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第12話〜「LG styler」洋服クリーニング機の自作にトライ〜

2020年3月25日に公開した記事を記録として残したものです。

楽しみながら、たまに失敗しながら、IoTハウスを作る「IoTおうちハック!」。築10年の一戸建てを、最先端のIoTハウスにできるのか? おうちハックで生活は便利になるのか? 筆者ななみんが2匹のねこと一緒に実証していく物語、第12話。

IoT洋服クリーニング機「LG styler」を我が家も導入しました!

我が家は最近、待望の「LG styler」を導入しました。韓国のLGエレクトロニクス社から販売されている、家庭用の洋服クリーニング用品です。背の高いロッカーのような形をしており、中に衣服を吊すだけで、スチームを使った衣類のシワ取りや除菌、脱臭ができます。2017年に初代モデルが発売され、現在販売されているのは2代目で、外出先からでもスマホで操作できる
Wi-Fiモデルが主流となっています。

「LG styler」を置いたら、床の間が埋まった!

私は、家での洋服のケアとして、防臭のスプレーやオゾン脱臭器を愛用しているのですが、「LG styler」は脱臭・シワ取り・除湿機能が高性能とのことで、前々から気になっていました。頻繁には洗えないコートやジャケットに付いた食べ物の匂いを毎日ケアしたいというのと、ウイルスや花粉も落とせるという事で、インフルエンザや花粉症予防にもなりそうだからです。

この「LG styler」には満足しているのですが、ご覧の通り、掛けられるハンガーの数が3本まで、とのことで、家族で使うには本数が足りない場合もありますよね。ということで、今回は、「LG styler」と同じ原理を使って、IoT洋服クリーニング機を自作してみることにしました。

「LG styler」を“自作”するには

「LG styler」のようなクリーニング機を自作するために、まずは「LG styler」の仕組みを整理します。


「LG styler」とは

  1. 蒸気の力で衣類についたニオイやシワを除去

  2. ムービングハンガーが最大180回/分振動し、花粉やホコリを落とす

  3. 低温乾燥技術で繊維を傷めずにすっきり乾燥


まずは蒸気(スチーム)で加湿することで洗浄し、その後、振動で洋服のホコリや花粉を物理的に落とし、その後ゆっくり乾燥させて仕上げるということですね。

Wi-Fiモデルですと、外出先からでもスマホで操作可能です。

スマートプラグと超音波振動子でIoT加湿器を実現

LG stylerの蒸気(スチーム)機能を再現するためには、IoT加湿器を作ればいけそうです。

加湿器のIoT化といえば、わたし自身の過去記事で、スマートプラグと超音波振動子を使って実現しているのですが、複数の超音波振動子を使えば、もっとモクモクのスチームができそうです!

余談になりますが、超音波振動子を水に入れてコンセントに繋ぐだけで簡易的な加湿器ができるので、安価な加湿器をたくさん調達したい人にはとてもオススメです。

超音波振動子

そういえば、家で加湿されている場所といえばお風呂場がありました。わざわざ加湿しなくても、在宅時であれば、お風呂上がりのお風呂場を活用し、この手間も省くことができそうです(笑)。

プーリーと紐を使ってハンガーを揺らそう

次に、洋服に付いたホコリや花粉、ニオイが吸着した細かい水滴などを物理的に落とすための、ハンガーを遠隔から振動させるマシーンを作る必要があります。振動させる、といってもいくつかやり方が考えられますが、まずはプーリー(滑車)と紐を使ってハンガーを揺らす方法を試してみます。

プーリーを簡単に自作するため、タミヤ社のプーリーユニット(なんと約500円!)を利用することにしました。このユニットに同梱されているモーターは「FA-130」、よくみられる安いモーターです。

モーター「FA-130」
困ったときのタミヤ様!

組み立ての詳細は省きますが、数カ所のはんだ付けとビス止めをして、乾電池と繋げると動きます。

モーターとプーリーを繋げ、乾電池ケースを固定

電池駆動の機器をMaBeeeで簡単にIoT化!

乾電池で単純にプーリーを回すのではなく、遠隔で駆動させるために、「MaBeee(マビー)」を利用します。

MaBeeeとは、単三乾電池で動く製品をスマホアプリでコントロール可能にする乾電池型のIoT製品です。Mabeeeの中に単四乾電池を入れ、IoT化したい機器の単三乾電池入れにセットするだけで完了します。

単三電池の代わりにMaBeeeを使う

IoTハンガー振動マシーンになるか!?

さらに、モーターのトルクを強くしたいと考え、タミヤのお店で別のモーター「トルクチューン2モーター」を仕入れ、こちらに取り替えてみることに。

モーターの値段もピンキリですね…

最後に、プーリーに刺したリベット(棒状の結合用部品)に紐を引っかけて、ハンガーを引っ張るよう調整し、IoTハンガー振動マシーンが完成です。

早速スマホからハンガーを振動させます!

わーい! スマホからハンガーを振動させることができました!!

もっとたくさんの洋服をクリーニングしたい!

今回、IoT洋服クリーニング機の2つの機能を再現しました。
 + 加湿機能
 + ハンガーを揺らす機能

製作にかかった金額は、合計1万円程度で、
 <内訳>
 ・IoT加湿装置が約4,000円
 ・IoT振動マシーンが約5,000円

LG stylerを購入すると13万〜17万円かかりますから、ここまでだけでも非常に安価にIoT洋服クリーニング機の機能を再現することができました。

ただ、動画を見ていただくと分かる通り、プーリーの振動は動力が弱く、また、輪ゴムを使って動力を伝える方法のため、耐久性が非常に弱いです。

今後は、少しでもLG stylerに近づけるよう、もっとたくさんの洋服を揺らせるよう、改善を進めていきたいと思います!

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