見出し画像

タイの男性トイレに入っちゃった 

 女性の私がタイで男性用トイレに入ってしまいました。
 先日大型スーパーでの買い物が終わってからトイレに行った時の話です。
 入口の表示を確認し、トイレの中に掃除しているおばさんに軽く会釈して入ったトイレは、用を済ませて出るとなんと一人の男性が立っていました。あれ?と思って、外を出てもう一度入口の表示を確認すると、こんな感じの表示でした!

タイで見た男性用トイレのマーク

 そして奥のトイレの表示を見ると、↓の感じの表示でした。
  

女性用トイレマーク

  まさか色に騙されてしまいました!
 慌てて入ったため赤色を見て勝手に女性用と理解しました。これはまさに色のジェンダーステレオタイプの罠に嵌められた好事例でした。
 ちなみに、中国のトイレ表示は色分けと同色のものがあり、最近は同色が増えているイメージです。

中国のトイレ表示

  色分けで区別するなら世界共通の認識でないとなかなか紛らわしいことになりますよね(だからトイレ表示はピクトグラムや文字の組み合わせで成り立つが)。
 一方、表示の色分けは一目で見てすぐわかるするためのすごく有効な手段ですが、視覚障害の方には不利ですし、色のステレオタイプを増幅させてしまうことにもなります。
 トイレ表示だけではなく、日常生活でも「男は青、女は赤」がいう意識が様々な場面で強調されています。子供のおもちゃ、制服、文法具などなど。子供の頃から固定させられたものが大人になってからも強化される一方と感じています。しかし、この「男は青、女は赤」は生まれつきの色彩好みでもなく、昔から存在するものでもなく、あくまでもここ何百年社会的に作られてきた認識だそうです。色だけでなく、男=ズボン、女=スカートもそうですが、二性区分を過度に強調することはジェンダーバイアスに繋がり得ますから罠に嵌められないように常に意識しないといけないと思っています。
 トイレ表示の話に戻りますが、完全のジェンダーフリー表示を作ろうと思ったらどんな形になりますでしょうか。同色だが体の形で違いを示すもの?

 それとも、そもそもジェンダーフリーの表示ではなく、男女別を撤去してLGBTの方も考慮し、オールジェンダーのトイレにすべきなのでしょうか。全部個室に変えるコストは高くなりそうですが。

 誰でも分かりやすく使いやすいトイレの設計と普及、まだまだ発展途中です。


Podcast:Nana在日本
個人HP:https://nana-zai-jp.com/


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?