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20,05,23。家庭用ゲームの思い出⑲

自分は子供の頃からプロレスファンでした。成長するにつれプロレスが所謂競技では無い事に気が付き、また社会人となって以降は実際に関係者からその手の話を聞くようになりましたがプロレスを愛好する気持ちに変化はありませんでした。

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ファン故に当然のようにゲームにもプロレスゲームを求めるようになるのですがファミコン時代のプロレスゲームに関しては正直大したものはありませんでした。PCエンジンで初代のファイヤープロレスリングをプレイしてみたものの、操作に関しては感じるものがあったのですが何かが物足りない印象はぬぐい切れません。

メガドライブにファイヤープロレスリングが移植されると聞いて期待したのですが全体に雑な作りの悲しい出来でがっかりした事しか覚えていません。

スーパーファミコン時代になりどうやら自分が求めている「ゲームでプロレスを愉しむ感覚」はファイヤープロレスリングシリーズが一番しっくりくるようだと気が付き、新作が出るたびにプレイはしてみるのですが完全に満足できる状態ではありませんでした。

豊富な技、駆け引き、操作性、登場レスラーの数、対戦用AIの思考力、妥協できるぎりぎりのグラフィック。そして思い通りのレスラーを作成できるエディット機能。

自分が思い描いていたプロレスゲームの理想像はは95年に発売されたスーパーファイヤープロレスリングⅩでついに現実となりました。

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今時のプロレス&格闘技ゲームと比べれば大した事の無いグラフィックではあるのですが「試合を組み立てる悦び」に特化したファイヤープロレスリングシリーズでここまでやってくれれば文句無しです。

元々豊富なレスラー数にエディット機能。マニアックすぎる技の数にCPU対CPUでも十分楽しめるスマートな思考のAI。

いまでこそスパルタンなエンターテイメントとして認知されているプロレスですが、当時は独特のグレーゾーンを妄想で補う事がプロレスを愉しむ醍醐味でした。

当時ハマっていたプレイはUWF系よりもさらに格闘技寄りなレスラーで団体を構成し、メジャー団体へ挑戦するというシナリオです(笑)

CPUレベルを多少上げてもゲームに慣れた自分が操作してはやはり面白みに欠けます。ところがCPU対CPUでのワンナイトトーナメントなどプレイしようものならプロレスファンとしての目線だけではなく興行主催者的目線でも楽しめて正に一挙両得。

夢枕獏氏の「餓狼伝」や板垣恵介先生の「刃牙シリーズ」に登場するキャラクターをモデルにエディットしたレスラー&格闘家達は我が家のモニター内でトルネコ以上に長く戦い続ける事になったのです。

妻はもちろんゲーム好きに成長していた娘にも「どこが面白いのか判らない」と大不評だったCPU同士による対戦プレイは次なるプレイステーション時代を迎えても愉しみ続ける程の長寿命ゲームとなったのでした。

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