憧れ続けた、あの場所に。〜企画メシ2021に向けて〜
まさか、自分が「あの憧れの場所」に立つことができるなんて、一ヶ月前までは全く想像もしていなかった。
コピーライターの阿部広太郎さん主催の連続講座、「企画でメシを食っていく2021」。この度の選考を経て、わたしは晴れて企画生になった。
初回の課題を出し終えた今、この数週間を振り返ってみて、「ああ、飛び込んでしまったんだなあ…」と、ようやく実感が沸いてきている。
どうして今、わたしはここにいるのか。そして、これからの7ヶ月間、この講座を通して、自分はどうなっていきたいのか。
初回の講義がはじまる前に、今日までのわたしの身に起きたこと、感じたことを、ここに、しっかりと書き留めておこうと思う。
阿部さんへの憧れと「企画生」の眩しさ
2020年、春。
新しい会社に入社して数日後、世の中は緊急事態宣言に突入した。
意気揚々と飛び込んだ新しい環境で、自分は特に何もすることができない。社会に対しても、自分ができることなんて何もなくて、唯一できるのは、そのもどかしさを、ただ言葉にすることだけ。
そんな消化不良の状態が続く日々に、ある日突然、光がすっと差し込んだ。
それが阿部広太郎さんと、彼の書籍『コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術』との出会いだった。
「I love youの訳し方」という話から、わたしはすっかり引き込まれていた。語りかけるような、穏やかで優しい文体。人の心に寄り添ってくれるような、深い懐を感じさせるエピソード。
まっすぐで、エネルギーがあって、人の弱さをあたたかく包み込んでくれるような阿部さんの人柄に、わたしはまだ、会ったことも話したこともないのに、大きな安心感と、憧れのような感情を抱いた。
そして、何よりも強烈にわたしの心を刺激したのは、その本の中に登場する、「企画生」たちの存在だった。人の心を動かし、世の中を明るくするような企画をしながら、輝いている同世代。当時のわたしにとって、彼らの存在は、眩しくて、眩しくて、仕方なかった。
何も持っていない、何もできない自分にとって、「企画生」たちが放つ輝きは、今思い出しても胸が痛くなるくらい大きな傷となって、わたしの心に焼きつくことになる。
読み終わってから、すぐに何かの講座に申し込めないか、調べた。けれど、その年に行われていた「言葉の企画2020」の申し込み期限は、とっくに過ぎてしまっていた。
「次にチャンスがあったときは、絶対に応募しよう。」
そう心に決めてから、1年が経った。
蓋をしていた心に届いた、阿部さんの声
2021年、5月。
あの時からずっとフォローしていた阿部さんのnoteで、今年も「企画メシ」という講座が開催されることを知った。
プレイベントや講座の詳細、書籍の発売など、日々更新される情報を目では追っていたものの、「今の自分には、無理だろうなあ」と、思っていた。
今年に入ってから、仕事が段違いに忙しくなった。担当しているサービスのマーケティングから営業、イベントの企画・運営、そしてインターン生13名のマネジメントなど、やるべきことは日々山積み。秋ごろまでは週末に大事なイベントが続いているから、冬までは、精神的に落ち着けない。
決して要領がいいとは言えず、常に「0か100か」の極端な考え方で突っ走ってしまうわたしは、平日も休日も、仕事のことしか考えられない日々を送っていた。
そのうえ5月にはSHE likesにも入会して、空き時間を無理やりつくって新しいことを学び、「毎月10冊本を読む」「毎週noteとInstagramを更新する」なんて目標を自分に課して走り続けていたわたしは、何かを捨てることはあっても、これ以上増やすことは到底できない、そう思っていた。
「今年は無理だけど、来年こそは。」
「本当にそれでいいの?」と何度も響く心の声に聞こえないふりをして、自分の選択を正当化しようとしていた、その時。
