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フランスに夏が来た

こんにちは ななるです。

7月2週目頃まであまりにも毎日寒くて、
夏の野菜が食べられないんじゃないかと気を揉んでいましたが、
山から降りたら途端に夏になっていました。

夏になっていたけれど、私がフレンチアルプスの山の中にいた間、
平地では大雨がふっていたらしく、ドイツとベルギーでは
洪水で被害がでていました。


ドイツとベルギーの被害が甚大すぎて、
それ以外の国で何が起きたのかは国際的には
報道されないままでしたが、イタリアやフランス、
ルクセンブルグやオランダ、スイスでも
大きな被害がでていたようです。


フランスは、ルクセンブルグとドイツ、ベルギーと
国境を接するグラン・デスト(Grand Est)地域圏や
ドイツとスイスの境界近いブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏が
大雨による水害に見舞われました。

ブルゴーニュはワインの産地で有名ですし、
フランシュ=コンテ地域はコンテやモルビエといった
フランスを代表するチーズの産地です。
グランデスト地域といえば、シャンパーニュでしょうか。


被害を受けた地域からは、車で移動するなら
500キロくらい離れていて、川の接点も全くないのですが、
戻ってきたら、家から歩いて1分のところを流れる川は、
水は茶色く変色し、水はかさがぐんと増していました。

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私たちが不在にしていた間も、
驚くくらい沢山の雨がふったようですが、
それでも水かさがますほどではなかったので
上流のどこかが大雨だったのでしょうね。


去年の夏も、大雨で水かさが増して、川沿いの公園一帯が
水びたしになり、数か月間 ところどころが立ち入り禁止に
なっていたのを思い出しました。

この街に20年以上住んでいる相方にとっても、
昨年と今年の水の多さと雨の多さは異常だそうです。

私が暮らすあたりは、一歩街をでると
広域にわたって麦とトウモロコシの栽培をしています。
丁度今 収穫の時期なのに、どうなるんだろうと気になっています。

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米とは違い、穂が首を垂れて着水するなんてこともないし
風でなぎ倒されることもないとはいえ、収穫前の穂から芽がでる
穂発芽がおきてしまったり、カビが生えてしまったり、
未熟なまま収穫し商品にならなかったりと
さまざまな問題が生じます。

麦は、収穫してから半年くらいたたないと新麦が出てこないので、
農家さんにピッタリ近くないと今年の収穫がどうだったかは
知りようがないのが現状です。


逆に日本にいるほうがわかりやすい。

日本側で輸入できるかどうか、収穫の前、
もうこの時期にお返事があったりしますから。

スペルトとか、いわゆる古代小麦と云われる小麦は、
もうこの3年ほど天候不良で収穫ができていません。


オーストリアとかスペインの古代小麦は、収穫量が全然足りず、
2年ほど前に輸出しないと決めたから、昨年はギリギリ
ポルトガル産が入手できていました。

さて今年はどうなるんでしょうか。

食料自給率が130パーセント近いフランスは、
フランクフルト講和条約の賠償金を、ワインやチーズなどの食料を
輸出することで見事完済した美食大国なので、
食料を資産と考えている節があって、かなり戦略的に
食料政策を組んでいるのですが・・・

さてこの天候不良がどんな影響を及ぼすのか
食費がこれ以上 上がらなければいいなあと思う
今日この頃です。

川の水が増えても、カモの家族は健在で、ホッと胸を撫で下ろしました。

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