「梅仕事」から丁寧な時間と豊かなココロに
「梅仕事」という言葉を知っていますか?
「梅仕事」とは
「梅雨」の語源には梅の実が熟すころに降る雨という説もあるのだとか。
その梅雨の季節到来とともに今年も「梅仕事」のシーズンがはじまります。
「梅仕事」とは、梅を収穫し、漬け、梅雨明けに干して梅干しを作ったり、梅酒や梅シロップを仕込むための一連の作業のことです。
梅が旬を迎えるときに梅酒や梅干しを作ることは、昔からの日本人の楽しみのひとつです。
梅仕事を終えたあと、少しずつ瓶の中が変化していく様子を日々眺めることや、シロップや梅酒の出来上がりを楽しみに待つ時間も、自分で作る!自家製ならではの楽しみですね♡
手間ひまをかけた梅干しには愛着も湧きますし、梅酒や梅シロップをソーダで割ったり、時には氷を入れてロックでチビチビと飲む時間はこころもほっこりです。
「梅仕事」準備
① まずはボウルに梅を入れて一つ一つ優しく洗ってあげます。傷がつくと傷んでしまうので、素手で優しく丁寧に洗います。
② 青梅の場合は、梅を水に浸してアク抜きをします。あまり長く浸けていると逆にトラブルの原因になることもあるので、2〜4時間が目安です。傷があったり傷んだ梅は、カビの原因にもなる可能性があるので取り除いた方が良いでしょう。
③ 水洗い(アク抜き)が終わったらザルなどにあげて、まずは自然に乾燥、次に一つ一つキッチンペーパーや布巾などで、しっかりと水分を拭きとります。水分が残っていると失敗の原因につながることもあるので、丁寧にきちんと拭きましょう。
④ ヘタを取る。爪楊枝などで一つ一つヘタを取ります。
⑤ 保存する瓶の煮沸消毒をします。
準備を丁寧に行うことが大切です。
梅シロップ
「梅仕事」が初めてでも作りやすいのが梅シロップです。梅シロップはアルコールを含まない梅のエキスです。希釈してジュースにすれば、小さなお子さんでも飲めますし、大人は梅シロップをベースにしたカクテルも楽しめます。完熟手前の黄色い梅で作ると、まろやかで香り高い味に仕上がります。
◆ 梅シロップの作り方◆
① 梅と氷砂糖を同量(完熟梅→1Kg、氷砂糖→1Kg)
② 消毒したガラス容器などに、梅と氷砂糖を交互に入れます。10日〜2週間ほどで飲めます!
梅酒
梅シロップの材料に度数の高いアルコールを加えれば、梅酒も同じようにできます。完成までには時間がかかりますが、出来上がって飲めるときの嬉しさはひとしおです♡
◆梅酒の作り方◆
① 梅1Kgに対して氷砂糖500g、ホワイトリカーなどのアルコール1.8ℓ用意します。
② 梅シロップと同様に漬けていき、最後にホワイトリカーを入れます。
③ 冷暗所に保管して1年ほどで美味しく飲めるようになります。
いい塩梅
梅干しを作る過程で、塩の具合やほどあいを見る事から「ちょうど良い具合」を「いい塩梅」、「具合やほどあいを見る」ことを「塩梅を見る」と言います。
1Kgなら袋で出来ます。
初めての梅干し作りに挑戦したときの写真です。
少し塩が多かったような気もしましたが、おにぎりの具に最高でした。
梅は
「梅」には、体に優しい嬉しい様々な効果があります。
梅の栄養面で特徴的なのは、有機酸が多いということです。疲労回復などに有効なクエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、その他各種有機酸が豊富に含まれています。
梅の栄養価値は果物の中でも優れていて、タンパク質やビタミン、カルシウム、カリウム、リン、鉄などのミネラルも豊富に含まれています。
丁寧な時間
日々の暮らしの中で、全てにおいて丁寧にとはいきません。逆に簡単、時短も必要不可欠だったりします。
それでも「梅仕事」からコツコツと丁寧な作業をした後に、ほっこり気持ちが丸くなる優しい時間を持つことで、それは気持ちの余裕だったり豊かさだったりをココロに重ねていけるような気がするのです。
それは、人に対する思いとかに繋がっていないとは言い切れないのではないかな、なんて思うんです♡
もちろん仕事にもね。