ななこ / 旧ソ移住日記

2022年にヨーロッパとアジアの間にある旧ソ連の構成国だったジョージア(グルジア)に移…

ななこ / 旧ソ移住日記

2022年にヨーロッパとアジアの間にある旧ソ連の構成国だったジョージア(グルジア)に移住しました。ロシアの隣にある国です。日々の気づきや異国の文化について書いていこうと思います。

最近の記事

無国籍であるということ。チェルケス人から聞いた話

生まれて初めて、無国籍の人に出会いました。 「国籍がないからパスポートもなくて、トラベルドキュメントで国を移動しているんだ」と、その人は言いました。 彼は色々な国を転々としながら暮らしていて、今はジョージアに住んでいます。 彼以外の家族はトルコに暮らしているのですが、数年前にトルコの空港で入国を拒否され、それからずっと家族に会えない状況が続いているそうです。 会えないあいだに彼のお母さんは病気で亡くなってしまいました。 壮絶な身の上話に言葉を失いました。 そういう

    • 海外の人が教えてくれた、私が知らなかった日本 (Nujabes・にゃんたま・佐川一政 など)

      「日本から来た」と言うと、それぞれの人が、その人が知っている日本のことを話してくれます。 たまに、私も知らない意外な日本の情報を聞くことがあり、びっくりさせられることもあります。 今回は、そんな「海外の人に教えてもらった日本」をまとめてみました。 ・Nujabes(ヌジャベス) とくに10~20代の若い人からよく聞くのがこの名前です。 Nujabesは、日本出身の音楽プロデューサーで、世界的なムーブメントになった「ローファイ・ヒップホップ(Lo-Fi Hip Hop

      • 世界には「明けましておめでとう」と言えない人たちがいる

        1月1日、日本から時差−5時間の国に住む私が能登半島で起こった地震について知ったのは、お昼すぎのことでした。 1月2日に関東に住む家族に電話で日本の様子を聞くと、日本は大丈夫か、というような空気になっているとのこと。 ニュースアプリの通知も飛行機事故や余震のことなど鳴りやまない状態でした。 ニュースで状況を知るにつれ、人に会っても「明けましておめでとう」と言えなくなっていきました。 それから数日にかけて、海外の友人たちからも多くの心配のメッセージが届きました。 SN

        • 人種差別が当たり前の世界で生きる

          私は、ヨーロッパとアジアの間にあり旧ソ連の構成国だったジョージア(旧名:グルジア)という国に住んでいます。 この国には人種差別が当たり前のように存在しているので、今まで見てきたことや感じてきたことについて書きたいと思います。 震えるほど憎んでいる人に「人種差別は良くない」と言えるか 2008年に隣国ロシアとの戦争を経験しているジョージアには、その戦争で家族や故郷を失った人も沢山います。 2022年にウクライナとロシアの戦争がはじまったことで、彼らの怒りや悲しみの気持ち

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          ジョージアで2度目の新年を迎えて

          今年も異国のジョージア(旧名:グルジア)で新年を迎えました。 地震や飛行機事故のことなどがあるため、新年の挨拶は控えておきます。 ジョージアは、ヨーロッパとアジアの間にあり旧ソ連の構成国だった国です。 この国のクリスマスと新年のお祝いはとても長いです。 というのも、クリスマスと元日が2回ずつあるためです。 今日はそれについて書きたいと思います。 クリスマスと新年のスケジュールは下記のようになっています。 12月25日:新暦(グレゴリウス暦)のクリスマス 1日1日:

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          ジョージアがEUの加盟候補国になりました

          先日、ジョージアがEUの加盟候補国になり、街がお祭り騒ぎになっていました。 ※ 2023年12月14日の首脳会議で、ウクライナとモルドヴァの加盟交渉を正式に開始することと併せて、ジョージアを正式な加盟候補国と認めました。 ジョージア人たちの反応 私の周りのジョージアの知人たちの反応は、現状はこんな感じです。 「これでジョージアがEUに入れることが確定したようなものだ」 「いい予感しかない」 EUに入りたい理由を聞いてみると、こういう回答が。 「入りたいのではなく、

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          海外移住の覚え書き。小さな国に住むということ

          私は、北海道より一回り小さい面積のジョージアという国に住んでいます。 人口も日本の10分の1以下です。(ウクライナとロシアの戦争の影響で、ジョージアの人口は一気に増えましたが、それでも。) 今回は、そんな小さな国の首都トビリシに1年半住んでみて感じる、大きな国にはないメリットを紹介します。 1. 治安がいい 日常生活のなかで、一度も身の危険を感じたことがありません。 物を盗まれたことも、痴漢をされたことも、暴力を受けたこともありません。 日本は「席を立つときに荷物

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