夢みたいだ

ハンモックに揺られる子どもが声をあげた。

「わー、夢見たーい。」

急遽怪我をしたらしい知人の仕事の手伝いでハンモック売りをした。何人の子供たちをハンモックにのせただろう。どの子も良い笑顔をする。

初めてハンモックに乗る子も多いようだった。夢が叶ったと無邪気に喜ぶ子もいた。

そうか、ハンモックは多くの子どもにとって夢の一つらしい。

んー、お兄さん良い仕事してるねーって私。

目の前で子どもたちの一つの夢が叶えられているのを見て、なんとも言えない気持ちになる。

「そうだよー。君たちは、これから一つ一つ夢を叶えていくんだよー」って、子どもたちに向かって声をかけるハンモック兄さん。
最近父親になったらしい彼は、今までより心なしか優しい表情を見せた。

素敵なこと言うねって。
思いがけずこの前の休みは良い日になった。

　

今まで叶えてきた夢
叶えられなかった過去の夢
これから叶えていく未来
いつかの夢の今

夢かぁ。
人生は小さな夢のかけらで溢れてるんじゃない？ってロマンとロマンス。

　

「わー、夢みたーい。」

そう、
生きてるって夢みたいだ。◎ 

これからは私も、そんな風に生きてみたいんだよ。◎

夢ってつぶやいてよぎる懐かしの夢番地