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たくさん声を聴いたから、自分の心を信じられる。


この一週間、自分の浅はかさと、反省の詰まったアウトプットを公開するのに尻込みして、なかなかnoteを更新できずにいた。

できずにいたら、締め切りが過ぎてしまっていた。



阿部広太郎さん主催のオンライン講座「企画でメシを食っていく」の第6回目の講義は、ビビッドガーデン秋元里奈さんを講師として迎えた、「食の企画」。

企画メシが始まった頃、「食の企画」という文字を目にして、心臓が跳ねてどこかへ飛んでいってしまいそうになるくらい、楽しみにしていた回だった。

けれど結果的には、思うような企画をつくることができず、その上いつものように仕事や自分自身の課題とリンクして、沈んだ心を浮き上がらせるのに、だいぶ時間がかかってしまった。



次の課題である「ラジオの企画」が終わって落ち着いた今、遅ればせながらではあるけれど、やっぱり自分の軌跡は残しておきたくて、恥を忍んで振り返りを書くことにした。

2ヶ月後、企画メシの講座が終わって振り返ったときに、「自分はちゃんと、一つひとつに向き合ってきたんだな」と、素直に認めてあげられるように。


1. 食の企画ができるまで

まずは、いつも通り企画ができるまでの流れや考えていたことを、整理してみる。


1-1. 「食の企画」の解釈

今回の課題は、こんなお題だった。

農業(漁業)を志す人が増えるために、食べチョクができることを企画してください。


これを踏まえて、まずわたしは、「そもそもどうして、一産業を志す人がいないんだろう?」と考えてみた。

◯課題は?
・農業について知られていない(触れる機会がない)
・農業に興味を持てていない(いいイメージがない)
・興味はあるけれど、行動に移そうと思えていない


1-2. 「食の企画」の課題と解決策

そして、この課題を解決するには、何がいちばんの鍵になるのだろう?と考える。

◯どうやって解決する?
・農業に触れる機会をつくる(早いうちに)
 →実際に体験するのが一番なのでは?
 →小学校の授業(青空教室で農家に行く)
 →大学のプログラム
・農業の魅力や楽しさ、意義を知ってもらう
・行動に移そうと思える仕組みをつくる


これを考えていて真っ先に思い浮かんだのは、中学生の頃に学校行事で体験した、山形県の農家さんのお家に2泊3日で滞在する、「ファームステイ」。

あのとき、わたしは初めて「食べること」と「つくること」が繋がって、「農家」や「農業をする暮らし」が身近になった

呑気な感想かもしれないけれど、「こんなに美味しいお野菜や卵、お米を自分たちでつくって生活するって、なんて豊かな暮らしなんだろう……!」と、感動したのを覚えている。


1-3. わたしの「食の企画」

このことを思い出したとき、「これなんじゃないか?」と思った。

わたしは中学生で初めて体験したけれど、もっと早くから身近に農業や漁業があって、生活に溶け込んでいたら、選択肢の一つになるかもしれない。

そうして考えたのが、「食べチョクで買った食材をつくっている農家さんに会いに行く、ファームステイ体験」だった。

緑と白 モダン・ゆっくりとした暮らし ガイド プレゼンテーション


2. 秋元さんの講義を経て

秋元さんの生い立ちや、「食べチョク」がサービスとして軌道に乗るまでのお話を聴いている最中、わたしの体温はみるみるうちに下がっていった。

企画をつくる上で、自分が大きな失敗を犯してしまっていたことに、途中で気づいたからだ。


2-1. 今回のいちばんの失敗

それは、わたしが企画メシの2回目(伝統の企画)のときにできていた、「とにかく情報を集める」「その対象を知り尽くす」ということだった。

「秋元さん」のことは、書籍を読んだり、インタビュー動画を観たり、SNSをチェックしたりして、どんな方なのかくまなく情報収集をした。

「食べチョク」というサービスに関しては、サイトを隅々まで読み込んでみたり、アプリをダウンロードしてみたりはしたものの、実際に購入することはしなかった。

そして何より、今回いちばん知らなきゃいけなかった、「実際に農業や漁業に携わっている人」については、ほとんど何も情報を得ようとしなかった。



いま振り返ってみると、我が家が毎日美味しくいただいている、新鮮なお野菜をつくっているのは家の近くの農家さんで、その人のお話を聞きに行くだけでも、何か新しい発見があったかもしれない。

