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4月5日(日) Stay Home 10日目

昨日近所で買ったスイートピー。濃い紫色と絞りの藤色が気に入ったのだが、活けた脱衣所に出入りするたびに甘くて爽やかな、とてもいい香りがする。スイートピーというくらいだから甘い香りがすると昔から知られていたのだと思うけれど、私が実際にその香りを認識したのは、ここ数年のことだった気がする。花に顔を近づけると、息を吸い込んでしまうくらい、ささやかだけれどいい香り。自由な行動が制限される現在、こういう自然の香りに癒やされる。

昨晩、美容師のママ友とやり取りをしていて、「既に予約が入っているお客さんに延期の依頼をしているのだが、平日は通勤しているのに週末だけ自粛を求められる意味がわからないので、週末のヘアカットの予約は延期せずそのまま行きたい、という回答が連発されて、うろたえている」という話を聞いた。この一貫性のない政策の「意味のわからなさ」のしわ寄せがいっているが、こういうサービス業従事者およびお客さん側である通勤している人々だ。為政者は労働者をなめているのだなということがよくわかる。

外には出ない。子どものタイムスケジュールにそって規則正しく過ごしているのが奏功しているのか、それに加えて育児でクタクタだからなのか、あっという間に日が暮れる。これが大人二人だったら自堕落に過ごし、昼夜逆転していたことだろう。

今日は結婚記念日だった。取り立てて何も派手に祝うことはしない。する気も起きない。子どもが寝た後、せめて私が手抜きをしたくて、友人が経営する近隣の食堂に夫にお弁当を買いに行ってもらう。手抜きご飯で乾杯。

明日には緊急事態宣言が出されるというのに、夜のテレビプログラムは、いつもどおりくだらないものばかり。あんたたちとはテンションが合わないわ、とテレビを消し、Amazonプライム・ビデオで「8時だヨ 全員集合!」を選ぶ。先日見た金スマ再放送で、終盤頃の全員集合は長さんも諦めかけていて士気が低かった、という志村けんの証言を参考に、85年頃のものは回避。クレジットを読んでいて見つけた、「ドリフのヤクザ、志村の弔い合戦」というコントに惹かれて、80年代前半の放送を視聴した。長さんの「志村、死ぬな!」「あとでゆっくり葬式出してやるからな!」というセリフに、思わず泣いてしまう。ゲストの石野真子が歌った曲に聞き覚えがあり、調べるとノーランズのカバーであった。

お酒を飲み、お弁当を食べて満足したところで、夫がまた近隣にビールを買い足しに行くという。うすうす感づいていたが、家でそんなに飲むことのなかった夫の酒量が微増している。これはよくない。たしかに仕事が皆無の今、きっとイライラ、むしゃくしゃするだろうし、やることもないからお酒に手が伸びるのも無理はなかろう。インターネットでも、自粛生活でアル中になる危険性が指摘されている。危機感を感じ、苦言を呈する。こんなことでアル中になったら、たとえ感染しなくても、普通の生活を送るまでにさらに時間がかかってしまう。バカバカしいことこの上ない。なにか、ストレス発散のはけ口をみつけてほしい。


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