピー・ロヴェーンのすぐ横にある南クリアンも散歩しました。歴史的価値はあまりない、とのことで予想通り7:30入場の看板もなく係員もおらず6時台にぷらぷら見学。
こちら北クリアンを訪れた時の記事です。「ひっそりと北クリアン」でしたが、南クリアンはさらに地味で、言われなければ素通りしてしまうくらいです(巨大な割に)。
北クリアンは彫刻も残り、ラテライトの中に木の梁が埋め込まれたりして凝った作りになっています。しかし南クリアンはそもそも天井がなく、壊れてしまったというよりも、建設途中で中止してしまったのではないか、とのことです。
裏側(東側)に出ました。おお!南端にリンテルがありそうです。
めざとく見つけたリンテルとペディメント。宝物を見つけた気持ちです。
対象になった部分のリンテルとペディメントは、風化して見えなくなっていました。
南大門を通って南下します
7:30前だったので、南大門がまだ一方通行ではないです。さっとここを出てシェムリアップに戻りました。
南大門を抜けた瞬間に多くの観光客のカメラが向けられて、有名人の気持ちでした。
シェムリアップでは週末のファーマーズマーケットをやっていました。野菜をいっぱい買って帰りました。
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