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大人の女性
昔、テレビや外で見る若いお姉さんの肌が、陶器のように白くつるつるとした肌をしていて、なんであんなつるつるになるんだろうと、よく思っていた。
大人になるとみんなああなるのかな。
でもお母さんやおばあちゃんはつるつるじゃないのに。ちゃんとシワもあって。
お人形みたいだな、すごいな。綺麗だな。
そう思ってた。
実際は肌色のファンデーションを塗って、粉をはたいて綺麗にお化粧をしているんだと知った時は衝撃だった。その最下層にある肌は、実際シミもあるし毛穴もある。
ファンデーションやマスカラ、アイシャドウ等々を施した後、夜はきちんとメイク落としやオイルでケアをして化粧水や美容液、乳液等を塗る。
そうしないと、綺麗な肌は維持できない。
私はメイクが苦手だ。
まる1日、顔に化粧をしておくのが耐えられない。肌が弱いのもあるけれど目元や肌の不快感にすごく気分が下がる。
昔から活発でじっとしているのが苦手なのと、肌や体の感覚が敏感な方で、自然の中で砂だらけ、汗まみれ、裸足で走るとかは大丈夫なんだけれど、人工的なものを長時間つけるのは苦手なのだ。なので必要最低限の日焼け止めと洗顔や肌のケアをするようにしている。
接客のバイトを初めてした時に「メイクは社会人の基本です」と言われて、学校ではメイク等は禁止なのにいきなり仕事では基本と言われて混乱した。
客室乗務員として働いていた時は、毎朝出勤時にベースメイクを塗って眉毛を描いて、アイシャドウを塗ってリップをつけた。
そのうち眉毛とリップだけになった。
メイクをしている間は、汗をかいたから顔を少し洗ってしまうこともできない。不意にこすってしまったら、大変。
口紅はよく舐めてしまって取れるし、乾くと荒れる。
勿論、メイクを極めてる人や手入れをして綺麗にしている女性も素敵だと思う。今日たまたま目にした「90歳になってもマスカラをつけていたい」という海外の女優さんの記事も素敵だと思ったし、お化粧をするとパァッと表情が明るくなる人を見ると良いなと思う。濃いメイクを好んでする人もカッコいいと思う。
ただ、私はメイクが苦手だから清潔にしていて笑顔で人と接する以外に、無理にメイクをしなければならない理由がわからない。
したければすればいい、したくなければしなくてもいい。そんな風であってほしいと思う。
それから、生理用品でさえ高いこの国でメイク道具を買って塗って、また落とすための化粧品を買う。そんなことが強制されるのは耐え難い。
コスメにかけるお金で離島へ弾丸ツアーしたり、一人で冒険に出たい。
お洒落よりも探検したい、そんな私を好きといってくれる人と一緒にいたい。
きっと好きなベクトルの方向性や、価値観の多様性が認められる社会になるには、時間がかかりそうだしきっと変われないところもあるんだろうけてど、それ以外の場所で自分を認めてくれる人がたくさんいるんだってことを忘れないでいようと思う。
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