変わり果てた世界

4年前の今日はこの場所にいた
皇居を背後に町を眺めていた

飛行機に乗り電車に乗り
数時間ののちにここに立った

体調についてとやかく言われず
顔カバー強制されることもなく

消毒しろとかしゃべるなとか
いちいち注意されることもなく

ましてやことあるごとに
鼻奥に綿棒刺されることもなく

変わり果てたこの世界
誰も彼もが疲労の極地

嬉々とするのはどこの誰？

この世の謳歌はいっときの夢
他人の不幸を喜ぶは悪行の極致

くれぐれも油断めさるな