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英語リスニング勉強法の全体像―リスニングにだって適切な学習の流れがある!

「リスニングの勉強?」
「英語をとにかくたくさん聞けばいいんだよ!」
「よく聞いて、よく真似して音読練習すれば自然とできるもんさ」
「慣れだよ慣れ!!」

こんな話をよく聞くかもしれません。こういったアドバイスを信じて、私もかつては勉強にいそしんでいました。でも、一向に上達する気配がなかったんです。

確かに、リスニング学習においてはたくさん英語を聞くことが大事です。でも、それだけでは不十分。場合によっては非効率にもなるんだって、今なら自信を持って言えます。

英語の長文を読めるようになるためには、まずは文法を学習して、次に単語を覚えて…など、ちゃんと学習の流れがありますよね。けれども、リスニング学習となると、なぜか「とにかくたくさん聞いて慣れろ!!」といった話になってしまいがちです。

でも、リスニング学習にだって、長文読解の学習と同じように、習得までの方法論があるんです(教えてくれる所は、多くないけれど)。

それを知らないがゆえに、遠回りしている人が多いとしたら、本当にもったいない。だから、リスニングが苦手だという人に、私自身の経験と指導経験を踏まえて、近道になる方法を伝えていきたいと考えています。

手始めに、この記事では、リスニング習得までの全体像についてお伝えしていきますね。

リスニング習得には、2つの側面がある

まずは、下図を見てください。


リスニング習得には、2つの側面があります。

1つは音を聞き取る力です。

リスニングに当たっては、音が聞き取れなければどうしようもありませんよね。いくら単語をたくさん知っていたって、聞き取れなければ、コミュニケーションの際には役に立たないわけです。

音を聞き取る力というのは、リズムの認識、そして発音の習得によって可能になります(もっと詳しく言えばイントネーションなども含まれますが、ここでは話を簡単にするために、発音とリズムにとどめておきます)。

もうひとつは、意味を理解する力です。

発音やリズムがわかって、音を聞き取ることができても、文法や単語の意味を知らなかったら理解ができません(当然ですが…)。

また、ゆっくり読むのなら理解することができたとしても、早いスピードで行われる会話にはついていけません。したがって、理解スピードも重要な要素となります。

この2つの側面を強化することがリスニング学習において重要になります。

音を聞き取る力


先ほども述べたように、音を聞き取るためには、リズムと発音の習得が必要です。

特に、リズムの習得が大事です。なぜかというと、発音はリズムに呼応して変化するからです。主従関係で言えば、リズムが「主」であり、発音は「従」だと言ってよいでしょう。

リズムを習得すれば、音の聞き取りが上達しやすくなります。また、スピーキングのスムーズな発話が可能になります。けれど、リズムという観点から英語学習を勧めているところはあまり多くありません。

リズムと発音、そしてその相互の関係について知りたい方は、今後の記事に書いていくのでお待ちください^^

意味を理解する力

音を聞き取る力がある程度ついてきたら、次は意味を理解する力を強化していくことが必要になります。

①イメージを核とした語彙・文法の学習と理解スピードの強化

文法の知識や単語力を強化していくことはもちろんですが、特に必要なのは理解スピードを上げることです。

目で英文を読むときと違って、リスニングは戻って読み返しするということができません。また、相手が話すスピードを遅めてゆっくり聞くということもなかなかしがたいものです。

そこで重要になるのが、日本語訳による英文の理解から脱すること。そして、イメージを核として英語を理解できるようになることになります。

この力を強化することで、リスニングだけでなく、英語の総合力が飛躍的にUPします。

イメージで英文をとらえられるようになると、英文の処理スピードがグーンと上がります!

②フレーズ(スラッシュ)・リスニングによる学習

これまで培った語彙や文法の知識を力に変えるプロセスが、フレーズ・リスニングの学習になります。

いわば、「知っている」状態から「できる」状態にするトレーニングです。

英語を聞き流すだけの練習をしていると、聞こえた単語に頼って適当に意味を推測する、「あてずっぽうリスニング」になってしまいがちですよね。

推測することもリスニングの上では重要なのですが、むやみやたらな推測では、内容を誤解してしまうことが多くなってしまいます。

英文を読むのであれば、何度も読み返して正確な意味をつかむことも可能ですが、一度しか聞けないリスニングにおいては、そういったことはできません。つまり、この状態は「(英語を)知っている」状態ではあるけれども、「(英語が)できる」状態であるとは言えないわけです。

そこで、英語を英語の語順に従って聞く「フレーズ・リスニング」の練習が有効になります。

それぞれの詳しい練習法については、記事でまたお伝えしていきます。

以上、簡単ですが、全体像をお伝えしました。上記書いた中でも、リズムとそれによる発音変化がわかってくると、英語が本当に面白くなってきます。洋楽のラップの早いフレーズが、すっと聞き取れた日には、本当に感動しますから^^

この楽しさをシェアしていきたい!そんな思いで、このブログでは、リズムと発音変化に特に焦点を当てて、どんどん記事を書いていく予定です。どうぞよろしくお願いいたします。

アサコ

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