”日本酒の音” アカデミー・デュ・ヴァン日本酒講師 並里直哉
SAKE DIPLOMAの受験対策講座にて、お米の等級についてご質問がありましたので、ここでまとめさせて頂きます。 1.はじめに 等級とは、簡単に言えばお米の品質を一定の基準でランク分けしようとする物です。 覚えておく必要があるのは、 ①食米と酒米はランクの付け方がかなり違っている ②山田錦の「村米格付け制度」は全く違った考え方になっている というところです。 2.一般米(食米)の等級一般米は一等、二等、三等、規格外の4段階で規定されています。 粒揃いの良さの他
日本酒の用語で「冷や」というものがあります。 これもよく誤解される言葉なのですが、本来「冷やしたお酒」を指す言葉ではないんですよね。 「冷や」の教科書的な意味 冷蔵庫のなかった時代に生まれた言葉で、温めて飲む「お燗」に対して、温めていない常温のお酒を「冷や」と呼んでいたそうです。 なので、「冷や」は常温のお酒であり、冷やしたお酒については「冷酒」と呼ぶのが正式とされています。 つまり、冷酒と燗酒のあいだの「常温」=「冷や」というのが教科書的な意味です。 「冷や」の
日本酒を味わうことを「きく」というのはなぜなのか? 「利き酒する」「酒を利く」って言いますよね。 小泉武夫先生のコラムではこのように書かれています。 ”『広辞苑』によると、「聞く・聴く」には「(「利く」とも書く)物事をためし調べる」という意味もあり、その語義を細分すると、1嗅ぎ試みること、2味わい試みることなどに分けられる。” ”嗅ぎ試みることも味わい試みることも、いずれも「きき酒」の意味に通じていることから、「酒をきく」の「きく」は「聞く」から来たのではないかとする
法令関係の引用含めると3000字以上かけて書いてしまいましたが、覚えるべきことはめちゃくちゃ少ないです! 念のため条文等も引用しましたが、受験生の方は【Point】以外の余計な部分は飛ばし読みして構いません。 1.清酒と日本酒以前は日本酒と清酒はほぼ同義であると言って良かったのですが、現在は日本酒は「地理的表示(GI)」を獲得しているため、海外で造った清酒は「日本酒」と呼ぶ事が出来ません。 ワインで例えるならば、 「ワイン」にあたる言葉が「清酒」や「SAKE」、 「
はじめに SAKE DIPLOMAは日本ソムリエ協会、つまりワインを主として取り扱う団体が認定する資格です。 従って、極力ワインのルールに則り、日本酒を表現する事が必要になります。 これが出来れば、世界中のワイン愛好家やソムリエとよりスムーズに香味評価について意見交換が出来る様になるかと思います。 しかしながら、当然ワインと日本酒は別物です。 ワインの香りや味わいがブドウの産地や品種、栽培方法等に大きく依存するのに対し、日本酒では事情が違ってきます。 なぜそれが違
SAKE DIPLOMAの試験対策講座を行うにあたって、改めて整理した知識等をnoteに書いていきたいと思います。 直接受験に役立つものもそうでないものもあると思いますが、興味を持って頂ければ幸いです。 どうぞよろしくお願い致します。