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いま、人生4回目の編集について考える

「編集」という言葉が私の人生に関わったのは3回。
1度目は大学生のとき。就職先を考えていて、そのころの私はマンガの編集部で働きたいと思っていました。小さい時からマンガばかり読んで、マンガを描いて、イラストを描いてばかりの毎日。

小学校1年生…もしかしたら幼稚園生だったかもしれない。お友だちとイラストを描きあっていて気が付いた。あれ、こやつ…私より上手いぞ、と。そこで私は「上には上がいる。漫画家は無理だなあ」と悟ったのでした。

でもマンガに関わる仕事がしてみたいと思っていて、それならば出版社だ、編集部だ、という流れです。しかし残念ながら私は就職活動時に大手の出版社の名前と東京という都会にビビってしまい、結局エントリーシートを出せなかったのです。何やってんでしょうね。

そして、地元の印刷会社にも編集部門があるらしいぞと知り2社ほど受けてみましたがダメでした。
そこで私の第一の編集との関わりが終わります。(そのあとデザイナーという職業を目指します)

2回目は社会人になってから。名古屋で制作会社で派遣社員として働いていた頃、ちょうど会社的に人員を増やすタイミングだったようで「正社員にならないか」という話になりました。仕事の内容も正社員になると大きく変わり「ディレクション」という仕事を与えられました。

どんな仕事かというと(知っている人は読み飛ばしてください)問題点をヒアリングしてそれを解決できるような制作物を企画して、それに会う仲間を集めます。私の居た会社は営業と企画部のみでライターやカメラマン、デザイナーは外注です。締め切りを決め、取材や原稿の取り立て、クライアントへの報告、印刷データの確認入稿、納品という一連の流れを管理します。

これをやっていて「あれ、これは編集みたいなものかも」となり、不安だったディレクションの仕事はとても楽しく、新しい仕事は自分に合っているとなと感じました。

3回目は母の介護で仕事を辞め、母を看取ったあと改めて社会に出て行くときです。いきなりさあ働いていいよ!という環境になったとき、生まれたての子鹿レベルで震えていました。自由すぎて。選択肢ありすぎて。
ディレクション仕事時代は、よくリトルプレス(zin)を集めていて読んでいたのですが、自分の興味あることで本を作るのも素敵だなと思っていました。
当時まだ東京に拠点があったミシマ社さんの本を作るワークショップに出かけたり、本のイベント・ブックマーク名古屋でゲストに来ていた、私の尊敬する人ベストスリーに入るブックデザイナー祖父江慎さんの講演を聞きに出かけたり。フィルム写真も好きだったので、冊子を作るなら自分で撮りたいと思っていました。そこから知ったRe:S(りす/ローカルをテーマにした雑誌)のワークショップにも出かけました。

フリーのデザイナーになる前、パートで岐阜市のタウンフリーペーパー編集部で働いてみたりしてみました。そこでは伝える情報を精査するということの良さと心苦しさを学びました。
デザイナーになってからは保護猫カフェさんの情報冊子(p16 季刊誌)を作る仕事もしました。オーナーさんの「伝えたい」という気持ちと大切さを学びました。この仕事はデザイナーとしての学びの方が多かったかもしれませんね。(オーナーさんとわたし、二人でせっせと作っていました)

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そうしていつかいつか自分で〜と思いながらも、うひゃーアルパカの雑貨作るの楽し〜!!って過ごしていたら頭のなかから編集のことは小さくなりを潜めて行きました。

で、今4回目です。
つい最近まで、私は雑貨デザイナーとしてアルパカの雑貨を作り続けて80歳ぐらいでやっと一瞬バズって人生終わる、見えたわ…と思っていたんですが違いました。今年41歳、まさかここで新しいことをやろうと思うことになるとは。

ここ2年ほどの間に、アルパカ繋がりでいろんな方に出会いました。

アルパカが好きでうんと可愛い写真を撮りづづけたらinstagramフォロワー2万人にもなったカメラマンさん

アルパカの飼育スタッフさん(どうしてアルパカの飼育をするようになったのかを聞くと皆さんめちゃめちゃ面白い)

アルパカの毛の優秀さに惚れて30年、捨ててしまっているアルパカの毛刈り後の毛の再利用について取り組んでいる人(アルパカとの記念写真の撮り方をzoomで伝授してもらった)

ペルーと日本をアルパカの繊維でつなぐ、アルパカニットメーカーを運営する人

製品にならない毛刈りしたアルパカの毛を手つむぎして製品に変える人

学校でアルパカを飼っていて将来アルパカの飼育の仕事をしたいキラキラの高校生

(ちなみに私はアルパカのユーモアさに惹かれ、日常がちょっとだけ楽しくなるようなアルパカ雑貨をつくって来ました)

「アルパカ」でいろんな人生があることを知りました。
自然と「みんなを紹介したい」と思うようになりました。お節介なことかもしれませんが、でもこれは誰かにやって欲しくない。私が紹介したいんだと強く思いました。
そうなってくるといよいよです。3回目の時にやっていたら小さいものになっていた気がします。

本気モードが今の4回目で、本当に良かったと感じています。紹介したいと思うことができて初めて、やっと自分の中でピースが揃った感触があるんです。

私は今、雑誌Re:s(りす)の編集者 藤本さんの主宰するRe:scoolというオンラインで編集について学び合う場所で再度改めて編集を学び直しています。編集とはなんなのか。すでに編集を仕事としている方、やってみたい・知りたい方たちの話はめっちゃめちゃに面白いです。

それともう一つ、このコロナ禍で気づいたことがあります。これは編集とはまた違うんですが、4月ごろ牧場さんがコロナによって休園し毎日instagramでライブ配信をしていて私はそれを楽しみに毎日見ていました。アルパカを毎日リアルタイム動画で見られるのも楽しかったんですが、飼育スタッフさんと視聴者が会話したり、アルパカが好きな人同士が喋ったりしているのを見るのがすごく楽しかったんです。

そこにはコミュニティが出来ていました。こんな時期もあるかもだけど、みんなアルパカについて思いっきり話したいんだ、繋がりたいんだと。

正直なところ、まだアルパカが知られていない頃からのひとりぼっち活動が長すぎて感覚がおかしくなっていたんだろうな、それに全然気がつきませんでした。
アルパカに関わる人を紹介すること、好きな人同士がワイワイできること、もちろんアルパカについての情報も、そういうのをひっくるめて出来ることをやろうと思っています。

立ち上げです、アルパカメディアを立ち上げます。編集室を作ります。
コピーライティングをしている親友にメディアの名前も決めてもらいました。

まだおぼろげだけど、そういうのをやるよっていうのを8月1日全国アルパカの日に宣言したいと思っています。まず宣言だけだけど。
ぜひ見守ってください。

(もちろん雑貨作りも続けますっ)

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