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車中泊しながら北海道アルパカ旅⑥-ビバアルパカ牧場で一日飼育体験-

最北のアルパカ、ビバアルパカ牧場さん

ビバアルパカ牧場さんとのご縁は、わたしのプロダクトsunokko designのアルパカの雑貨を販売していただくことになってからだから、4、5年前からのお付き合いになる。
普段やり取りをしているスタッフの本間さんは、アルパカ牧場オープン時から働いている。
本間さんとは昨年の8月1日アルパカの日に開催した「アルパカな人とアルパカ話」オンライントークイベントにゲストで来ていただいたり、電話やSNSでもやり取りをしているがとても気さくでサービス精神溢れる女性だ。
今回の旅を企画する際、ずっとやりたいと思っていた飼育体験をビバアルパカ牧場さんで出来ないか相談させてもらった。普段そういう体験はアクティビティとしてやっていないので仕事を作っていただくのは申し訳ないなと思い、出来たらで…と相談してみると「良いですよ!」と快諾してくださった。本当にありがとうございます。

飼育体験をしたい思ったのはアルパカを飼育したいわけではなくて、アルパカのいろんなことをいろんな角度で知りたかったから。私の好奇心の針はアルパカで振り切っている。

へっぴり越しのアルパカブラッシング

朝8時15分〜30分くらいに牧場に来てねということで牧場の駐車場に到着すると、スタッフのお二人も出勤したところだった。とりあえず汚れても良い格好を用意して来たのだが新品のツナギを用意してくれていた。草や砂が付くので必須なのだそう。
ツナギを着るのは初めてでテンションも上がる。着てみると夫からは「似合わんね…」と半笑いの感想が出た。鏡を見てみるとなるほど、ガソリンスタンドの新米スタッフにしかみえん。

仕事ができなさそうな新米ガソスタスタッフ

溢れ出る新米感はアルパカたちにも伝わったようで、朝のアルパカのお世話「ブラッシング」をやってみるも、(なんだこのへっぴりごしのニンゲンは)(怪しい動きをしてくるぞ…)と警戒されてしまい、捕まえてブラッシングしようにも、すいすいと逃げられる…逃げられる。

目を合わさず、スイスイ逃げていく。お願い逃げないで。

アルパカは首を振り体全体を使って私の体を押し退けてゆく。普段なんの運動もしていないので体幹がバカになっているためアルパカに押されてフラフラしてしまう。
「首を持って、しっかり固定すれば逃げませんよ、ほら」とスッと何気なく捕まえてブラッシングするのはもう一人の男性飼育スタッフ「よっちゃんさん」。
本間さん曰く、よっちゃんさんにはアルパカたちも一目置いているらしく、よっちゃんさんを見つけると寄って来たり言う事を聞いてくれるらしい。
たしかによっちゃんさんにブラッシングされているアルパカは皆大人しく、信頼しているおだやかな瞳をしていた。

よっちゃんさんにアドバイスをもらいながら、時にはアルパカを隅に追いやってブラッシングしたり、女子に気を取られて柵から顔を出しているオレンジさんをすかさずブラッシングしたりしてみた。

あ〜すいませんすいません、すぐですからねと言いながらブラッシングする
メスに夢中のオレンジさんを後ろからブラッシング。気にしてないっぽい

ビバさんのところでは13頭飼育していて、朝はたいてい1人でフンの片付け、ブラッシング、朝ごはん、飲み水の交換をこなしている。

なかなかの重労働。体を動かして生きてないわたしにはブラッシングの時の中腰ですらもう腰にきていた。悲しい。

朝はブラッシングと朝ごはん、放牧場のエサ箱に牧草の補充と飲み水を入れる作業を手伝わせてもらった。
いや、なんか手伝ったというかより時間をかけさせてしまったから手伝ったことになっているのかは微妙である。

朝のフンの片付けもやりたかったが本間さんが「本当にやる!?本当に!?」とびっくりされ、はい!と返事をしたものの、へっぴりブラッシングをしている間に本間さんが華麗に掃除して終わってしまっていた。

アルパカ原毛のごみ取り

牧場の開園は10時。開店前に本間さんのルーティンとしてコーヒーを飲む習慣があり、わたしたちもコーヒーをお呼ばれした。全然仕事してないのに申し訳なし。

本間さんは事務的な事を中心に、アルパカのお世話をしている。最近はアルパカ原毛のオンラインショップを立ち上げたこともあり原毛の注文が入る前に、アルパカ原毛を綺麗にしておくという仕事を隙間を使いながらやっている。
既に洗われて綺麗に見えるアルパカの毛だが、まだまだゴミや砂が付着しているので手作業で取り除く必要がある。わたしも手伝わせてもらった。

