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『タイム〜君と過ごす100日〜』

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【長編・連載中】
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記事一覧

0日・1日『タイム〜君と過ごす100日〜』

0日・1日『タイム〜君と過ごす100日〜』

1‘

奈々未「〇〇…」

〇「どうしたの?」

奈々未「体調は?気分は?大丈夫?」

〇「うん、大丈夫だよ」

2‘

奈々未「なんかあったら早く言ってね?」

〇「奈々未こそ、なんかあったら言うんだよ?」

奈々未「私よりも自分の心配してよ!」

〇「今日は大丈夫だよ」

3‘

奈々未「今日はって…0時になったら終わっちゃうんでしょ…」

〇「そう、だからそんな悲しそうな顔しないで?僕は笑顔

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10日『タイム〜君と過ごす100日〜』

10日『タイム〜君と過ごす100日〜』

1‘

〇「あの、ここは?」

奈々未「ここは〇〇が働いてたお店だよ」

〇「僕が働いてた場所…」

奈々未「私が無理言って、休みにしてもらったの」

2‘

沙友理「いやいや、2人の為やったらいつでも休みにするで」

〇「あれ、あなたは産婦人科の?」

沙友理「うち、ここのオーナーなんよ」

〇「あ、それで」

3‘

沙友理「〇〇とは共同オーナー兼料理人だったんよ」

〇「そうだったんですね、

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38日『タイム〜君と過ごす100日〜』

38日『タイム〜君と過ごす100日〜』

1‘

あれ?

指輪ってどこに置いたっけ?

雑草刈りするのに、汚れるから

外したんだけど、どこに置いたっけな?

2‘

あれ〜?

マジでやばい…

見つからない…

焦りだす〇〇。

3‘

⚪︎「と、とりあえず掃除をして落ち着こう!」

気持ちを落ち着かせる為に掃除を始める。

⚪︎「まずはお風呂から」

洗面所に向かう。

⚪︎「どんどん忘れっぽくなってきたな…」

4‘

少しぼ

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プロローグ『タイム〜君と過ごす100日〜』

プロローグ『タイム〜君と過ごす100日〜』

1‘

僕はあと…100日で死ぬ

奈々未「どうしたの?ぼーっとしてるけど」

⚪︎「なんでもないよ」

今日、突如として

僕の左胸に現れた数字の刻印

2‘

この数字はある病気の症状

その病気の名は【時計病】

左胸に数字の刻印が現れて

日が経つごとに数字が減っていく。

3‘

その数字が0になると

糸が切れたように死んでしまうことから

大昔では【人形病】とも呼ばれていたらしい。

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81日『タイム〜君と過ごす100日〜』

81日『タイム〜君と過ごす100日〜』

1‘

奈々未「ねぇ、この前病院の前で見かけたって言ったじゃない?」

⚪︎「うん」

奈々未「やっぱり見間違いじゃないよ」

⚪︎「でも行ってないよ?」

2‘

奈々未「嘘つかないで」

⚪︎「嘘ついてないよ」

奈々未「その病院に衛藤美彩って知り合いがいるの、その子が病院内で見たって…」

⚪︎「……」

3‘

奈々未「…もういい」

バックを持つ奈々未。

奈々未「実家に帰る…」

⚪︎

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56日『タイム〜君と過ごす100日〜』

56日『タイム〜君と過ごす100日〜』

1‘

昨日、病院で検査して

〇〇は一時的な記憶障害だと診断された。

今まで行ったことのある場所に行ってみることにした。

前頭葉の海馬が刺激されて、思い出すかもしれない。

2‘

奈々未「着いたね」

⚪︎「はい」

奈々未「ここは初めて、〇〇とデートした場所だよ」

⚪︎「そうなんですね…僕は海が好きだったんですか?」

3‘

奈々未「ううん、そうでもないわ、むしろ嫌いって言ってた」

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