私とフィンランド03 | 妄想との再会
修行の旅に出ず、すっかり故郷のまちに落ち着いて暮らしている、物語が始まらないバージョンのキキになった私は、フィンランドに留学したいという気持ちは静かに胸の奥に仕舞い込んだものの、結婚後も相変わらずフィンランド熱をこじらせていました。当然食器はイッタラやアラビアを集め、フィンランドに関する書籍を片端から買い、意識せずともフィンランドに関するニュースは全てチェックしていました。
元々家具デザインの勉強などをしていた夫も、デンマークを始めとする北欧諸国のデザインに強い関心を持って