洗うだけでも大変なのだが、このごみ取りが厄介で手間がかかるため毛の製品を作るのを諦めてしまう施設も沢山ある。

二人でおしゃべりしながらのごみ取りは楽しい

ビバアルパカ牧場では本間さんがせっせと毛を洗い綺麗な原毛にして、毛を紡ぐ作家さんに渡しているのだ。原毛を買う人もいて、1kgの注文が入ったら必死で用意しないとだからちょっと大変…と言っていた。このふわふわのアルパカの軽すぎる毛が1kgってわたしだったら泣いてしまうかもしれん。

推しアルパカの誕生日インスタライブ

12時から私のインスタアカウントで、インスタライブをすることにした。
牧場を訪れたこの日はなんと、わたしたち夫婦の推しアルパカであるチョコさんが4歳の誕生日だったのだ。推しの誕生日を祝えるなんて最高オブ最高。

1時間にわたる撮れ高満載のインスタライブ。なかなか北海道に行けないアルパカ好きさんにビバさんの様子をお届けするため頑張った。途中、お昼ご飯の牧草を一輪車でよろよろ持ってくる私の様子もあるので良かったら見てほしい。
(インスタアカウント@namemisoにアーカイブがあります)

インスタライブより。はじめての一輪車で牧草を運ぶ様子。運びながらアルパカに食べられてゆく。
推しのチョコさん4歳。誕生日の日は蝶ネクタイをする。
本間さんによる牧場解説も

推しのチョコさんは、以前来た時よりすこし大人びた性格になっていたが穏やかな雰囲気は変わっていない。アルパカは体格に個体差があり、すごく大きい子もいれば小さめの子もいる。
チョコさんは小さめでかわいいサイズなのだ。このサイズだったら何とか飼えるかもしれない…という淡い想像も抱かせてしまうくらい。

夫婦で推しているアルパカ、チョコさん。

インスタライブが終わると本間さんが剣淵の美味しいパン屋さんの食パンをトーストしてお昼ご飯に出してくれた。本間さんのさりげなくセンスの良いおもてなしに来るたびに感激してしまう。私はおもてなしセンスゼロだから本当に憧れる。

(この間夫はアルパカを撮影したり仕事でオンラインミーティングしていた)

お客さんとの交流

お客さんがやって来た。年パスを持っていて、隣のまちからアルパカを見にやってくるご夫婦。
私の雑貨を愛用してくださっているそうで、パーカーをいつも着て来てるのに今日は着てない…っと悔しそう。携帯の写真を一生懸命遡って、パーカーを着てビバさんのアルパカと写っている証拠写真を見せてくれた。感激した。
北の大地北海道にも、岐阜から発信しているsunokko designが届いている…何とありがたいことだろう。

閉園の準備。
アルパカたちを獣舎にしまう。よっちゃんさんがアルパカたちのところへ行き帰るよう促すと、トテトテとアルパカたちは戻ってゆく。
夕ご飯を与えて、牧場は閉園する。
楽しい1日はあっという間だった。完全にゲスト待遇になってしまい、働いたという感覚がない。手伝えたのはインスタライブでの宣伝くらいだろうか。本間さんは喜んでくださっていたのでやってよかったな。
わたしたちがやって来た日の翌日にやっと光回線が来るそうで、それまでずっとISDNで動画のアップロードに3時間かかっていたそうだからきっと光回線+Wi-Fiの導入で、よりたくさんのビバアルパカ牧場のアルパカ動画が見れるかも。楽しみですね。 

本間さんとよっちゃんさん、ありがとう

アルパカの飼育はまず環境づくりと考える

1日体験ではアルパカを飼育するのは到底無理な話だ。というか飼育したくて体験したわけではなかったから、そういうお話はあまり聞かなかったのだけど。たまに牧場に、アルパカを飼いたいと教えを乞う人もやってくるそうだ。

日本のあちこちのアルパカに会ってみて思うのは、飼育する土地の気温や周りの環境でかなり飼育方法は変わるということだ。
夏場35℃以上を叩き出すような土地ではエアコンは必須だし、牧草地がなければ日々の運動やエサによるコントロールも必要だ。
本州は虫刺されによる皮膚病も多く、虫を発生させないような環境づくりとまめな皮膚と毛の手入れもしなければならない。
北海道はそういう意味でもアルパカの飼育がしやすい環境が揃っていると感じる。
てことはアルパカを飼育するならわたしは移住しなくちゃってことになるな。いや…まだ猫2匹でわあわあしてるし無理だな。

明日は旭岳ロープウェイとあさひかわ乗馬クラブさんへ行く予定を立てたので、旭岳周辺の道の駅で就寝。その道の駅がある東川町は仕入れた情報によると何だかおしゃれな街のようだ。
Facebookでは、岐阜県の中津川の酒造さんが心機一転、ここで酒造りを始めたと聞いた。
時間があったらまちを散策もできるだろうか。

なめみそ

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