何気なく開いたnoteに、思わず目を疑うような通知がきていた。
何かの間違いかと思った。
あの阿部さんが、わたしのnoteを見つけて、そのうえフォローまでしてくださるなんて、一体何が起きたんだろう……。
その驚きと嬉しさのあまり、調子に乗ってしまったのだと思う。
わたしはこれを「きっと阿部さんが、自分を呼んでいるんだ」と都合よく解釈して、「だったらわたしは、こんなところで立ち止まっている場合じゃない」と、ほとんど勢いで、プレイベントの申し込みボタンを押した。
5月24日。最後のプレイベントの、3日前のことだった。
プレイベント、エントリー、そして合格通知
5月27日。最後のプレイベントの日程は、26歳の誕生日の夜だった。
今となっては、あれは自分への、少し遅めの誕生日プレゼントだったのかもしれないなあと思う。
開始時間までに全力で仕事を終わらせ、ドキドキしながらzoomのリンクをクリックする。
はじめて聴く阿部さんの落ち着いた声、企画生の先輩たちの熱のこもった数々のエピソード、そこに参加している人全員の、きらきらした表情。
それを見ているときのわたしは、もう、一年前に抱いた「羨ましい」という感情はほとんどなかった。身体の底からわくわくして、いても経ってもいられなくなる。
「自分も、ここに、飛び込むんだ。」そう、強い意思が静かに沸き起こってくるのを感じた。
そこからエントリーシートを提出するまでの3日間は、あっという間に流れていった。何度も何度も書き直し、言葉を手繰り寄せ、「これで本当に伝わるかな?」「もっとぴったりくる言葉はないかな?」と考え続ける。
必死の想いで書き上げたエントリーシートを提出する頃、空はすっかり明るくなっていた。
そして、5月が終わる。新しい季節は、もうそこまでやってきていた。
6月2日。
その日は朝からそわそわして落ち着かなかった。
だけど、もし万が一選考に落ちてしまっていたら…と考えると、100%仕事に影響が出ることはわかっていたから、メールボックスを開きたい衝動を抑え、帰りの電車でようやくそれを開いた。
恐る恐る開いたメールには、合格通知が。
ここ数年間を振り返っても、この時ほど安堵して、溢れる喜びを噛み締めた瞬間は、なかったと思う。
「夢じゃないかな、大丈夫かな…」と思いながら、何度も何度も、阿部さんからのメッセージを繰り返し、身体に刻み込むように読んでいた。
企画メシ2021に向けて
初回課題に取り組んでいた数日間、わたしは何度もエントリーシートに立ち返って、「自分はどんな人間なんだろう?」「誰にどんな想いを届けたいんだろう?」ということを、ずっと考えていた。
まだまだわたしの見えている世界は狭いかもしれないし、夢や目的も具体的じゃないし、できることも少ないと思う。
だけど、いや、だからこそ。この7ヶ月間は全力で感じて、考えて、行動して、知らない世界を見つけに行きたい。
エントリーシート全文
最後に、今回わたしが提出したエントリーシートの全文を、ここに残しておこうと思う。
いつでも「あの時の気持ち」を思い出すことができるように。
そして、企画メシ2021同期生のみなさんに、広告では伝えきれなかった、わたしの人となりが、少しでも、伝わりますように。
【1】「企画メシ2021」になぜ参加しますか?
仲間をみつけるために、まだ名前も知らない誰かと出会うために、参加します。ひとりでは決してたどり着くことのできない場所に、手を引いたり、引かれたりしながら、一緒に歩んでいく。
「仲間がほしい」「誰かにみつけてほしい。」そんな風に思って生きてきた25年間を卒業して、26歳になった今、自分で世界を切り開いていきたい。扉を開けていきたい。その先で待っているのは、自分が想像しているよりも過酷な日々かもしれないけれど、それすらも一緒に、手を取り合って乗り越えていける、そんな仲間と出会いたい。そう思っています。
【2】どんな企画をする人になりたいですか?
