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連載小説「オボステルラ」登場人物【第四章「狼煙の先に」】

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第四章 「狼煙の先に」

第四章「狼煙の先に」の主な登場人物紹介です。
※話が進行すると共にアップデートしていきます


【旅の一行】

■ゴナン

…15歳。主人公。辺境の貧しい村「北の村」で暮らしていた、6人きょうだいの五男。細身で背も大きくなく、普段は無口で無愛想。銀に近い金髪に淡い琥珀色の瞳で、いつもバンダナを目深につけている。リカルドを追い村を出て、ストネの街で無事合流。巨大鳥と卵を探す旅に出た。とにかく体を大きく強く鍛えたいため、牛乳をよく飲む。子どもの頃から体が弱かったらしく、よく熱を出す。

■リカルド・シーランス

…29歳。学者。ボサボサ(本人いわく無造作)の黒髪に、黒曜石のような瞳で、常に上下黒の長袖と黒のマントを身につけている。巨大鳥と卵の研究のため「北の村」を訪れた際にゴナンを旅に誘っており、ストネの街で合流した。自分の寿命を知っており、自身が死んだときにその場所に幸福がもたらされるという「ユーの民」の運命を背負わされている。上半身を這うように入ったアザは、ユーの民の証。ベッドはキングサイズにこだわる。機械や道具の類が大好きで、ツマルタのガラクタ部屋(本人いわく、宝部屋)には、衝動買いしたガラクタ類が所狭しと並んでいる。

■ミリア=ド・ニ=アステール

…15歳。深緑の瞳と、艶のある緑がかった黒髪の持ち主で、華奢で小柄な少女。ア王国の王女で、王太子・アーロンが悪漢の銃弾に斃れたことで(世間には公にされていない)、次期女王となる運命にある存在。しかし巨大鳥に乗って城を「家出」している。自分の周りに常に不幸が起こる「不運の星」の持ち主であると自覚しており、その力が国に及ばないよう、自身の影武者・サリーが女王になることを巨大鳥の卵に願いたいと城を出た。ストネの街で偶然、ゴナンとリカルドに出会い、無理矢理旅に付いてくることに。寝癖がとてもできる。

■ナイフ

…年齢はナイショ。ストネの街にある女装バー「フローラ」のオーナー。身長は180cmくらいあり、ブロンズ色の肌に赤い髪の毛、エメラルド色の瞳で、鋭く鍛え上げた男性の体に女性の心を持つ。リカルドに店の部屋を貸している。ストネの街でゴナンを拾って保護したり、ミリアやエレーネをお店で世話したりといろいろと面倒を見ているうちに、結局、リカルドの無茶ぶりによって護衛として旅に引っ張り出されることになった。一行のお守り役的な役回りで、苦労が絶えず、いつもため息をついている。ミラニアという地域の出身で、戦士の一族の生まれ。戦乱の時は戦場にも出ていた。

■エレーネ

…23歳。金髪の長髪を一つに結び、濃い碧眼の切れ長な目を持つ、かなりの美女。ミリアが両替屋で出会い、旅に同行させたいと問答無用で引っ張ってきた女性。とても精神が安定した頼もしい女性で、何かとミリアの「引きの悪さ」の実害を受けがちな立場だが、悠々と受け流している。名は明かさないが、外国の高位な貴族の出だという。170cmほどと女性にしては長身ですらりとした体型、レイピアの腕も高い。

■ディルムッド・ショーン

…27歳。ア王国で騎士家として名高いショーン侯爵家の次男で、「歴代最強の騎士」と賞される存在。兄、レイナルトとあわせて「ショーン兄弟」として、他国から恐れられている。王太子・アーロンの成人後はその護衛に就いていた。しかし、1年前にアーロンとキールを殺害した犯人に自らの手で制裁を加えたことで、騎士を辞め家も出て放浪し、小さな鉱山で自らを痛めつけていた。そこでゴナンと出会ったことをきっかけに、王女ミリアの護衛として、改めて自らの使命に向き合う。茶髪に錆色の瞳、200cm近い身長に、岩のような筋肉。ゴナンがとても憧れている。


【これまで関わった人物】

■ルチカ・ロス

…「ヒマワリ」の源氏名で、「フローラ」で働いてた女装キャストの一人。白に近い銀髪に色素の薄い灰青の目。身長はゴナンと同じくらいで華奢な体格だが、体術ではナイフやディルムッドとも張り合う。物事をズバズバ言う性格で口数が多い。巨大鳥や卵に興味のない素振りをしていたが、実はロベリアが隠す卵を狙って「フローラ」に潜入していた。その正体は、王城に出入りする機械士。アーロン王子お抱えで、友人のような間柄だった。巨大鳥と卵を追うために駆け回っており、伸びる棒や銃のような武器で戦う。さらに、機械の翼を操り空からも巨大鳥を追っている。父は同じく機械士のゴードン・ロス。

