「囚われの檻」の鍵を見つけるのが先、宇宙は後から見えるもの
心のこと、が山だとすると登山口や登山経路は一つではないと思うんです。
心のこと、という山があり、
真理という頂上があって、
頂上は一点であるけれど、
裾野は広く拡がっていて、
登山口は沢山あると思ってます。
例えば、心理学という登山口、
例えば、精神医学という登山口、
自己啓発、メンタルトレーニング、宗教、スピリチュアル、物理学、量子力学、まだまだ沢山の登山口と、それに連なる登山経路があります。
どの登山口を選ぼうとも、拡がった裾野から、一点の頂上を目指して登るのですから、
三合目、五合目、七合目と進むうちに、別の登山口、別の経路から登り始めた人に出逢うことが少なからずあります。
つまり、どの登山口が正しいということでは無く、
登山経路は重なる部分がかなりある、と思っています。
心理学のこの部分は、仏教の教えのこの事と同じ意味だな、とか、
メンタルトレーニングのこのテクニックは自己啓発のこの考え方だ、などと重なり合う部分は多岐に渡る訳です。
それはそうです。
心のこと、という一つの山の頂上を目指しているのだから、そうなります。
私は、それこそどの登山口を選んでも間違いは無いと思っています。
純粋な興味、関心に従って、好きな登山口から登り始めていいと思います。
引き寄せの法則に興味を持って、それを入口に、心理学に傾倒し、そこから仏教、物理学でも全然構わないと思います。
ただ、ここで但し書きが付きます。
真理を知るのに、順序や選んではならない登山口が無いのは、
「生きづらさ」に苛まれていない場合だと思ってます。
「生きづらさ」に苛まれる人は、その大半が幼い頃の親との関係性に原因があります。
親から肯定的に受け入れられるべき時期に、否定され、拒否され、利用され、心に「自分には価値が無い」という思い込みをべったりと貼り付けています。
否定され、拒否され、利用されるうちに、その人は心を親に占拠されてしまいます。
親によって侵略され、その人は親の意向が気になって仕方が無い人になります。
それは、社会に出て、物理的に親元を離れても、経済的に自立しても、他者の目が過度に気になるというカタチで現れたりします。
心は親が作った檻に囚われているのです。
檻に囚われていて、登山口には行けないのに、
檻の中から登山口を見つめ、
更には、登山経路を歩いている様に夢想し、
その実、「囚われの檻」から外を眺めている状態に陥る場合が少なく無い様に思っています。
私は先に述べた様に、
基本的にはどの登山口を選んでも構わないと思っています。
人生で迷い、色んな登山経路を登っては滑落し、
また違う登山口から登り始め、また滑り落ちました。
そうやって色んな登山経路を歩くうちに、経路は重なっていることに気がつきました。
最終的に私には心理学の切り口から山を見ることが合っている、と思って今に至りますが、
例えば、
幼い頃の生育環境から自分も他者も信じることが出来なかった私が、
心理学を入口に心のことを知って、自分や他者を信じることが出来る様になったとき、
そこには、自分と他者には明確な境界線が引かれていながら、
背景に薄っすらと連なりを感じる様になりました。
これは、心理学の切り口から、自他を分ける感情の境界線が引かれた上に、自分の存在に対する安心感を得たからだと思うのですが、
自分と他者の背景に薄っすらとした連なりを感じるのは、
スピリチュアルで言う、全体性、ワンネスの概念と重なるのかな、と思ったりもします。
しかし、こと「生きづらさ」を抱えている場合は、
先ずは、全ては自分の心の中にある、ということが腑に落ちるまで、自分と向き合う必要があると思っていて、
そのこと無しに、登山経路や頂上、更にはその先に拡がる宇宙に思いを馳せるのは、
「囚われの檻」の中で、見えない宇宙を夢想する様なことだと感じます。
宇宙は拡がります。
誰もが見たい壮大な景色でしょう。
対して、
「生きづらさ」を手放すために、見なくてはならないのは、
自分の心の中の奥底にある「無価値感」、そしてその原因となった幼少期の望まない出来事です。
誰もが見たくないもの、なのです。
見たくないけれども、
「生きづらさ」を手放して、登山口に向かうには、
「囚われの檻」から出なくてはなりません。
鉄の格子は頑丈で、曲げることは叶いません。
檻から出るには、鍵が必要です。
鍵は、自分には価値が有る、という思い、
自分を信じる力、自分に対する安心感です。
価値有る自分だから信じることが出来ます。
信じることが出来たとき、安心感を得られます。
自分に対する安心感、という鍵で「囚われの檻」は開き、
これから登る山の頂には、宇宙が拡がります。
囚われの無い、
望む人生が始まります。
読んで頂いてありがとうございます。
感謝致します。
伴走者ノゾム
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