Q.主人公とはどうあるべきか

それは別媒体の膨大な呟きを旅して見つけてきた過去の私の1場面物語。つぶやきは日付が明確に出ない。でも数年は遡ったところにそれはあった。


noteでもたまにやるが、つぶやきコメント欄に続きが書いてあった。

今日はそれをこちらに掲載し直す。

自分で書いたものでなんだけど、なんか好きなんだよこれ。

ちなみに後付なのはタイトルの『Q.』だけ。
そう。実際のつぶやきには『a.』しかなかった。

問はなくとも、これが当時の私の答えだった。
あなたは…なんて答えるのだろう。


1場面物語: 【とある老人の言葉】
『それは責務を果たすべき枷。始まりの者の背負うべき業。故に…君は逝かねばならぬ。物語とは主人公が始め終わらせるものだ。君は、知らぬ間に物語が始まって自分はただそれに放り込まれたとでも思っていたのだろう。しかし、それは君の勘違いだ。これは間違いなく君の物語だよ。』


【街外れの石の話】
『人は私に腰掛け私は黙ってそれを受け入れる。疲れはしないが、労いの言葉が欲しいと幾度か思った。しかし、私の存在など誰も気にとめない。ただ腰掛けられた場所から熱が伝わり温かさを感じる。だから私はその微かな温もりを私への労いとする。』


【森に住む魔女の言葉】
『私はお前さんの敵ではないよ。そう、確かにお前さんの敵ではない。しかし、主人公とは敵を創る者。それが誰になるか…知っているのは主人公だけだよ。敵を作らず、物語を綴じられたとして…果たしてそれは語り継がれる物語となりうるだろうか?』


【伝説の剣の話】
『全く、全く自分勝手な奴等だ。俺を喋らせたり、喋らせなかったり。雨風に晒されて、なんだか長い年月放置されて、くたくただってのに。振り回される。そんな俺の気持ちがお前にわかるか?え?華々しく敵を討ち取った後、俺の存在は描かれない。全く、自分勝手な奴等だな!』


【謎の少女の語り】
私は自分の役目を知っていた。最初から決まっていたように思う。誰かはこの役をやらなくてはならない。それが物語というものの「運命」なのかもしれない。語られることの無い場所で無数に絡まった運命が手を伸ばし救いを求める。私は、光をみたい。だから、この役目を果たしてみせる。



さぁ、君は何を選び、何を善とし、何を悪とする。
君の背中に背負えるだけの業はそんなに多くはないだろう。
しかし、君は勇気を見せ、仲間から信頼され、時に苦しみ悩みながら前に進まなくてはならない。
君が生み出す目的と幸福の為にね。

『行っておいで。ページは開かれた。』




a.主人公とはもっとも貪欲でなくてはならない

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