美術の時間
今でも美術の時間があればいいのに。自分の好きなものを作りながら友達と全然関係ない話ばっかしてさ、普段全然話さない子の作品をちらっと見たりして「この子こういうの作るんだ」ってドキドキしたり、落ち込んでる友達を慰める方法がわからなくて新品の金色の絵の具を無理やり手に握らせてみたり、彫刻刀で指を切っちゃって、全然痛くないフリしたり、石像の横顔にキスしたお調子者が羨ましかったり、雨の日に濡れた靴下をストーブの前で乾かしてたら誰がどの靴下履いてたか分からなくなっちゃったり、ふざけすぎて先生に怒られたり、それすら面白おかしくてもうお腹がよじれるほど笑ったりさ、なんか、人生もそういうのがいいよ。ずっとああいう時間が続けばいいんだよ。
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