あの頃の片想いを思い出す曲。
好きな人の車。みんなで行ったカラオケ。街中から聞こえてくる有線。
どの曲も初めて聞いた時のことを鮮明に覚えている。
きっと忘れることのない曲は胸がキュッと苦しくなって、音色が私をあの頃に戻すのだった。
このハッシュタグを見て、書きたいと唐突に思いパソコンに向かったが、私の人生のプレイリストには何が入るのだろう。
電子機器が賑わう現代では全ての曲を垂れ流してしまう事も少なくない。
未だにこの曲をどうしてもオススメしたい、という曲が見当たらなっていないのも事実だ。
けれど今日はこの数年カラオケで歌わない人はいないあの曲について話したい。
Saucy Dog-シンデレラボーイ
実はこの曲が流行り出した時、と言っても今もだけれど、私の携帯電話にはk-popと洋楽がほとんどでJ-popはカラオケで歌える曲のみ。
初めて聞いたのは友達がカラオケで歌っていたあの日。
あんまり耳に残らず好きな曲はそこでいつもダウンロードする私なのだけれども、シンデレラボーイはただなんとも思わなかった。
もちろんその時はサウシードッグの名前すら知らないし、J-popに引くほど疎かった。確かカラオケは11月の末に友達の誕生日会の後に行った時。
一ヶ月全くサウシーという名前を聞かずに過ごすのだけれどあることがきっかけで私の音楽趣味が一気に変わる。
12月。デートした日の帰りの車で流れた。
彼がきっと最近の流行りの曲と自分の好きなを混ぜ込んだプレイリストで
「俺この曲が好きなんだよね。」
という曲が何曲もあったのに彼はシンデレラボーイが流れた時何も話さなかった。
特に好きだとも、鼻歌を歌うこともなく、ただただ聞き入っているようだった。
その印象が逆に強かったみたいで私は日付が変わり家に着くと4時まで永遠にシンデレラボーイを聴くのだった。
学校に行くときは聴き初めの曲と聴き終わりの曲はその日から全部シンデレラボーイだったし、なんだか聴くたびに車がそこまで走っていない時間のドライブを思い出してそっと心が暖かくなる気がした。
実は2年半の中で何度か彼のことを諦めたことがある。
そうなる度にシンデレラボーイは聴けなくなってしまった。
自然にあのイントロが流れると涙が止まらなくなってしまうから。
特に君がこの曲を好きだったかもわからないし、歌詞に投影できる部分は全くないが、あの日のあの時の君の横顔がずっと忘れられない。
“あたしの前だけで弱さを見せて無邪気な顔で呼んでみて
あなたの瞳独占させて誰も見ないでいて欲しかっただけ 死んで”
この歌詞を聞けるようになるまで私は後何年かかるのだろうか。
今こうやって歌詞を打っただけで動悸が早くなって未だに君のことが頭から消えてくれない。失恋といい、諦めた恋でありながら、私は彼からの連絡をどこか求めてしまっているから。
そんなこんなでサウシードッグすらも少し懸念してきたと思われてもいい書き方をしてしまったが、実はシンデレラボーイが影響でどハマりしてしまった。
失恋曲が多い彼らの曲は痛いほどに私の心を刺してそして癒してくれた。
シンデレラボーイは相変わらず聴くことができていないけれど私が彼をキッパリ忘れたらまた、シンデレラボーイで懐古させてね。
人生のプレイリストにシンデレラボーイを入れるかは今もずっと悩み中。
まだ人生は長いと思いながらもう少しゆっくりと考えてみることにする。
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