■ロベリア

…「フローラ」で働く女装キャストの一人。普段は40代のおじさんで、身も心も男性だが、女装が大好きでウィッグやドレスのコレクション多数。もとはエルラン帝国の軍で事務員として働いていたが、そこに搬入されてきた巨大鳥の卵を盗み出し、国境を越えて『フローラ』に来ていた。それが原因で店に騒動を起こしたが、ナイフは変わらず彼を雇い続け、経理面の管理を託している。

■帝国男たち

…巨大鳥の卵を追っている集団。ストネの「フローラ」を荒らしたり、ミリアを攫った際にゴナンを痛めつけたりと、粗暴な振る舞いが目出つ。おそらく軍属だが、ディルムッドやナイフの敵ではなかった。

【ウキの街】

■ジョージ・クラウスマン

66歳。白髪をきれいになでつけ、皺くちゃの愛嬌たっぷりの表情が魅力の老人。王都の王立大学で気象学の教授をしていた。60歳で引退し、妻と共にウキの街で隠居暮らしをしている。小等部の校長をしていた時期に、リカルドが10歳で編入してきており、それ以来、気に掛けている間柄。リカルドがユーの民であることを知っている。

■マリアーナ・クラウスマン

54歳。腰までの美しい黒髪を持つ、ふんわりとした優しい雰囲気の女性。ジョージの妻。薬草など薬学の研究を行う薬師だが、ジョージの引退に合わせて大学を辞め、ウキに来た。「あらあら」が口癖。ジョージと同じく、リカルドがユーの民であることを知っている。

■宿屋の主人

ウキの街唯一の宿屋の主人。ゴナンが何かの病に罹っていると見るや、宿泊を拒否し、リカルドと揉めた。1階では食堂も経営している。

■エドワード

ウキの街に住む少年。ゴナンと同じ15歳。赤茶のくるくるのくせ毛に、くりっとした瞳が印象的。よくしゃべる、社交的な性格。ゴナンと仲良くなりたくて、頻繁に屋敷に遊びに来ている。最近、15歳年下の妹が産まれた。

■ゲオルク・シュナイダー

帝国軍の元大佐。耳下まで伸ばした黒髪にアメジスト色の眼光鋭い瞳を持つ、端整な顔立ちの男性。年齢は30代後半から40代くらいの様子。収穫祭を見るために、ウキの街に旅行に来ているところ、一行と遭遇した。民俗学が好きで、人々の営みを見て分析するために各地を旅している。


【ツマルタの街】

■タイキ

…ツマルタの工房街にある「工房タイキ」の主。リカルドが愛用している野営道具は、彼の工房で作られたもの。職人らしからぬ、細身で穏やかな雰囲気の男性。妻と娘がいる。

■ユカリ

…タイキの娘。ゴナンやミリアと同じくらいの年頃。工房を手伝っており、寝袋を縫う技術や両親より上。ゴナンが自分の仕事を褒めてくれたことをきっかけに、ゴナンに好意を持っており、「私の王子様」と呼んでいる。


【北の村】

■アドルフ

…24歳。ゴナンのすぐ上の兄(四男)。辺境の村に住んでいるにも関わらず、本などをどこからか仕入れていて、とても博識。ゴナンを村から旅へと送り出した。金髪のくせ毛に、色素の薄い金色の瞳。

■オズワルド、ランスロット&リンフォード

…ゴナンの上の兄達。次男(ランスロット)と三男(リンフォード)は双子。ゴナンが旅に出ることに反対していた。

■ミィ

…享年10歳。きょうだいの末妹で長女。赤ちゃんの頃からゴナンがよく面倒を見ていたが、干ばつの影響で飢えて亡くなってしまった。

■ユーイ

…51歳。きょうだいの母。ミィが生まれてすぐに夫を亡くし、それ以来、女手一つできょうだいを育て上げてきた。はつらつとした明るい気性の持ち主。茶色の髪に茶色い瞳。兄弟が金髪系ばかりなのは、父の遺伝らしい。

【その他】

■アーロン=ド・ニ=アステール

…享年21歳。ア王国の王太子で、ミリアの兄。ミリアと同じ深緑の黒髪に深緑の瞳。美青年だと人気が高い。実は1年前に、悪漢の銃の襲撃を受けて亡くなっているが、まだその死は国民達には公表されていない。

■フィンレイ=ド・ニ=アステール

…ア王国の国王で、アーロンとミリアの父。

■キール・ショーン

…享年21歳。ショーン侯爵家の三男坊。アーロンが成人するまでは、彼の影武者を務めていた。1年前、アーロンと共に、悪漢の銃の襲撃を受けて亡くなっている。

■レイナルト・ショーン

…ショーン侯爵家の長男で、戦場で名を轟かせた「ショーン兄弟」の兄。

■サリー

…ミリアの影武者。現在は1人、城に残っているらしい。



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