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小児科でラップ♪

【書く習慣】泣かないで

お父さん、その気持ち、よくわかります。

先日、娘と一緒に小児科に行った。インフルエンザとコロナワクチンのダブル接種だ。

話は少し逸れるが、1度に2種類の予防接種を受けるのは、初めてだ。右腕にインフル、左腕にコロナワクチン。そんなことをしてもいいんだと少し驚きもした。

この先コロナが2類から5類感染症に引き下げられたら、毎年この時期に2種同時接種が当たり前になるのだろうか。そうなったら予防接種料も2倍になるので、ちょっとツラいかも。

話を小児科に戻そう。私達が予防接種の順番を待っていると、お父さんが娘さん2人を連れてやってきた。お姉ちゃんは4歳、妹はおそらく1歳ぐらいで、インフルの予防接種に来たっぽかった。

来た時から妹はグズっており、お父さんは抱っこしながら、泣かないでと、一生懸命あやしている。まわりに気を使って頭を下げている。そんな親子を見ながら、私はあるTVCMを思い出していた。

それはACジャパンのCMで、コンビニで支払いに戸惑っているお婆さんに、後ろから強面のお兄さんがラップで、そんなに焦らなくてもいいんだぜ♪と歌うのだ。


実際私にはリズム感がないので、ラップは歌えないが、そんな私も心の中で歌っていた。お父さん、そんなに気を使わなくてもいいんだぜ♪と。

お父さんの「子供がグズったり泣いたりしたら、周りに迷惑がかかる」という気持ちは、よくわかる。でも幼い子供は、泣くものだ。

そしてここは、小児科だ。ここに来ている大人達、お父さんの横に座っているおばさんも、小学生のお子さんと並んで座っているお母さんも、みんな子供のグズりを経験してきた人なので、ちゃんとわかっているよ。

案の定、予防接種が終わった妹は、待合室にギャン泣きで帰ってきた。でも誰もスマホから顔すら上げない。ほら、子供の泣き声なんて、誰も気にしていないのだ。

支払いを済ませて、お父さんは最後まで、申し訳なさそうに出て行った。折しも、元バレーボール選手が、2人乗りベビーカーでバスに乗れなかったとネットニュースで話題になっていた。

もちろん子供のいない方もいらっしゃるだろう。幼い子供がうるさいのは嫌だと思う方も、残念ながら世の中にはいる。でもその人も子供の頃は、やっぱり泣いていたと思う。みんなお互い様なのだ。

彼らが出て行ったあと、小心者の私は、心の中でお父さんを応援するのであった。頑張れ、お父さん。

ここで、私は、ふと思う。
あれ、私の支払いの順番は? 私の方が、先に来てたよね?

ま、いいか。


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