自分の「好き」と誰かの「好き」がつながる企画。
わたしには「好きなもの」がたくさんあって、正直今はまだ、具体的に「こんな企画がしたい」というアイディアがありません。ですが、「好きだな」と感じられることが多いからこそ、誰かの「好き」と出会ったときに、それらはいろいろな形で、新しい価値として生まれることができるのではないだろうか、と思っています。
ひとりでは、まだまだ世界をあっと驚かせるようなアイディアを生み出すことはできないわたしですが、出会って、つながって、世の中をほんの少しでも明るくするような、誰かの心をあたためられるような、そんな企画をしてみたいなと思っています。
【3-2】プレイベントに参加してみていかがでしたか?
胸のあたりがあつくなって、心が大きく揺さぶられました。
「飛び込むだけじゃなくて、飛び立つ。」「手を引っ張り上げたい、手助けがしたい。」わたしの頭の中で、皆さんの言葉がぐるぐると渦を巻いて、今にも感情が溢れ出しそうな感覚でした。自分もこんな風に、踏み出したい。ここから飛び出して、仲間をつくって、もっともっと、広い世界とつながりたい。誰かの心に触れてみたい。そう強く思いました。
自分にはまだ何もないけれど、ここに飛び込んで、いろんな人と出会って、知らない景色を見てみたい。思い切ってプレイベントに参加してみて、本当によかった。そんな風に思った夜でした。
【4】まわりの人があなたを頼る時、それはどんな時ですか?
ぴんと張り詰めた心をゆるめ、ほっと安心したいとき、です。
わたしは人が大好きで、どんな相手でも、話すとすぐにいいところをたくさん見つけてしまう性格です。また、「真顔を一度も見たことがない」と言われるくらい、デフォルトが笑顔で、隣にいると癒される、そんな人間です。
「なんだか生きることに疲れてしまったな」「自信を見失ってしまったな」そんなとき、わたしは静かに話を聴きます。そして、まっすぐにその人を見て、いいところや、好きなところを、言葉にして伝えます。
全身を包むやわらかい毛布のような、真夜中に灯る小さなあかりのような、そんな存在でありたい。そう思って生きています。
【5】あなたがいちばん勇気を出した時、それはどんな時ですか?
この講座のプレイベント参加ボタンを押した瞬間が、最近のわたしがいちばん勇気を出したときです。
昨年の春、阿部さんの『超言葉術』と出会った日から、「いつか講座に参加してみたい」と憧れを抱きながら過ごしてきました。にもかかわらず、日々の仕事の忙しさや、自分の能力の低さを言い訳にして、告知されてからもなかなか踏み出せずにいました。でも、26歳になる、3日前。「"いつか"は待っていても来ないんだ、自分から行かなきゃ。」そんな当たり前のことに気づいて、自分を奮い立たせ、参加ボタンを押しました。この勇気を、次は誰かのために、使いたい。未来に、つなげていきたい。そんな想いで、このエントリー文を書いています。
【6】全8回の講座です。すべての講座に参加できますか?
はい、できます。必ずすべての講座に参加できるように、仕事の調整や、体調管理をしようと思っています。
***
正直、「本当にこの調子で、年末まで乗り切れるのかな…?」と思うと、不安な気持ちはまだまだ大きい。(特に体調管理は大きな課題だなと、最近ひしひしと感じている。)
だけど、今こうして「あれ、気づいたらあの憧れの場所にいる…!」と思っているのと同じように、きっと7ヶ月後には、同じことを思っている、はずだから。
あの時、飛び込んでみてよかった。
そう自分自身に言ってあげられるように、これからの日々を、まっすぐに、そして丁寧に、過ごしていきたいなと思う。
阿部さん、企画メシ2021同期のみなさんへ。
今こうして出会えたことを、とても嬉しく思っています。
これからどうぞよろしくお願いいたします。
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