【あなたと私/ナナメの関係】インタビュー第1回:みやちゃん〈後編〉
3児のママ、みやちゃん。職業はCA。復職前インタビューの後編です。
〈前編〉はコチラ
「あれ?わたし、このままの人生だっけ。あれ、やっぱそこだよね、やりたいことは結局そこだよね」
一念発起してから、(航空会社を)何回も受けて落ちて、
既卒枠入社、それが27で。
何回も落ちてから今の会社に受かったの。
新卒のときの航空業界は凍結期※(※新卒採用枠がなかった)
諦めが悪くて、でもやっぱり狭き門だった
仲間にめぐまれあきらめなかったら、
しがみついたらつかんだ。
私の人生のなかではいちばんがんばった
念頭にあるのは飛行機乗りのママがいる子どもたちの暮らし
――今の生活で、お休みってありますか?
私はたぶん育休中っていうのがいつもすごい念頭にある。
いまは子どものために子どもの時間を(過ごしている。)
それが幸せで。
なぜなら
今の育休生活にもうすぐ終わりが来るから。
だから一人の時間がほしい、
あそこいってなにやりたいのにできない、と思ったことがない。
私にはこの期間しかやってあげられる時間がない。
(特に食について)
私がやってあげられなくても、
忙しくなっても、
風邪ひいて(園や学校から)呼び出しがないように。
育休で「私何したらいいんだろう」と考えたときに
子どもの健康な体をつくる(ことがいちばんだった。)
バランスのいい食事と、いいリズムで生活して、
一人で寝られるリズムをつけさせてあげたい。
――子どもたちが自分で困らないようにっていう、根っこが愛ですね。
仕事は月10日する、主人は10日休み、
主人と交代でやりくり。
それ以外はおじいちゃんがはりきってる。
京都からサポートにきてくれる。
親じゃないだれかに助けてもらう可能性があるから、
扱いにくい、
言うことを聞かないのは困ると思って
その念頭でだめなことはだめ(と伝えてる。)
夫婦で勤務日が重なってもしも誰かにお世話になる事になった場合、
なるべくご迷惑をかけないように、自分でなんでもできるようにそういう念頭で
やれるだけやってみる、じゃない「絶対やる」
――ご主人は(復帰について)何かお話ししていますか?
主人も・・うん、無理になったら無理だからねってかんじ。
もう、自分のやりたい気持ちだけでは続けられないと思うから物理的に。
だから、、
――無理だから無理・・みやちゃんが思っていても?
家がまわらなかったら、
子どもどもたちのことも精神的なことも、
といっているけど、
それがそうならないようにいられる
私は一緒にいられるときはもう最大限いっしょにいて、と思っている。
家が回らなくなったり、
子どもたちが不安定になったらやめるしかないけど、
辞める選択肢は私はないと思ってる。
無理なら辞めるしかないよね、
ということに対して
内心「いや、ぜったい辞めない。続けられる方法を絶対探す」とほんとは思ってる。
――なにがなんでも続けるためには何があればできそう?
子どもたちの精神安定。
ママがいない日がある、パパがいない日は慣れっこで当たり前。
パパだけじゃやっぱり家のことがまわらない。
ほんと忙しいじゃん。
次の日の準備物だったり、
小学校はあんまりケアしちゃいけないのだろうけど、
忘れ物をしてかわいそうな思いをしたら
それが不安定な状態につながるかもしれないし。
――細かいことがたくさんあるね。これさえあれば大丈夫っいう何かって何だろうね。
たぶんママがやるからというのもだし、
自分でできる力を身に着けさせるのが今の私。
ママがお手伝いするのが、ママのやさしさじゃないの
というのをいつも言ってる。
めざすのは「女将的CA」
――(最後の質問)これまで自分に影響を与えた人はいますか?
仕事の中だったら素敵な先輩がたくさんいて(その中でも・・)
何もないフライトで、イレギュラーがない、
たとえば飛行機がゆれるとか、
クレームもなく平和におわる便。
何もないフライトで全然ちがうわ、という先輩がいる。
お客さんへ与える
クルーにもあたえる影響
ちょっとした一言、オーラとか雰囲気とかが
何もないのにこの人すごい、というような先輩が何人かいらっしゃる。
一緒に乗れてよかったーという気持ち(になる)。
私が乗ってるから何があってもどんなことがあっても大丈夫
と、人に思わせる人。
笑顔だけではない。
年齢もある。
女将的なCAになりたい。
経験がそうさせる。
10年、7000時間飛んでもまだまだ成長できると思ってる。
飛行機にずっと乗ってたい。
――応援しています!ありがとうございました。
あとがき
一貫してあるのは、CAのお仕事への持続的な熱意と、お子さんたちに対する深い愛情でした。
背景には飛行機に乗ることと、子どもたちとの生活、
同時並行がむずかしそうなふたつがありました。
このふたつ・・仕事と家事育児の両立は働く女性にとっては永遠のテーマ。ですが、
母親の成し遂げたい気持ちと、家事育児との両立の難しさは別物なのでは?
と、今回のお話を伺って思いました。
実際には我慢したり、何かを犠牲にすることがあるかもしれません。
が、やりたいと強く思う対象と強い想いがあれば、
自分ごとから家族ごとへ
変えていけるのではないか、と思います。
(おわり)
※このインタビューはご本人の承諾を得て、公開しています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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