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七田苗子の宝箱

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私の好きを集めるマガジン。 作り方 これでいいのかしら…ちょっと不安。(笑)
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#小説

断たれた指の記憶 《#春ピリカグランプリ個人賞受賞作》

「じいさん、天国でゆっくり休んでな」 祖母は優しく声をかけ、そっと棺から離れた。 火葬場の…

豆島  圭
1年前
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【コテン現代】①伊勢物語「行く蛍」

伊勢物語のお気に入りの部分を現代を舞台に小説にしてみました。 「母さん、ちょっと来てくれ…

山本てら
1年前
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【小説】素足でゆく

 春。されど衣更着――  如月とも書くそれは、陰暦二月の異称だ。春は例年通り暦の上だけで…

兄弟航路
2年前
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小説|鬼ごっこ

 人里離れた山小屋で鬼は手鏡を見て泣きました。美しい君に。そう言って夫がくれた手鏡です。…

みどりのおばさん

母とは二世帯住宅で生活時間帯も全く違うので、同じ建物とはいえ家の中で会うことはほとんどな…

石鹸師
2年前
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【短編小説】派手な傘

微かに聞こえる音が心地よくて、耳を澄ませる。 部屋の中で聴く雨音が私は好きだった。 「ね…

寝癖
3年前
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