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心の不調は誰にでも起こるから

-成長のチャンスに変えるために
心の不調は誰にでも起こります。過度のストレスから起こる適応障害や鬱病、トラウマ(PTSD)、発達障害からくる生きにくさ等の心の病気や精神疾患(脳の病気)は、当事者にとって本当に辛く、苦しい。けれど周囲の理解が得にくいために、なおさら「生きづらい」「生きることが厳しい」ということがあります。
 
ご家族や周りの人たちも本当は、「何とかサポートしたい、助けになりたい」とは思うものの、そこに必要な知識や技術、時間とエネルギーを考えると、なかなか難しいのが現実。だからこそ専門家に頼りたいところなのですが、精神科の敷居はいまだにかなり高いようです。
 
クライアントさんの中でも「病院行った方が良いかな、でも・・・」と躊躇しているうちに、「仕事や日常生活に支障が出てきた」「暗い気持ちのまま、何か月も経ってしまった」「私の人生って、こんなものかと思い始めた」なんてお話をお聴きすることも多く、大切な人生の時間がもったいないと感じることがよくあります。
 
これが身体の病気、例えば「癌」なら、早期発見のための検診も一般的だし、周囲の理解や協力も比較的得やすくなります。そして病気を克服した際には評価され、大抵は「よく頑張った!」と言ってもらえる。(治らないからって頑張ってないはずもありませんが)
 
これが心の問題だと、治って“普通”になったら当たり前。マイナス(-)がゼロ(0)になっただけ、治療したらそれで終わり。みたいな捉え方をされてしまうように感じます。
 
長いこと心理臨床の世界にいて、たくさんの患者さん、クライアントさんと向き合ってきて、「そうじゃないんだよ!」と、私は声を大きくして言いたい。
 
心の問題や病気を克服して、あるいは調整しながら今の社会で生きて行くことは、容易なことではありません。身体の病気と同じように、またそれ以上に本人の努力や勇気が欠かせないものです。
 
そして治療の過程では、「自己理解」「感情のコントロール」「自分の中にある光と闇を見つめる」「役に立たないたくさんの思い込みに気づいて手放す」「機能する考え方を身に着ける」などと言ったたくさんの課題に向き合います。
 
こうした貴重な経験は、人間的に大きな成長を遂げる機会にもなる、正に人生の課外授業。普段学校では教わることのない数々の知識やスキルを身に着けることができるのです。
 
こういった学びは、今は問題が無いから不要なのではなくて、健康な時に学んで習得しておくことで、より幸せで豊かな自分自身の人生と、健やかな社会を作っていくために大いに役立つでしょう。
 
だから、たくさんの方々にお伝えしたいのは山々ですが、病院にいた頃とは異なり、今のところ私が直接お手伝いできるのは、週に数人の方のみ。(一人ひとりのクライアントさんに十分な時間を取って丁寧に寄り添っていこうとすると、このくらいが正常な範囲だと感じています)
 
なので、このnoteを通して、リセット®のセラピストさん達や対人支援に関わる方、そして何より自分自身のメンテナンスのために、心理臨床の中のベーシックな知識やスキルを活用したい方に向けて、少しずつ分かりやすくお伝えしていけるといいなと思っています。
 
今日のポイントは、こんなことでした・・・
1)       必要な時には、専門家の助けを借りよう。
2)       心の治療は、人生を豊かにするチャンス。
3)       元気な時に学んで、人生をより豊かにしよう。
 
良かったら、またお付き合いください。 ナナ:)


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