自分なりの切り口が、他にも見つかったかもしれない。

わたしは最も重要なステップを踏まずに、自分の記憶と、「確からしい答え」に頼って、企画をつくってしまった

もしかすると、「企画をつくる」うちにも、入っていなかったかもしれない。



講義を終えて、zoomを閉じた後、そこに残ったのは

「あと、2回しかないのに。大事な1回を、失ってしまった……」


という深い反省と、激しい焦りだった。


2-2. 今回のいちばんの学び

「失ってしまった」と書いたけれど、失敗から学ぶことだって、きっとあるはず。というか、なきゃだめだ……!と自分を奮い立たせて、「次回、これだけは絶対にやること」を決めた。

それは、「とにかく情報(データ)を集める。そして、最後は自分の意思で決める」

秋元さんのお話の中でいちばん印象に残っていたのが、「食べチョク」というサービス名を決めるとき、他のメンバーには不評で、ユーザーアンケートでも3位だったこの名前を、「でも、やっぱり自分はこれにしたい」と押し切って決めた、という話だった。



他者の意見は聞きつつ、最後は自分のパッションで決める。

このお話を聞いたときは、「どうしてそんなに、自分に自信が持てるんだろう……?」と不思議だったし、ほんの少し羨ましいなとも思った。

だけど続きを聞いているうちに、「きっと、自分でも"もうこれ以上、調べられることはないだろう"と思うくらい調査をして、声を聴いて、その対象を知り尽くしているからこそ、自分の中に軸みたいなものができるのだろうな」と納得した。



次の「ラジオの企画」では、絶対にこの学びを余すことなく実践しよう。

そう心に誓って、今日の締め切りを迎えた。


3. 「企画メシ」と、これから。

企画メシの講義も、残すところあと2回。

ついこの間始まったばかりのような気がするのに、時間はぐんぐん進んでいって、課題提出も、あと1回になってしまった。


3-1. 「最後の企画」に向けた想い

いま自分の中にあるのは、

「わたしは企画メシで、一体なにを得ることができたのだろう?」

という、不安と焦り。



そして、

「最後の講義が終わったとき、絶対に後悔したくない。残り2回、今まで以上に、本気で取り組みたい。」

という、強い決意。



企画メシに挑戦してから、わたしは自分自身の「人として」「社会人として」の課題と山ほど直面し、乗り越えてきた。

まだまだ渦の中にいて、もがいている最中だけれど、確実に前に進んでいる。そう思いたいし、そう言える部分も、きっとあるはず。

最初の頃は「誰にも選ばれなかった…」とか「選んでもらえた!」とか一喜一憂してしまうことが多かったけれど、途中からは自分自身の課題と正面から向き合って、自分で考えて、「自分の答え」を出せるようになってきた。

憧れの人と話せるようになったり、むしろ自分のことを「憧れている」と言ってもらう機会も増えて、「いまの自分をちゃんと受け入れた上で、もっと好きな自分に近づいていきたい」と、少しずつ思えるようにもなった。



すぐには、変わらないかもしれない。
この半年間を経て、劇的に変化したことは、ないかもしれない。

だけど、これはきっと始まりだし、ここから企画生とのつながりや自分の人生が、もっともっと広がっていくのだろうな、と信じている。

だから、ちゃんとこの地点を「あれが、始まりだった」と言えるように、残り2回、いま自分が持てる限りの力を注いで、まっすぐにぶつかっていきたいなと思う。



***



阿部さん、企画生のみなさん。


あと2回。そして、これから先も。


ずっと、よろしくお願いします。




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