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ギリギリで中学受験に合格した子は、その後付いていけるのか?

3人の子どもを育てながら、小学校の先生として働いているダディーです。

今日は「中学受験」について紹介します。

今日も忙しい中、記事を読んでくださっているので、タイトルに対する結論を先に伝えます。

「入試時の得点と入学後の成績に、相関関係は見られません!」

この結論を導き出してくれた記事がこちら↓

中学受験をする子は年々増加しています。

わたしも過去に100人ほど受験生を受け持ってきました。

印象的だった事件があります。

中学校側に欠員が出ると、繰上げ合格という対応をされるケースがあります。

ギリギリ合格点には届かなかったけど、合格者の数が足りないから合格にするよ

という制度です。

受け持っている子の中でも、そのケースに当てはまった子がいます。

保護者の方に「おめでとうございます。」と伝えると、声色が暗いんです。

保護者から出た言葉は、

「ギリギリで受かったから、勉強についていけるか不安です。」

なるほど。

心配になる気持ちは、想像できますよね。

中学受験を考えている方の中には、そういった不安を抱えている人もいると思います。

そこで今日は、「ギリギリで受かった子」をテーマに話を進めていきます。


▼桐朋:村野英治先生は語る

ここからは、実際に私立中高一貫校で子どもを見ている方からアドバイスをいただきます。
(参考記事より引用します)

まずは、桐朋で中学部長を務める村野英治先生

「入試データとその後の追跡は最近おこなっていませんが、10年前くらいに具体的なデータ分析をおこなったことがあります。その結果は『入試の成績と高校卒業時の成績に相関関係はまったくない』というものです」

さらに続きます。


「桐朋の中学入試で補欠合格だった生徒が東京大学の数学科に進んで、いまはウチの数学教師です。これなども相関関係のなさを如実に表す例ですよね」

▼聖光学院:國嶋応輔先生の具体例

続いて、聖光学院で中学入試委員長を務める國嶋応輔先生

「入試得点とその後の成績の相関関係は『緩く』存在している、という程度です。例外のほうが圧倒的に多い。
データ分析すると、相関係数として0.3程度です。
本校は第1回入試(2月2日)と第2回入試(2月4日)がありますが、1回目入試は500番台で不合格だった子が、2回目入試は100番台で合格することだってあります。その問題によって発揮される実力が大きく変動するということでしょう」

ちなみに、「相関係数」とは2つのデータの関係性を表すものです。

0.0以上~0.3未満=「ほぼ無関係」
0.3以上~0.5未満=「非常に弱い相関」
0.5以上~0.7未満=「相関がある」
0.7以上~0.9未満=「強い相関」
0.9以上=「非常に強い相関」

要するに、ほぼ無関係ということです。

▼ 頌栄女子学院:湯原和則先生

「正直、中学校1年生の成績は入試順位とある程度相関関係があります。しかし、不思議なことに1年経つと、ばらばらになっていくのです」

ここでようやく、多少の相関関係があるというコメント。

それでも1年限定。

▼ 成城:中島裕幸先生

「本校は追跡データを細かく取っていて、中学入試と定期テストの相関データもその一つです。それを分析すると、中学1年生の夏休みを過ぎたあたりから、入試の結果と定期テストの結果に関係が見られなくなります。入学したあとに学習習慣をどう育んだかが何よりも大切だということですね」

これがトドメですw

結局、入学後の学習がモノを言うということですね。


▼まとめ

いかがだったでしょうか。

多くのエピソードから、

・「相関関係はほとんどない」
・「ギリギリで合格しようと、その後に努力すればスタートラインの違いを克服できる」

ということが分かりました。

入学後のことを心配する必要が無くなってくれたら嬉しいです。

受験勉強が加熱するシーズン。

体調にはくれぐれもお気をつけください。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました♪

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