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ただの日常が光っていた日。

「忘れられない人はいますか?」
その問いに私はこれから先の人生苦しませられるのだ。
“好きです。”
その言葉を言うことができずに私は3年の月日をなかったことにした。
今となればいい思い出というしかあの頃の私が報われない気がするから、思い出と言って美化するしかないのだが、私は後悔してしまっている。君を好きだったことも、君しか思い出せなかった日常も。

https://note.com/nana__i_u/n/n79252554d008

彼の記事は何個かかいたことがある。ただの日常を光らせてくれていた人、忘れようとする度、胸が苦しくなって自然と涙が出てきていた。
それでも3年間、君のおかげで日常が光っていた。
君のおかげで幸せでした。そう言って私は君と過ごした時間をこっそりと丁寧に棚の奥にしまうのだ。


私には恋愛感情なんかもう残っていないみたいで、前みたいにアプリで人と出会ってみたり、知人の知人のような男性と出会うことももうしなくなっていた。
完全に彼を忘れてしまったみたいだった。
彼が、私の心からしっかりといなくなってしまったみたいでそれだけが少しだけ寂しいとあの頃の私が言っている。今の私はもう、君のことを必要としていないのに。
彼が私の中にいたときは次の恋を見つけようと必死だったのに、毎日の日常に追われていくうちに自然と君のことは頭の中から消えてしまっていた。
彼を忘れようとしていた日常は辛かった、何をするにも君が浮かんできてしまって。忘れた、と口では言っていたのに、君と一緒に過ごした街を歩けばしっかりと君と一緒に聴いた歌と君と話した内容までしっかりと思い出してしまうのだ。
君といた時の私も君を好きだった私も目に光が入って、キラキラしていた気がする。
忘れました。もう。
君を諦めてから、何度か会う機会があったが君をみてももうときめきもしなかった。彼が本当に私からいなくなったと感じた瞬間だった。

今の私ってつまらなくなったなぁ。ほら、結局忘れられてない。
君が心からいなくなっても君を思い出すだけでこんなにもキーボードを打つ手が止まらないのだから、忘れられていないのは確かだ。

好きだとあの頃言えていたら何か変われていただろうか、忘れられない恋物語ではなかったのだろうか。
君が私の中にいた日々を思い出しながら、私は今日も光らない日常を過ごす。

ナナ

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