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インクルーシブ教育を怖がらず進める方がいい。

一昨日観た『みんなの学校』の印象が強すぎて、
一日経っても、考えています。
何が、いいのか。

特別支援学校は不要なのか、必要なのか。

息子の場合、軽度の発達障害なので、
周りには、怠けだと取られることもありました。

私も、その境目の見極めは難しいと思いました。

例えば、学校の制服(詰襟の学生服)がきつくて着れない。
だから、体操服で登校する。学校に入れてもらえない。
それの繰り返し。時々は入れてくれる先生がいる。
「今日だけ」と言って。

これは、わがままと、取られていたから、学校に入れてくれなかった。
校長、教頭に頼んでも、「まあ、ルールというものがありますから。」
担任は、「息子さんが、将来背広を着る練習になりますから。」
教頭「明らかに、骨折など、致し方ない場合のみ体操服登校を認めています。」
私が、自閉症の特性では?というと、
「息子さんが体操服で来たら、俺も俺もとみんなが体操服でくると、学校としての統率が取れないので。」

そして、3年生の7月に、とうとう学校から息子の体操服登校を認めると言っていただき、息子に伝えたら、
「やったー、そしたら、もう制服捨てていいな」というのです。

私の想像以上に、体操服がきつかったんだろうなと思います。

アメリカのドラマ『ユニークライフ』で、自閉症の高校生の男の子が主人公なんですが、彼は、普段は、コットンの服しか着ないのです。ある日、妹に、かっこいいと薦められて、皮のチェーンのついたジャケットを買います。
それを高校に着ていったのですが、授業中、不快さに、イライラして、発作的に、ジャケットを脱いで、ゴミ箱に投げ捨てるシーンがあるのです。
あれは、息子を物語っているのかなと思いました。

そして、その時の教師の対応が、「アーユー OK?」なんですね。
日本の先生なら、「何しているの?」と怒るかもしれませんね。

話を戻すと、特別支援学校では、息子は、ジャージや、スエットなどで、登校していました。制服は購入しなくてもよいと言っていただきました。

研修や、始業式、終業式の時は、ユニクロで買った、ペラペラの洗えるジャケットとズボンで登校しました。息子曰く、これなら、我慢できると。

その対応が、今の日本の学校にできないのなら、インクルーシブ教育なんてまたのまた夢でしょう。
というか、インクルーシブ教育をしたいと、どのくらいの教師が考えているのでしょう

上手くいったケースがあれば、どうして、みな真似しないのでしょう。

保護者として、特別支援学校は、温かく、居心地のよく、いいところだと思っていました。息子が特別支援学校に通っている間は、インクルーシブ教育について、考えもしなかった。

しかし、それでは、この特別支援教育に守られた中でしか、生きていけなくなります。確かに、特別支援学校に入ると、将来は、障害者として、生きてくレールが敷かれます。それに乗るしかなくなります。

それが、その子にとって、幸せかどうかは、誰にも分かりません。
ただ、守られている場所から、出ていくのは、本当に怖いです。
誰でも大人でもです。

私たちは、特に日本の環境は、違ったものを、受け入れにくいのかもしれません。でも、障害なんて、いつ負うか、誰にも分かりません。
年老いて、今まで出来ていたことができなくなる、それも、障害でもありますから。人に助けてもらわなくてはならない時が、誰でも来ますから。

もっと、一人一人の個性や、特性や、能力を、認めあえたらいいのになと思います。

最後まで、読んでいただき、ありがとうございます。


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