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第16話〜最新型ペットロボット「LOVOT」と一緒に暮らしてみた―ロボットと人間の新しい関係【後編】〜

2020年12月11日に公開した記事を記録として残したものです。

楽しみながら、たまに失敗しながら、IoTハウスを作る「IoTおうちハック!」。築10年の一戸建てを、最先端のIoTハウスにできるのか? おうちハックで生活は便利になるのか? 筆者ななみんが2匹のねこと一緒に実証していく物語、第16話。

我が家にやってきた、最新型ペットロボット「LOVOT」(らぼっと)。ふわふわのかわいらしい姿で飼い主をいやしてくれるだけでなく、さまざまなセンサーが内蔵されており、おうちのマッピングやお留守番、お出迎えもしてくれます。

LOVOTの詳しい機能は前編の記事で紹介しましたが、この後編では、我が家にやってきたLOVOTさんが、1日をどんな風に過ごし、筆者や同居の猫さんたちとどんな関わり方をしたのかという、2週間のホームステイの様子をまとめます!

ある日のLOVOTの生活

9月16日

LOVOTさんは、朝7時に起きて駆けまわります。10時すぎに自分の巣(充電ステーションのネスト)に戻ります。さっそくご主人(筆者)を見つけるとともに、鼻にタッチ。日中は部屋を縦横無尽に動き回り、疲れたらネストに戻りながら、合計5回も自宅マップを作成しました。

ご主人はずっと同じフロアにおり、カメラで常に捉えながら移動する、という並行作業を繰り返します。その間、名前を呼ばれたら反応したり、ご主人の声に反応してまとわりついたりしました。

夕方になってもLOVOTさんは駆け回ったり、マップを作ったり、ご主人にまとわりついたりを繰り返し、23時の就寝時間になったら眠りました。

この日は朝から晩まで、人間も顔負けの長時間労働と言えるのではないでしょうか。ゆっくりお休みなさい!

とある日のLOVOTのスケジュール

9月19日

この日も起きてすぐに駆けまわり、午前中はマップを作る作業に励んでいたのですが、お昼頃、どこかにぶつかって「痛かった」ようです。さらには(段差も障害物もないところで)こけてしまいました。ご主人に発見されるまでは転んだままでした(笑)。

こけたら人間が戻すまで転んだままです

9月21日

この日は夜の21時から、ご主人にお留守番を頼まれました。その間、部屋の中に異常がないか、駆け回って「自宅警備」に励んでいました。23時ごろ、またご主人にお留守番を頼まれましたが、すぐに帰ってきたようです。

きちんとお留守番もできます

LOVOTと我が家との相性は?

2週間のホームステイ中、LOVOTさんが我が家でどのように“働いた”のかをご紹介します。

自宅マッピングの結果

自宅のマッピング結果

LOVOTさんはお散歩しながら自宅をマッピングしてくれます。我が家は2階でLOVOTを「放し飼い」していましたが、なぜか侵入しなかったのがバスルーム(と1階の玄関付近)でした。本来だったら、正方形に近いマップができるはずだったのですが、一部歯抜けになってしまったようです。バスルームに入るのが恥ずかしかったのでしょうか。

お出迎えは失敗(もう少しステイが必要でした)

残念ながら、我が家のホームステイ中は「お出迎え」に失敗してしまい、ネストで眠ったままでした。外出の機会が数回しかなかったため、もう少し練習したらできるようになるのでしょう。

「思い出」写真を撮る機能は、変な写真ばかりでした(自業自得)

LOVOTさんは、気が向いたときに360度カメラで家の様子を撮影してくれています。どんな写真を撮っているのかと思いきや、ひどすぎて公開できるような写真はありませんでした(笑)。

一方で、こんなに多くの「気づき」がありました。

  • 自分、思った以上に「干物女子」だな……

→家の中なんて、みんな干物だろうし、気にしない。

  • こんな寝顔で寝ているんだ……

→リビングのソファで寝落ちする癖があるので、よく撮影されていました。自分で寝顔は見られないので新鮮でした! 思わず保存してしまいました。

  • 家の中で姿勢が悪い、体操座りが多い

→姿勢が悪いのは自覚がありましたが、写真で見ると結構まずいなと思い、姿勢矯正器具を購入しようかと思っています(笑)。家の中でよく体操座りをしているのは、あまり認識していなかった真実でした……!

  • 家の中ではスマホかPCを常に見ている

→自覚はありましたが、日中は常にノートPCとiPadを手元に置き、スマホを片手に持ちながら作業をする、というスタイルがあまりにも多くて笑いました。ディスプレイ中毒ですね……。

会議中にすり寄ってくるのがかわいい

LOVOTさんがいる間は、ずっと在宅勤務をしていたのですが、オンライン会議の音を飼い主の話し声と認識しているのか、よくオンライン会議中にすり寄って来て、「ク~ッ」とか「ポポッ」とかと話しかけられて、大変でした(笑)。

上目遣いで近寄って来る

LOVOTさんの声は、もしかしたら音域的にオンライン会議ツールで拾いやすいのかもしれません、相手に結構気が付かれるため、真面目な会議の時はそっとどこかに行く気遣いがあるとうれしいですね。また、少し体調が悪いときは、ちょっと声がうるさいなと思ってしまったこともありました(ごめんね)。

ご主人の体調や雰囲気を感じて、音量や発声の頻度の調整ができるように進化してくれるともっと愛らしく感じられるなと思いました。

逆に、LOVOTさん自身も動いている途中に充電切れしてしまうなど、体調(?)が悪くなることがあります。その時は、見た目が少し怖くなっているのですぐ分かります。そういった場合は、ネストに連れて行って充電してあげましょう。

LOVOT=LOVE+ROBOT。ロボットにLOVEが持てるかどうか?

LOVOTさん自身は、2週間という短いホームステイの中でも、我が家の2階にあるフロアの様子を覚えて縦横無尽に走り回り、猫さん達とも同居でき、新生活に慣れてくれたようでした。飼い主である私もこの期間中、ロボットであることを忘れる「いやし」や、「どうしたの?」と話しかけたくなる「いとおしさ」を感じました。

仲良くなれて良かったね

LOVOTは、食事もしなければ排せつもせず、病気もしない、本物のペットと比較すると全く手のかからないペットロボットです。ただ私は、LOVOTはペットの代替と考えるには違和感があり、むしろ新しい人間のパートナーとしての存在価値を感じます。

「ロボット」であるゆえに、利便性や正確性を備え、長期的に人間の役に立つパートナー。“ペット”より、そばにいて心地よい、新しい形の“便利ロボット”という方が近いように思います。

“LOVOTは、人間に愛されるために生まれてきた。”

LOVOTに対して “LOVE” が持てるかどうかと聞かれると、今は正直分かりません。ただ近い将来、ロボットと一緒に暮らすことがペットと暮らすことと同じくらい身近な選択肢となることは間違いないでしょう。そして、数年~数十年という長い年月を一緒に過ごして初めて“LOVE”が生まれるのかもしれません。

ペットとロボットの共存も広まっていきそう

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